カテゴリー別アーカイブ: 活動関係

不老山を探して(2)

我々は高さ7.2mもある新しい防潮堤の緩やかな傾斜を登り「不老山」を探した。堤の頂上に立ち、ぐるりと眺望すると、眼前に広がる太平洋・野蒜海岸の砂浜、そしてコンクリート堤防の内側にいくつかの岩山が確認できる。この岩山のいずれかが「不老山」のはずなので、古絵葉書を取り出して岩の形状と見比べると絵葉書とほぼ一致する構図を発見。「おお!あれが不老山か!」と二人は顔を見合わせて歓喜に沸いた。だがその岩は不老山でなく別の岩だったという衝撃の事実が石巻で明かされることに…。

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「風間さん!岩の形が一緒ですね!」
「間違いない。あの岩こそ不老山!」

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さすが伊達政宗が讃を寄せた不老山だけある!
かっこいい〜と誉めそやしてたこの岩は不老山ではなく「鷺ノ巣岩」

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真の不老山は…なんと!防潮堤が食い込んでるこの岩(と翌日発覚)

不老山を探して(1)

信仰の島・雄島の見物を終え、次の目的地である東松島市の野蒜地区に行くため、私は松島海岸駅から仙石線に乗った。津波の被害を受け高台に移設された新しい野蒜駅に到着すると、案内をお願いしてる野蒜出身の春海さんが約束どおり改札で待っていてくれた。
彼女の名前は「春の海」なので3月か4月生まれかな?と思ってたら意外なことに5月生まれだという。聞けば東北では5月はまだ春の範疇とのことで、5月を初夏と認識する東京はなんだか季節を急ぎすぎているような気がしてきた。

私がここを訪れた目的は、野蒜石とその石切場、不老山、野蒜築港にまつわる遺構と運河の視察である。8月の石巻展(リボーン)の展示会場「石の蔵」と同じ野蒜石で作られたミニ石の蔵を見ていると、遥かかなたから轟音が聞こえ、会話をかき消す「ゴーーーーーーー」という爆音とともに一文字型のブルーインパルス編隊が我々の頭上を一直線に通過した。そして青空に巨大な「0」を一つ描いて何処かへ飛び去り、機体が残していった「0」の飛行機雲もあっという間に消えた。

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凝灰岩の一種「野蒜石」で作られた蔵がモニュメントのように佇む。

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高さ20m以上ありそうな野蒜石の砦

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垂直に切り出された巨大な岩壁の威容!
ここで薪能を上演したら良さそう(岩と松で幽玄を演出)

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かつては仙石線の線路だったという切通し

13日終了!(金沢21美フェミニズムズ)

全てのイズムを否定する私が参加の、金沢21世紀美術館『フェミニズムズ』展は今週末13日(日)で終了します。「肺の森」と「虎の衣」がフェミニズムとどう関わっているのか?検証のチャンスはあと5日間!北陸在住の皆様および北陸旅行を予定してる皆様はどうぞご高覧ください。

私はイズムを否定するがエゴイズムは少し肯定する。社会主義国家が定義した〈国民=細胞〉として虫けらのように殺されるか?それとも虚無主義者のように国家をつまらない概念と鼻で笑って、個人を死守するために孤独死をもって抵抗を示すか?蚊に刺されて感染症で死んだM.シュティルナー、シラミだらけの遺体で発見された辻潤の反抗は厳しく寂しい。私はそこまで絶望的自由を体現する自信がないので、方丈記(後半)のようにのんべんだらりと創造的サボタージュを続行したい。(今日も明日も!)

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社交の有効性を描いた「肺の森ーChristmas truce」
20世紀のように戦車が活躍するのを見たくなかった。(置物のように鑑賞するだけでよかった)

金沢21美開催フェミニズムズ/FEMINISMS←は13日(日曜日)まで

(窓黒連載)祝1000回記念!

回数が表示されないため皆さんにはわかりませんが(実は!)今回で更新1000回目になります。日頃ご愛読の姿の見えない読者諸氏の皆々様、誠にありがとうございました!
2013年開始当初から、読んでも全く為にならない事柄にこだわり、SNS社会と隔絶された一隅で「何の役にも立たない情報」の発信に特化してまいりました。今年で9年目に突入し尚いっそう自己完結な内容を充実させてゆく所存です。無責任極まる当ブログ(窓外の黒化粧)を今後も引続きご愛読くださいますよう何卒よろしくお願い申し上げます!

【1000回ご愛顧感謝号】
本日は記念として、とびきり役に立たないミニ情報「ビーバーの微細変化」を掲載!

