〈捨てた未練が未練となって 今も昔の切なさよ 瞼合わせりゃ瞼ににじむ 霧の波止場の銅羅の音〉以上は田端義夫『かえり船』の2番の歌詞で、この名曲は数多くの歌手によって歌い継がれている。もちろん私も大好きで聞いたり歌ったりしているのだが「瞼ににじむ」の「にじむ」が歌い手ごとに変更されてるのはどういうことだろう?
本家バタやんと福田こうへい「にじむ」、三橋美智也は「浮かぶ」藤圭子は「しみる」とバラバラで歌の表現もそれぞれ違う。バタやんのブワブワと海上を漂うような独特な歌声は、古賀政男先生をして「バタやんの声には涙がある!」と云わしめただけありエモーショナルだ。それに比べると三橋美智也は爽やかでアッサリとしている。福田こうへいはバタやん&美智也先輩へのリスペクトのこもった熱唱で、藤圭子は天才なので全く欠点がない!
で結局、瞼に◯◯◯の箇所はどうすれば良いか?
そこは各自好きな動詞を入れたら良いのではないかと私は思う
…例えば:瞼に座る/泳ぐ/走る/腐る/沈む/臭う/騒ぐ/はしゃぐ/遊ぶ 等だ。