月別アーカイブ: 2018年11月

土曜日はトーク会

ただいま開催中〈予感の帝国展〉は12/9までで、会期はあと10日ちょっととなりました。そしていよいよ今週末12月1日(土)は、足立元さんとのトーク会が開催されます!
対談のお相手をしてくださる足立さんは、35歳の若さで良著『前衛の遺伝子』を世に送り出した視覚社会史の研究者です。埋没した日本のアヴァンギャルド史を発掘し綿密に研究したこの本で、私も戦前のアナキストと美術の動きについて詳しく知ることができました。(プロフィールで私より五歳も年下ということが分かりビックリ!) その著者の足立さんに初作品集の論考を執筆していただき、さらにトーク会に登壇していただけるとは…奇妙な巡り合わせに感謝です。どんな対談になるかドキドキですが、今回は木戸銭を徴収するイベントなので、聴衆皆様から「金返せ」との声が上がらないように、1000円に値する対談が出来ればと意気込んでおります(たぶんまだ残席があるから) 観覧ご予約お願いしま〜す。

〈前衛の遺伝子〉
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恵比寿ナディッフで欠品することなく取扱い続けている『前衛の遺伝子』は美術書店推薦の一冊!

『予感の帝国』刊行記念トークイベント
12月1日[土] 18:00-20:00(開場17:45)
足立元(視覚社会史研究者)× 風間サチコ

会 場:NADiff a/p/a/r/t 店内
定 員:70名
入 場:1,000円
予約制:TEL. 03-3446-4977
*詳細→NADiff a/p/a/r/t

写ランのです

次回作のためのダム&トーチカ視察は、昨日、長野県扇沢から北アルプスに(バスで)入山し、トロリーバス/ケーブルカー/ロープウェイとあらゆる登山乗物を乗り継いで、標高3000メートル超の白銀の峰を登頂し、そして難なく立山を(バスで)下山。そして今日トーチカと黒部市美術館訪問で無事に終了しました。
…と言いつつ無事でなかった出来事もあり、視察最大の目的地であった黒部ダムの堤中央付近で、いつものスマホ故障が発生し撮影不能に…。画面は真っ黒、頭は真っ白!なんたることよ (やはりスマホを買替えるべきだった)。急場凌ぎで描いた鉛筆スケッチの筆跡は、アクシデントの動揺が反映し非常に弱々しい。これではさっぱり役に立ちそうにありません。次のロープウェイ駅で発見した『写ルンです』の懐かしい姿は、絶望の中で神々しく輝いて見えたのでした。(つづく)

(たぶん山とダム)
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ここは記録したかった(落涙…)

(山から海へ)
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石、石、石…生地(いくぢ)の海岸は黒部渓谷から流れて来た丸石でまるで河原!
かわいい石を拾って昨日の失敗をケロっと忘れる。(学芸員さん撮影)

山だけどネイビー

来週月曜は新幹線で富山県に行き、立山黒部アルペンルートを(乗り物で)登山して黒部ダムを見学。翌日は県北部にある陸軍立野原演習場跡で監的壕の見物をするという充実の視察旅行を予定。
旅行情報誌(まっぷる富山)には、11月の立山連峰は降雪が始まりダウンジャケットが必要との助言があり、冬山装備など持ってない私は「ダウンを買わなきゃ」と思い立った。だがしかし「可愛い水鳥たちからむしり取った羽で暖を取っても良いのか?」の問題に結論が出ず、約1ヶ月間も逡巡してしまう。悩んだ末に「ダウンの代替品」の着用を決定して、米国コロンビア社開発の〈人体が発する熱を反射して蓄える〉機能を持つ、ギラギラ光る銀紙のような素材を裏地に採用したハイテク上着を購入。着てみると中棉入りのわりには薄ぺったく頼りないが暖かい。このハイテク素材の保温性に冬山滞在の数時間を委ねるべきか否か…心配なのでこの上にPコートを重ね着することで落ち着いた。北アルプス(乗物登山)デビューは英国海軍ご用達のコートで決まりだね!

理想の登山装備 (1)
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理想の登山装備 (2)
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トンガリ帽子の実際家

この色紙製コビト人形は、母手作りの最新工作品です。「クリスマスプレゼントには現金が欲しい」という率直な要求をしてきた小学四年生の孫娘に、現ナマを贈答する目的で制作されたお人形の眼には責任感が宿り、大金を運搬する重責を担う職業人のそれに似ている。

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「よいしょ、よいしょ… 」

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「ハイ!4千円だよ」

迷惑BGM

ディスリンピックと出版に傾注するため、自らに課した古書展禁止令がようやく解かれ、先週土曜日に五反田の南部古書会館にて、約一年ぶりに夢の古書ショッピングを楽しみました!その帰りに恵比寿ナディッフに立ち寄り、窓黒フェアBGM用として所望されたヘビロテCD12枚と、一方的に森の石松人形を付けて貸出しいたしました。担当の方が不在だったので勝手に預けてきましたが、帰宅後よくよく考えると、迷惑じゃないかなぁ?と心配になってきました。アートブックを静かに(立読み) 楽しむお客様にとって騒音になるようなら、無理に流さなくてもいいよ。と私は彼女に伝えようと思う。

