クブシュ

先日のトークで述べた「形体の優れた物体ほど高度な魂を所有する。デュシャンの便器も然り。」という不可解な持論で提議したかったことは、あの世の芸術家と死没100年後の鑑賞者をつなぎ、交感を可能とさせる〈永久機関〉となりうる作品の徳性、物体の発するアウラの有無の問題である。かざまランドのマスコットボーイ・四次元ボーヤも、この高度な魂とアウラの所有者であると私は確信している。それは過去の持ち主たちの認めた美の価値と愛着が石に残存し、その残留思念のような何かが、時間を超えた交感を促し続けているからで、この念のような何かが、優れた美術作品、骨董および工業製品に共通するアウラではなかろうか。
我が愛石命名の由来である、杉浦茂マンガのキャラクター「四次元ボーヤ」を中尾拓哉さんがご存知だったのはとても嬉しい交歓でした。嬉しさのあまり喋りすぎてタイムテーブル記載の〈今後の予定〉を話す時間がなくなるほどでした(中尾さんスミマセン…)。なので追記。

《今後の予定》3月末:無人島P転居記念展、現美リニューアル記念展参加。4月:ワルシャワ展参加。6月:東京ディスリンピック。  秋(?月): ウィーン展参加。10月:黒部展(コンクリート組曲)…

今現在このような予定です。奇しくも四月には四次元ボーヤの生みの親、杉浦茂先生のお誕生日(4/3)にワルシャワに亡命ではなく出張することが決定。初のヨーロッパ旅行で緊張しちゃうけど、私は〈クブシュ〉見学に目的をすり替えてポーランドを夢見る!(無論仕事を忘れてはいない)

(クブシュとは?)
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1944年ワルシャワ蜂起のシンボル的存在である即製装甲車〈クブシュ〉
民間トラックを改造したこの変な車は一台しか製造されず、その貴重な実車が(なんと!)ポーランド軍事博物館に展示されているという。(バリケードに使われて大破した鹵獲ヘッツァーも展示!)