日別アーカイブ: 2018年10月20日

温室漫画

「こちらになります」と案内されたのは、三階建の某国大使館の最上階一室で、その窓からは広々としたテラスに建造された温室を見ることができる。「先生、いかがでしょうか?」と訊く案内係に促され、よくよく観察すると、プラモの箱を立てて置いたような形体をしたガラスの温室を中心に、雨交じりの暴風がゴーゴーと渦を巻き、その雨粒が、手前のガラスには左方向に、向こう側のガラスは右方向に打ち付けられて、ガラス越しに見ると、その雨の筋が格子状に見えて面白い。そして外の樹木が暴風雨によって激しく煽られ靡いているのに、薄い箱のような温室の中の植物だけは、微動だにせず静寂を保っている。その「動と静」のコントラストが素晴らしい。「よろしい、漫画にしましょう!」と私は答え、この珍しい光景を漫画化することを約束したのである。

…朝方このような夢を見て「作品のヒントになるかも?」と思い、内容を記憶するよう努めたが、昼に思い起こすとまるで面白くない夢であることに気がつく。(ということがよくある)

(夢のスケッチ)
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案内係から「物資の乏しい時代に、王貞治と金子兜太がギターとバイオリンの交換をした」という逸話を紹介されましたが、これは夢の中のウソのお話です。