日別アーカイブ: 2021年4月8日

銀色に輝くモノグラフ

ただいま東京都現代美術館で開催中「TCAA受賞記念展」は受賞作家が受けるサポートの三本柱の一本で、もう二本は海外活動支援(渡航援助など)とモノグラフ(非売の作品集)の制作及び刊行です。このモノグラフは定められた判型さえ守れば如何様にも造本することが可能で、私の場合はキラキラと光り輝く銀紙が張られた斬新で美しい表紙が特徴的な本になりました!

この素晴らしい装丁と本文デザインをしてくださったのは、昨年2月無人島個展のセメントDMを作ってくれた吉岡秀典さんで、編集は『予感の帝国』刊行に尽力してくださった朝日出版の綾女欣伸さんです。そして経歴や作品情報を逐一チェックしてくれたのはチーム無人島、略してチー無の皆さんです。(私の記憶は曖昧で頼りにならない)
皆さまのお陰で完成したこの本は、残念ながら販売されませんが、展示会場(最後の部屋)で閲覧することができます。表紙の銀紙は非常に指紋がつきやすいので、来場者がこの本『Magic Mountain』を手に取ってくれたかどうかは表紙に脂がついてるかどうかで判断できる。ちなみに「銀張る」とは歌舞伎用語で顔面の白粉に脂が浮いた状態のことを言うらしい。銀張り表紙が銀張っているか(みんな見てくれたか)確認しちゃおう!

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『Magic Mountain』ロゴが凹凸だけで表記されてます。湖面に山脈の鏡像が映り込む新作「ツァウバーベルク」をイメージして鏡のような銀紙を張ることにしました。

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背面は壺も映っちゃうほどツルピカ

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見返しのブルーは前と後ろで濃淡があります

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「肺の森」下絵。どのように変化したかは会場で完成品を見てみよう!
図版左下のかっこいい数字は吉岡さん考案。

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お友達の写真家・朝海陽子さん撮影の「かざまランド」そのほか色々なカット掲載。私はこの写真がとても気に入ってます!

新旧作品群がタダで見れちゃう展覧会(於MOT)
ト-キョ-コンテンポラリ-アートアワード受賞記念展