日別アーカイブ: 2020年5月6日

巨大本棚講堂

(これも夢の話)
夕暮れの細い辻を曲がると急に明るい広場に出た。そして眼前に現れた信じがたい光景に私は息を飲んだ。なんと広場には威風堂々とした巨大本棚の講堂が建ち、その前庭では古本祭りが開催されていたのだ。凸形をした安田講堂ぐらいの大きさの本棚には、これまた巨大な本が収まっている。広大な庭に整然と並列した本屋出店の書架は延々と続き、程よく集まった上客たちは、身なりが良く学識のありそうな人物ばかりで、彼らに相応しい学術書の背表紙をじっくり眺めたり、手に取った本をまた書架に戻したりしている。薄暮に浮かぶ巨大本棚講堂の屋上からサーチライトの光線が伸び、通路に配置された提灯やボンボリの暖かい光に照らされて書架は明るい。私はこのように美しい情景を今まで見たことがない!感激のあまり自然と目が潤み、ボンボリの灯りが滲んで余計に光が美しく見えるのだった。涙目のままくるりと同行の友人に向き直り「神戸で聞いた情報は本当だったね!わざわざ京都まで来た甲斐があったよ…」と興奮気味に語った。

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