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北陸の揚げあられ『白えびビーバー』の袋にいるビーバー像が密かにマイナーチェンジされたことを皆さんご存知か?顔に縦線があり小柄なのが2020年までのビーバー、模様が排除され股が丸っこくなったのが新ビーバー。ダーっと水で濡れたような描線があったほうが川に生息する動物っぽくていいと思うけど、親しみやすさUPを狙い修正したものと推測。ビックリした顔のように見える足の裏は新型にも継承された。

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(どの味も美味しいビーバー)
私はノドグロというお魚を食べたことがないので味の特徴がよくわからない。

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(素朴な疑問ですが)
袋の写真はカレーではなくトンカツでは?手前にちょろっと見える液体がカレーなのか?(この料理は何かと問われたら私はトンカツと答える)

一日先生の言葉

学童及び生徒諸君ありがとう!昨年11月から都内の小学校と高校(計6校)で、私発案『正直マスク』を伝授する美術教育事業〈一日先生〉は、24日の小学校訪問をもって終了しました。美術家を名乗る誰ともわからぬ徒者を好意的に迎えていただき心より感謝申し上げます。(へんな)先生の話をちゃんと聞いて理解し、真剣にマスクを作ってくれた皆さんの素直さに先生は感慨を覚えました。

最後の小学校では「座右の銘は何ですか?」という男子児童からの質問に「一宿一飯です」と答えましたが、小学6年生に渡世のイロハのような言葉を教えてもよかったのか、今になって先生は反省しているのです。各学校を渡り歩き、下駄箱で土足から来客用スリッパに履き替えさせてもらった恩義はキッチリ皆んなに返せたかな?(これが一宿一飯の答えです)。アート的頓智を活かせるかどうかは君たち次第だ、さあ頑張りたまえ!

(正直マスクとは?)
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使い捨てマスクに自分の口を模した消しゴムはんこ捺し、上部プリーツに胸の内コメントを書くという作品で、ルールは人を不快にさせない言葉を選ぶこと。私の見本品には「納豆なら毎日食べてもいい」と書いてある。(増殖する私の口はんこが不気味…)

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株式のルールも花札のルールも理解できない先生だが更に理解不能な「株札」という博徒御用達の品を購入した。(教育上よろしくないが)謎めく札を眺めるだけでも美術教育に値するだろう。

不易流行

〈寂しさや須磨に勝ちたる浜の秋〉
これは芭蕉が敦賀半島・色浜を訪れたときに詠んだ句で「源氏物語などで〝寂しいムードの須磨が最高〟と賞賛されてるけど、色浜の海岸風景の方が優ってると思う」と、概ねこのような意味である。古典文学をリスペクトしながら、己の審美眼の確かさを先人に誇るような強気な句だ。
このように過去を尊びつつ、常に新しさを求めることが芭蕉の説いた〈不易流行〉だが、これは現代にも通用する我ら芸術愛好家向けスローガンだと言えよう。

昨年12月、私は松尾芭蕉の賛辞(造化の天工)に憧憬を抱き、(株)ニュー松島の遊覧船で松島見物をした。しかし古絵葉書の美しい勝景が脳内に刷込まれていたので、痩せてエッジの甘くなった島々を前にして正直ガッカリしてしまった。度重なる津波など自然による侵食なので(ああ無常!)、これはこれで致し方ないが、芭蕉がここを訪れた333年前はもっとシャープで格好いい島々だったはず!
…そうだ、心静かに333年前の松島湾を想像し、不易流行の『ニュー松島』を描くことにしよう。

(忘却に亡ぶ不老山)
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かつては「松島絶勝 不老山の景」と紹介されてたここ奥松島の不老山一帯だが、3.11大震災後の防潮堤工事で盆景のような構図はすっかり寸断され破壊されてしまった。この絵葉書は「野蒜埋立地海岸ノ景」と題されており、明治初期の大失敗土木事業「野蒜築港」の名残を写している。
石巻展は、アルミ絵画『ニュー松島』の他に『のびる築造』『FLOW(沖つ国/不老山)』の三作品を制作する予定。誰が詠んだか不明の「沖つ国」で始まる不気味な歌のように、不穏と未知に満ちた新しい作品にするつもりです。

あけましておめでとうございます!

