月別アーカイブ: 2019年1月

希望の泉

一昨日のニュースによると、名古屋テレビ塔が改装のため一年半休業するという。私は学生時代に名古屋へ遊びに行き、タワーを眺め記念撮影もしましたが特に感想はなく、ただエッフェル塔に似ているな〜と思っただけです。(と言っても本物のエッフェル塔の方は一度も見たことないけど)
あれから30年近く経ち、一種独特な看板が目につく名古屋市街の古臭い街角を懐かしく思い出しますが、テレビ塔リニューアルを機会にもう一度観に行くか?と問われれば、多分行かない。あの珍奇な看板を店頭に飾った主人はおそらく既に他界し、さらに再開発の波に洗われた一年半後、新元号〇〇時代に相応しくない看板は100%存在しないでしょう。(その貴重な看板写真は後日紹介)

テレビ塔と希望の泉
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「おー!シャンゼリゼ!」
と歓喜の声を上げる当時19歳ぐらいだった私。

松の内ギリギリ

昨年の正月は風に飛ばされてきた輪飾りを飾りました。今年はといえば(風向きのせいか) 4軒隣りの焼き鳥屋から焼き鳥を焼く香ばしい匂いが流れてくるばかりです。
今回も都合よくお飾りが飛んでくると思えないので、庭の千両を一枝切って部屋の花器に飾り、お正月を演出してみたところ「松の枝があった方がいいなぁ」という気持ちに駆られて、年末29日頃より一枝折っても大丈夫そうな松を探す。しかし近所には巨木しか存在せず、枝は頭上10m以上の高所にあり断念。年越しの準備の済んだお宅の前を通るたび「大きい門松なら一枝ぐらい拝借しても…」と良からぬアイディアが頭をよぎりましたが、さすがにこれは犯罪(窃盗)なので即刻却下。そんなツマライ「松の枝」への執着は除夜の鐘でも浄められず年を越し、そして昨日スーパーで半額(税込 51円)になった小さい若松を購入したことでようやく解決しました。もし出来ごごろで犯罪に手を染めていたら…本来招くべき歳神ではなく、古代アッシリアからやってきた泥棒の神様が我が家に来ちゃうところでした。

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私たちは清廉潔白を誓う

お正月フェア

(古き良き慣習を捨てた私はやくざ不合格) 今年もまた喪中でないのに年賀状を出さず大変失礼いたしました。なのに「届いてるよ」と首をかしげる諸氏はよ〜く差出人をみてごらん〈ナディッフ〉からではありませんか?私制作プレゼント用年賀状はナディッフ全社用に採用され、総数1000通が誰かに送付されたという。きっと誰かに届いた私の年賀状が私にも届きました。

そして、件の恵比寿ナディッフお正月フェアは明日1/5より開催。私以外に男先生5名が参加、6種類のハガキは選択不可!たとえ君が「〇〇先生のが欲しい」と所望してもクジ引きの壁が待っている。これは新年いち早く訪れたエスパー適正テストだと観念し、希望の品を心に強く念じてクジを引きたまえ。もしも目出度い要素ゼロの立山男ハガキが当選し(ハズレ)たとしても泣いてはいけない。禍い転じて福と為すだ。諸君の2019年の幸運を祈念する!

(4月になれば自ずと判明する疑問)
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〈告知〉
●NADiff a/p/a/r/tのお正月
期 間:2019年1月5日[土]-1月14日[月・祝]
新春 FAIR 「アーティストからの年賀状」
参加アーティスト:風間サチコ、末永史尚、田中彰、冨井大裕、中野浩二、横山裕一

