月別アーカイブ: 2021年2月

なぜ28日しかない?(二月は)

昨年秋から続く作品完成への不安と焦燥感は、あまりにも期間が長かったため常態化してしまった。そのためもはや時間感覚は鈍化し「なんだか大丈夫かも」という根拠なき安心感へと変化…いや全然大丈夫じゃないから!これが俗にいう正常性バイアスというものか?
この不気味な泰然ムードにより、結局間に合わないという最悪な結果とならぬよう、セカセカ気分発揚の近現代音楽をチョイスしてヘビロテで聴きまくり、この難所を突破しようとしているのだよ私は。

主にヒンデミット/バルトーク/ヴァインベルク/ヤナーチェクなど
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お気に入りベスト3
1位:ヴァインベルク『ピアノ クインテット(op18)』
特に変な「3.Presto」軽快なテンポに安心していると調子っ外れな酔いどれワルツが突如乱入!
2位:バルトーク『ヴァイオリンとピアノのソナタNo1』
クレーメル(v)&アルゲリッチ(p)のキレキレ演奏にキリキリ舞い。
3位:バルトーク『アウト オブ ドアー』
暗い曇天のような、そして酷く歪んだソ連の劣悪音源。厚い鉄のカーテンを突き抜けて響くマリア.グリンベルクの野蛮で快活なピアノ!

今週のアドバイス

しいたけさんの星占いによると今週は「むかし影響を受けた本の一節などを、ペンを使って紙に書いたりすると良いですよ」とのことだったので、筆ペンで下絵の余白に『ツァラトゥストラはこう言った』からお気に入りフレーズを2つ書いてみたヨ。(結果) 不気味な下絵が余計にこわくなりました!こんな感じにスローガンを書出した紙切れを、受験生のように壁にペタペタと何枚も貼ってたのは、かれこれ四半世紀も前のむかしの事だ。(現在は超人派から唯一者MAX派に転向)

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嘔吐!嘔吐 !ニヒト!ニヒト! の代償を如何ようにして世界に支払って差し上げようぞ?

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無目的ファイティ〜ン☆
(搬入に間に合わせる目標だけは死守!)

FORTUNATE

縄文時代の言語では「サ」は裂ける「チ」は血を表す音で、狩りで獲物を仕留めた際に獣の身体から血が溢れる様子を「サチ」と言い、転じて獲物自体をサチと呼ぶようになって、食物を賜わることが出来た廻り合わせ、即ち『幸運』の意味が発生したという説がある。私の本名は漢字の幸子だがこの縄文豆知識を知ったハタチの頃、親がくれた幸を捨て古代ロマンの響きのある片仮名サチコと名乗ることにした。
本日2月19日は、生まれたてホヤホヤの私に呪言に満ちた名前がプレゼントされた誕生日で、今年は40代最後の誕生日となった。そんな記念日に郵便受けに届いた品物は贈り物ではなく、先日ヤフオクで落札したバスの降車ボタンと純銀の腕輪だった(落札商品もある意味で獲物=サチだ)。偶然にも誕生日に届いたので、これを誕生日プレゼントと思い込むことにした。(降りますボタンと腕輪にサチあれ)

イクシオンの車輪
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近代悪の不吉な萌芽を美しい楽劇に託したR.ワーグナーは「こんなにも芸術に執着してしまうのは自分が不健康なせいだ」と思い込んで、健康的な凡人になるために冷水浴に励んだ。だが天才に与えられた芸術の義務、宿命の輪からの脱出は不可能だった…(創作活動で過労死)。左様!近代悪との闘争に途中下車は無い。

博徒ならAMOR FATI
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昨年末から我が宝瓶宮に運命を司る惑星が大集合!権力と所有を象徴する土のエレメントの時代が終了し、水瓶座(変人)に有利な『風の時代』が2021年から始まるという(本当に?)。私は蟄居中なのでFORTUNATE出来事に遭遇せず今のところ実感は無い(無頼精神に反する腕輪を入手。所詮博徒は運まかせ風まかせ!)

間に合うのか

漸くZauberberg (魔の山)を下山。しかし麓に広がるLungenwald (肺の森)の闇黒を抜けなければ私に安息の地はないのだ!どうしてこんな多数の新作に取り掛かってしまったのでしょうか?(1)ヤル気最優先 (2)所要時間を逆算できない (3) 締切スリル中毒【答え】は全部 (無謀さの理由)。すでに賽は振られたのだ!後戻りのできないこの冒険的賭博に勝利はあるのか?