皆さん新年あけましておめでとうございます。僕は「風間1世」こと風間球太郎、背番号は「1」です。今まで健康体操用ボールとして粗末に扱われてましたが、昨年、牛乳の空瓶(富山駅前ビジホα1で入手)を利用した胴体をゲットし変な顔を描かれ、晴れて置物一軍として昇格しました!2022年はどんな後輩たち新人選手(面白グッズ)がKAZAMAランドに入団するか楽しみです(みんな早くベンチ登録されるように頑張れヨ!俺も頑張る) 。今年も応援よろしくお願いいたします。

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明日金沢で(大雪予想)

明日18日は金沢21世紀美術館でトーク(鼎談)をします。内容は現在開催中フェミニズムズ展にまつわるものと予想されますが、私は全てのイズムを否定する予定。

しかし北陸地方は現在大雪で、明日も交通機関の影響が予想されています。2019年台風19号で北陸新幹線全車両が水没し富山で足止めを食らった前例もあり、再び新幹線不通の災禍とならぬよう神に祈るばかりです。(だけどトークではイズムと宗教を否定する予定)

今年も円形ハゲが多数発生するほど頑張った自分へのご褒美に、金沢出張に小松市遠足のオマケをつけて久しぶりの戦争遺跡見物をする予定です。しかし悪天候そうなので小松に移動せず、金沢に留まり鈴木大拙館見学に旅程変更しようかな?と思案中。(宗教を否定しつつ禅を学ぶ予定)

(幻の虎の衣)
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1998年の初個展以来倉庫に眠ってた〈虎の衣〉も展示
フェミニズムズ展関連プログラム↓詳細コチラ
アーティスト・クロストーク3・青木千絵 × 風間サチコ × 碓井ゆい
14:00~15:30(事前予約制:定員50名)

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富山県・黒部市美術館で開催中
山下麻衣+小林直人『蜃気楼か。』は明後日19日最終日でーす!

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ここ生地海岸に設置された巨大なMの秘密…
(雪で見られないかもしれないが) 蜃気楼∞のチャンスはあと二日!

ニュー松島

石巻市街地→網地島→牡鹿半島→石巻→松島を巡る視察出張を終えて東京に戻る。旅行中、視察団一行と別れ単独で行った松島では遊覧船で念願の松島見物ができた。
残念ながら朝から薄暗い曇天で、カラー絵葉書に見るような爽快さはないものの、眼前に展開する盆景のような島々に自ずと胸が高まる。まずは橋で渡れる(が有料200円)福浦島を散策し、それから予約してた(株)ニュー松島の中型船で出航!船着場で同じ船に乗るカップルの女が「こんなショボイ船じゃイヤ!!」とゴネて男を困らせていたが私には立派な船。甲板から写真を撮るのが目的で、私には客室の豪華さなど関係ないのだ。

愛用のPコート着用で英国漁師を気取り(寒くて誰も外に出ない)甲板を独占。船は予想以上に速く小島は次々と視界から去ってゆく。私は小さなスマホカメラで必死に追うが、寒風とエンジン振動でスマホが海に落ちないよう確と構えた手が冷たく「ひえ〜もう限界」と思ったところで約50分のクルーズは終了。その後、松島さかな市場に向かい「絶対に食べよう」と心に誓ってた牡蠣バーガーをアッサリ変更し熱々の海鮮しおラーメンを食べて暖をとる。

(たぶん兜島か鎧島)
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かわいい!波頭そっくりの驚異の造形

(仁王島)
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船内放送によると「ベレー帽をかぶりパイプをくわえたお洒落な仁王様の姿」だそうです

(鐘島)
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親に勘当裸島は見つけられなかった

(目を疑う光景)
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「小舟でないと接写は無理だなぁ」と古絵葉書みたいな理想的構図を諦め海上を凝視してると、小さい板に立ち乗りし、櫂を持ってスイスイと海面を進む人がいた!!!! 信じられない、ここは沖だよ!

ディスリンピアン完走

昨日20日、無事にディスリンピアン展は終了いたしました。はるばる無人島まで足を運んでくださった皆様、またお酒お菓子お蕎麦諸々のお品を手土産にいらしてくださった皆様ありがとうございました!この展覧会をもちましてディスリンピック事業は完結です。長きに渡るご支援ご声援に心から感謝申し上げます。

これで一旦ピリオドを打つことになりますが、会場で多くの方々から頂いた「日出鶴丸くんとは誰?」「彼が主人公の漫画は今後どうなるのか?」という問いに応えるべく、漫画ディスリンピックは漫画+イラスト+ラノベという形で完成させる予定です。興味を持たれた編集者諸氏は(いつ完成するか不明ですが)出版のご用意を!

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栄光の銀メダル完売。ありがとうございました!

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漫画ディスリンピックは、優生学の結晶・国民の弟である地上の太陽「日出鶴丸」と、偽りの障害者アイドルで地下のカリスマ「月光」という美しい二つの偶像が手を取り合って地獄に堕ちる悲劇(の予定)。形式はリラダンの変な小説『トリビュラボノメ』のような作風がバラバラな短編の塊になる(これも予定)。