(厳選CD12枚セット)
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(紛失防止用リスト)
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頻繁に聴くものと、ブログに登場したCDをバランスよく選抜。
知識階級とは無縁そうな音楽ジャンル〈任侠股旅演歌〉にも万物流転の思想は流れる

(オール1冊200円)
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ナチ・能・美術よりどり7冊で1400円!さすが南部古書会館
アトリエ.舞台美術号に掲載の写真で、ミヨー「世界の創造」コクトー「エッフェル塔の花嫁花婿」の舞台装置を初めて見た!

窓黒フェアー★

今月11月をもって当ブログは5周年を迎えました。一昨年のように、アカウント使用料等の未払いでページが閉鎖されるというトラブルに 見舞われることなく、無事に契約更新できました。
…さて、その5周年を祝うかのごとく偶然のタイミングで『窓黒フェア』が恵比寿ナディフで始まりました!何と担当者さんが、過去の窓黒日記の中から「書籍」が登場する回を抜粋し、現在も刊行され入手可能な本を取り寄せて、ブックフェアを開催してくれたのです!書いた本人でも辟易とする長くて変な文章から、本の箇所を抽出し検索する苦労は並大抵のことではないと、その努力を偲び感謝です…。その選抜ラインナップは以下の15点

萩原朔太郎 (ちくま日本文学 ) /未来のイヴ (光文社古典新訳文庫) /悪の華 (新潮文庫)/ポオ小説全集 3 (創元推理文庫 )/無能の人・日の戯れ (新潮文庫)/肌理と写真(石内都展図録)/ドストエフスキー『罪と罰』/地下室の手記 (新潮文庫)/春琴抄 (新潮文庫)/一千一秒物語 (新潮文庫)/稲垣足穂『人間人形時代』/ツァラトゥストラかく語りき (河出文庫)/シュタイナー『いかにして超感覚的世界の認識を獲得するか』 (ちくま学芸文庫)/シンプルなかたち: 美はどこからくるのか(森美術館図録)/セリーヌ『夜の果ての旅』

読者諸君には周知の事実ですが、以上の本は私が読破及び熟読したものばかりではなく、斜め読み、つまみ食いで楽しんだ書籍も混在しております。なので全ての内容を私が把握してるとはかぎりません。…しかし、どれも素晴らしい本です。中には不思議な書物もありますが、それは貴方の次の扉を開く大切な一冊になるかも?ぜひご覧あれ!(イチオシはハダリー登場の『未來のイヴ』)

(店内一隅に据えられた窓黒フェア)
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いつの間に『悪の華』表紙がムンクに!稲垣足穂『人間人形時代』が廃刊されずに、今現在も謎の小穴が空いていることに、大変に心強く思う。

(謎めく解説文)
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ブログの存在を知らず立読みしたお客様は、本に挟まれた変な文書を発見し不安に駆られることだろう。

(素敵なブックカバー)
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窓黒コーナー本を買うと、オリジナル窓黒ブックカバーで包んでもらえま〜す

他の書店でも販売開始

昨日15日より、我が『予感の帝国』は恵比寿ナディッフ以外のお店でも入手可能になりました!おそらくナディッフ他店、オンラインショップ、銀座蔦屋さん等が扱ってくれている(はず)ですが、取扱店はごく限られていると思われます。
そして(確実に入手可能な)恵比寿ナディッフでは、12/9まで開催の『予感の帝国展』会期限定の特設コーナーにて様々なグッズも陳列販売されてます。予感の帝国ロゴTシャツ、丙丁戊カンバッチ、ステッカーなどなど(実物の写真は無い)。ナディッフ特製グッズに興味のある人は、お店でご購入の検討されたし。
因みにナディッフ謹製グッズの他に『ぼんやり階級トート』も販売中!これは〈高級おしゃれ服店のノベルティ〉というコンセプトのもと制作したのですが、当初その意図が解されぬまま「値段の割に薄っぺらい」との感想がありました。しかし最近になって「思いのほか重量に耐えられ、ゲラや原稿、下絵などを持ち歩くのにピッタリ!」というご好評をごく限られた職種から多数頂戴。もちろん私も愛用!卑下と侮蔑に満ちた布カバンを持つ自信のある方は是非〜

(スタンプ作業中)
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全バッグに名前ハンコを押した証拠写真

(選べない印は二種類)
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これを落としたり、置き忘れをしたら私のところに届く(かも?)

