日別アーカイブ: 2018年10月12日

東京所々

購読者投稿の俳句及び短歌の内容とは無関係に、だが時には偶然の重なりを見せながら紙面を飾った朝日新聞[俳壇/歌壇]コーナー挿絵連載も3ヶ月目に突入しいよいよ最後の月となりました。残すところ4回となった十月のテーマは『東京』です。(なぜ東京か?特に深い意味は無い)
今週は銀座の夜景を写した昭和30年代の絵葉書を元に、地上の光景とは思えぬ宇宙的ネオンに驚愕しつつ絵を描きました。稲垣足穂の短編『一千一秒物語』に出てくる月は、何を考えているのかわからない得体の知れない奴ですが、この絵に登場する月の男も意思の疎通が難しそうです。それでも勝手にイルミネーションの模様替えをしてくれてるところを見ると、そんなに悪い奴では無いのかもしれません。

〈GINZA〉
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月には桂男という人が住んでいて、これに手招きされると寿命が縮むという伝説がある。(天体ばかり眺めているのは時間の無駄だ、という戒めだろうか?)

(本棚に一千一秒物語を探したが…)
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無かったので、この『人間人形時代』を久しぶりに手に取ってみた。
読者を拒絶する難解な内容/本の中央に穴が空いている(紐が通せる!)等、購入25年以上経っても理解不能な一冊だと言える(タルホのお月さまのような存在だ)。