〈ビニカバの守護天使〉
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多摩川 (仮想利根川)の河原で採取した四つ葉のクローバーと萩原朔太郎(写真展チケット)は26年間この『遺稿詩集』ビニカバ内から私の幸運と勝利を祈ってくれている(はず)。
みよわが賽は空にあり 賽は純銀…賭博は風にながれて さかづきはみ空に高く鳴りもわれたり(「純銀の賽」より)…スリル満点な賭博を風に流したあとは、昔のように川のほとりでこの詩集を読もう。そして新しい四つ葉を探そう。それは春の陽光と長閑な時間が戻ってきたら。
(たったいま地震が!…心配。東北は大丈夫だろうか?)

凡庸な、あまりにも凡庸な××

私の父はCO大学在学中、60年安保闘争に学生運動員として参加。もちろん父は安保条約断固反対のグループ所属だったが、同大学内には考えの異なる対立グループも存在し、ある日父達のアジトがその敵対グループに急襲(殴り込み)され、なんと暴徒の面子のなかに2F 幹事長がいたという。老父の思い出話に裏ボス2F誕生の歴史を垣間見た。(脅しの効果とその常習性)

永遠のディスリンピア
ディスリン
ディスリンピック2680のコピー選別と差別の祭典ディスリンピックに出場の乙(=女性)チームは永遠の二番手であり産む機械。

T4管理局はティーアガルテンst.4番地(ベルリンフィルの向かい)
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T4とはナチス政権下で実行された障害者安楽死計画。病院=ガス室に「患者」を運んだバス運転手、ガス室のボタンを押した医療従事者など関わった人々の多くが「これは仕事だから」と思考停止したまま、罪悪感もなく淡々と殺人行為に加担したのだという。悪はいたって凡庸で平凡な(とぼけた)顔をしている。

招福ハウエル

22歳頃に『幸福について』を読んで以来、ショウペンハウアーの著作を読んでなかったが、最近になって『意志と表象としての世界(全巻)』が欲しくなりネットで購入できないかと連日検索。しかし電車内でも読めるような(大きさも値段も)手頃な本がなかなか無く、これは当分買えないなぁと諦め気分だった。が、それも節分の日までだった!
今年124年ぶりに2月2日という珍しい節分を私は忘れず、オーケー用賀店で豆まき用豆を用意しその日に備えていた。そして一昨日の夜更け、玄関でひっそりと豆をまき、2021年の幸運を祈念、それから部屋に戻り『意志と表象としての世界(全巻)』をスマホで検索すると「なんと!」古書店の新着商品の中に新書版(全巻揃)3千3百円で売り出されているのを発見した。なんという豆まきの招福パワー!その即効性!豆まき後ものの10分で願い事が叶った!やっぱり川崎大師で祈祷を受けた豆の呪力は違う。

『意志と表象としての世界(全巻)』
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早い!!もう届いた(今は読む時間がないけど)

〈川崎大師祈祷済み煎り大豆〉
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「熱烈なオーケーファンのお幸せを願って」
どうして私が熱烈なオーケーファンとご存知か!?
いつ何時もオーケー神は私たちを見守っている…

「福は内〜」ナイスキャッチ!虎
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外の豆は鳥か小動物に食べられたのか?翌朝にはもうない

繰り返される(遺失物)物語

警視庁遺失物センター発行チラシ『とうきょうのおとしもの』の観音開きを開くと、落し物がたどるストーリーが漫画風に描かれている。その運命は落とし主が現れた場合と、落とし主が現れない場合にわかれパラレルな展開を見せる。気になる遺失物物語を早速お見せしよう!

〈茶色い鞄のパラレル物語〉
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落し物の代表選手である鞄やバック類が、どのようなシチュエーションで遺失され、また発見されるか?それが物語の始まり…。タクシー座席に、デパート店内に、電車及びバス車内に、そして路傍(自販機前)で!「ママ〜!かばんが落ちてるよ!」「あら、本当!交番に届けましょうね。」
持ち主不明の鞄はおまわりさんが事務処理し交番や署で一ヶ月保管。その間に落とした本人が交番に現れたら一件落着だ。だがしかし不明なまま半年過ぎると「拾った人がもらうか」「都帰属」となる…。

〈さあどうぞ!善行の記念に…〉
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「坊やよく届けてくれたね!かばん欲しいかい?」「うん!やったぁ僕かばんもらっちゃたヨ!」「よかったわネ」
…どこぞのおじさんが使用してた中古鞄がそんなに欲しいか?(私は要らない)
それに路上は不衛生な上に、鞄の中身が爆発物/麻薬/遺体の可能性もあり、子供が触れるのは危険!(みだりに拾ってはいけない)
感染症やテロの危険性のある昨今では、このような坊やの善行は推奨されない。と思いきや、現在も遺失物センターHPでは、同じ茶色い鞄を拾う児童が主役の遺失物ストーリーが(今様なイラストで)描かれているのだ!もしかしたら落とし主は大人に成長したこの坊やかも?流転の鞄物語…

〈乗務員も唖然の異常事態!〉
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このシートに座ってた乗客たちに何が起きたというのだ?