四次元ボーヤの茶席デビュー

明治神宮の森の中にある隔雲亭という明治天皇ゆかりの日本家屋にて、二日間限定の作品展&茶会が先週末開催されました。煎茶道「小川流」の家元・小川後楽先生を京都からお招きし、現代美術を鑑賞しながら煎茶のお手前を楽しむ、ちょっと奇妙で風雅な会でした。
私はメインの茶室の床飾りを任されたので、無難に掛軸作品『サバ景図』を選び、サバ景のテーマである借景と見立てを連想させる置物として、我が愛石・四次元ボーヤを飾ることにしました!突然の茶席デビューに四次元ボーヤもビックリまなこです。床飾りの格式を知らない素人のしつらえでしたが、この日に披露された「文人手前」という煎茶のお作法にピッタリの床飾りだと家元から賞賛され、同席した好事家及び文人墨客を前に恥をかかずにすみました…。二日間計8回の茶席に参加した四次元ボーヤは、家元の講釈をその都度聞き、文人とは如何なる人物を指すか、文人と煎茶の関係などをよ〜く学び、以前より賢そうな顔になったような気がします。

(床飾りの宇宙)
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「枯山水を模したサバイバルゲームの光景」
このような説明に上流階級の皆様は納得されたであろうか?

見学者の撮影に応じる「素晴らしい石」
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四次元ボーヤは石を愛する好事家からも絶賛され、どこで入手したのかと不思議がられたが「沖縄料理屋で泡盛を飲みながらヤフオクで落札した」という詳細は内緒にしておいた。

庭からの陽光を浴びる人外交差点
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何故か(サイズが) ジャストフィット!

緑陰に染まる人間富嶽
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アルミ箔だけど障壁画なので、むろん日本家屋に(サイズは)ピッタリ!

雨の中ありがとう

過日9日、雨天でお足元の悪い中ナディッフアパートまでご来場くださった皆様、誠にありがとうございました!おかげさまで我が『予感の帝国』上梓の祝賀会はつつがなく執り行われ、皆様と楽しいひと時を過ごすことができました。また会場にて本をお買い上げくださったお客様にも大感謝です。何冊かサインを書きましたが…字に自信がないのと、本を汚さないかという心配から本当は得意ではありませんが、今後も求められれば喜んで書きます。そして変な絵を描いて欲しい人には描いてあげる。絵の選択肢はカワウソ/アヒル/トーチカ/オバケの4種類で〜す。12月1日のトークでも書くので、本を汚されるリスクを恐れない勇敢な君には一筆進ぜましょうぞ。(恵比寿ナディッフに絵なしサイン本少数在庫、それでもいいという人は店員さんに聞いてみてね)

(九軍神のうちの3軍神)
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「アルミ箔を貼るのが上手になった」とほめてもらったが、(実は)以前制作したアルミ箔障壁画使用のホイルの厚さは11μm、今回新たに使用したホイルは20 μmでほぼ2倍の厚みがあり、私の腕が上がったのではなく「アルミ箔が丈夫になった」というのが真相。

(よろしくね〜)
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 (激しい笑顔の) 私がオススメする『予感の帝国』の帯文には「祝福することのできない者は、呪詛することを学ぶべきだ!」とツァラトゥストラの得た天啓が大きく書かれている。そう、すなわち私は爆笑顔で呪詛の学習を推奨しているのだ。

明日9日先行販売&0PR

初作品集『予感の帝国』は「7月末に刊行予定」と告知し注文を募ってから、諸々の事情によって延期を繰り返し(あれから約3ヶ月経過)、 注文して下さった皆様に不安を抱かせてしまいました。ご心配をお掛けしましたが、愈愈やっと明日9日、恵比寿ナディッフにて先行販売の運びとなりました。「秋頃には刊行云々…」と情報をぼやかし続け、気がつけば秋というよりむしろ冬に近い季節に…長い間辛抱強くお待ちいただき有難うございました!

〈そして〉予感の帝国誕生を祝し、発売と同時に恵比寿ナディッフにて記念展を開催します。展示会場では、表紙になっている巨大木版画「ディスリンピック2680」部分と、新作「九軍神(ディスリンピアン)シリーズ」のうち3点と、初めて描いてみた漫画の原稿などの展示と、ぼんやり階級ハンコ(スタンプコーナー)を設置いたします。
オープニングレセプションは午後7時からです。皆様のお越しを心よりお待ちしております!!

9秒台 or DIE
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〈九軍神Sより〉決死の覚悟でスタートダッシュする両毛超特急選手の姿。

★オマケ情報★
恵比寿ナディッフ(orオンラインショップ)で予感の帝国を購入した(先着?名様)のお客様は、このアルミ箔作品よりも更にギラギラと銀色に輝く大型シールがもらえるという。どんなシールか見たい人(欲しい人)は、両毛選手のように急ごう!

『予感の帝国展』オープニングレセプション
2018年11月9日[金] 19:00-20:30 於:ナディッフギャラリー(恵比寿)
*詳細はこちら→NADiff a/p/a/r/t