期間中NADiff a/p/a/r/t でお買い物して下さいましたお客様に、アーティスト特製の年賀状を差し上げます!!※限定140枚・先着順・無くなり次第終了

右目の秘密

「眼鏡とコンタクトレンズを新調しなければ!」と思いつつ、結局買わずに年を越してしまいました…。とっくに矯正能力が不足している眼鏡をかけて夕方外出すると、ボンヤリとしか風景の把握できず非常に危ない!そしてコンタクトレンズは、3年前の『電撃!!ラッダイト学園』展オープニング当日、うっかり右用を紛失しそれを機に両目レンズを新調。その際に販売員さんから「レンズを7年間も使用してた」という衝撃の事実を告げられました。自分の眼球の丈夫さと物持ちの良さにビックリ!!…で、このとき残された片割れの左用レンズはどうしたかというと〈いま私の右目に入っている〉
昨年11月のナディッフ展(またしても)オープニングの日に、帰宅後レンズケースにしまおうとして(これまた)右用を粉砕してしまいました。買いに行く時間がなかったので「まあいいか」と、3年前から捨てずに保存していた旧レンズを装着。幸い左右の視力に差がないのでちょうどよかったです。という訳で、私の目には両方とも「左目用レンズ」が入っており、しかも右目に装着しているのは〈since2009~10年もの〉熟成レンズ!また驚かせちゃうから販売員にはこの事実は秘密にしておこう。そして買換えは『お誕生日割引券』の利用できる2月(誕生日は2/19だから)、それまではヴィンテージレンズ続投で〜す。

(視力低下が原因と思われる)
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これは母にあげた「おもち代」の封筒
サチコの「サ」が重複したことに気付かず…

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こっちは姪にあげたお年玉袋
上下逆さに描いたことに500円玉封入するまで気付かなかった
度重なる失敗は、目が悪くて頭がハッキリしないせいだと推測される。

新年あけましておめでとう。

皆様あけましておめでとうございます!旧年中はひとかたならぬご厚情ご支援を賜り誠にありがとうございました。本年も妄言御免の『窓外の黒化粧』ご愛読のほど何卒よろしくお願い致します。
…大晦日は紅白歌合戦を見ないで〈年忘れにっぽんの歌〉で宮路オサムの健在ぶりを確認したのち、「今年は最高速」と評判のN響第9を鑑賞。そして2019年はマイスタージンガー(抜粋)で幕を開ける。ニュルンベルク歌合戦、歌う親方の「迷妄を利用して高次元の仕事を成し遂げよう」という決意表明は芸術を生業とする我々が肝に命じるべき金言といえましょう。

さて今年の《新春お楽しみ古本コーナー》は…

かざまランドで注目度No.1『やくざの生活』をご紹介!お正月に相応しくないアンタッチャブルな題名ですが、これはコンビニで売ってる『実録!!!〇〇組』のような下世話な本ではなく、明治以前の任侠社会を研究した学術書です。賽博奕(丁半)、親分子分の盃、旅人/的屋、隠語辞典、やくざ列伝など(知っても得しない)専門知識満載の一冊に記された、難解な博奕のルール、仁義という名の掟に付随するミステリアスな儀式は、古代の神事に近いものを感じます。
関の弥太っぺ、番場の忠太郎のように生き別れた親兄弟を求めながら旅をする人情話や、三味線弾きや横綱になる夢を喧嘩をきっかけに失い、やくざ稼業に身をやつす「流転」「一本刀土俵入り」の物語は(すべて架空で)、小説、お芝居、浪曲、演歌などで広く親しまれおり、私もよく聴いています。しかしこの『やくざの生活』を覗いてみると〈情に厚い自由気ままな旅鴉〉という印象はガラリと変わるはず。厳格な仁義、土着的なタブーと迷信などに支配され、時には非情な喧嘩や制裁で命を落とすことも…。大喧嘩を前に女房と離縁した美談を歌われている実在の侠客・吉良の仁吉ですが、本当は独身者で〈恩人のシマを荒らされた報復に加勢して斬られて死んだ〉との実話だけではあまりにも殺伐としてるので男気エピソードで脚色したようです。強固なシガラミは怖いネ!私は今年も親分子分の存在しないエゴイスト迷妄王国(かざまランド)にて美術道を邁進する所存です。(どちらさんもよろしゅうたのんます)


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『やくざの生活』田村栄太郎著
昭和44年 雄山閣出版

(呪術的な盃配置図)
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「喧嘩仲直りの盃」という謎めいた儀式もある

(♀ 東京に逃げた)
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泥棒が信仰する阿太の神の名は、アッシリアで雷光を意味する「アダ」を語源とし、これらの暗号はアッシリアならびにユダヤの古代文字に由来する(というのは本当か?!)