憂愁の断面

紙にインクを落とし二つ折りにして、再び開いた時に現れる左右対称の図像に何を見出すか?ロ—ルシャッハテストによる回答には、被験者の性格や心理が投影されるという。
(そしてテストは突然に…)テレビに映し出された最近巷で流行中のお弁当、わんは°くサンド「萌え断」の左右対称に開かれた断面から私が見出したものは憂愁の顔である。明らかに多すぎる紫キャベツから溢れる不安と、その下で抑圧されたゆで卵の疲れ切った眼差しだ。
(我が子に野菜をたべさせたい)薄い食ハ°ンの間にこれでもかと詰め込み過ぎた親心は、食品用フィルムで緊縛されたのち切断される。子供が萌えよろこぶ断面がそこに現れたら段取りは成功(これは成功なのか?)わんは°くサンドの断面に不安を見たあなたも私も疲れているにちがいない。

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室内アンテナでテレビの視聴が可能に!

【お礼】
昨日26日をもちまして府中市公開制作の会期が終了いたしました。
遠路遥々ご来場くださった皆様、お菓子やお土産をくださった皆様、帰りに一緒にお酒を飲んでくださった皆様、沢山の応援をいただき本当にありがとうございました!
早起きがつらく体調に異変をきたしましたが…また夜型に戻ってがんばりま〜す

 

中年は氷島をめざす

昨日の野老氏との対談というより寧ろ放談だったト—クイベントは、一時間30分愉快にしゃべって無事に終了。お集りいただいた聴衆の皆様ありがとうございました!府中市美公開制作の行事もこれが最後で、26日会期終了まで作品展示されるのみとなりました。入室可能日は25、26日だけですが、ご高覧の程よろしくお願い致しま〜す(私は不在です)
そして昨日19日はmy誕生日でもありました。とうとう四捨五入して50歳の年令に…紛う事なき中年です!トホホ〜。しかしそう悲観してばかりもいられないので、若かりし頃に読んで「この詩集は年をとらないと共感できないなぁ」と思ってた萩原朔太郎「氷島」を購入。もちろんカッコいい復刻版を!題名「氷島」は私のスロ—ガンでもある「南風のもとに生きるよりも氷上に生きるに然ず」というニ—チェの言葉に由来すると憶測します。現に初期の恋愛詩に対する小解で「我の如き極地の人、氷島の上に独り住み居て、そもそも何の愛恋ぞや。過去は恥多く悔多し。これもまた北極の長夜に見たる、侘しき極光(お—ろら)の幻灯なるべし。」と自虐の弁を吐露しているので間違いない。…過去は恥多く悔多し(笑!)左様、若気の至りに赤面することも多いが、きっとこの先には更にデッカい恥が私を待っているであろう。ドンマイ朔太郎!私は恥の大河も溺死必至で渡る覚悟だよ。そして悔恨の涙にうるむ極光オ—ロラを見るのだ!

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「ザ.アイスランド」これは大学ノ—トを模したデザインが美しい詩集「氷島」
「自己愛にあふれた悲壮」という二十代当時の感想は、萩原朔太郎がこれを書いた年令と同い年になっても変わらなかった…それはそれで良い。

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「箱も良い」出版社名のロ—マ字がびっちり並んだ包装紙風デザインも芸が細かい。

19日はト—ク!

すでにずっと以前から活躍されている氏を、このようにご紹介するのはかえって失礼な気がしますが…。秀逸なオリンヒ°ックエンブレムを制作された野老朝雄さんと19日(日)府中市美術館にてト—クをしま〜す!昨年11月から始まった公開制作最後のイベントとして相応しい(それ以上の)ゲストをお招きしての公開対談です。
一昨年の青森ACAC滞在中に、青森の色々な文様を発掘するというフィ—ルドワ—クの拠点をACACに置いていた野老さんと出会いました。八甲田山の森林奥深く隔離された施設にて、下界でのテンション以上にしょっちゅう飲んで喋って親睦が深まりました(終電知らずの最高の飲み会)清浄な空間でヘ°ットボトル入りの燃料みたいな安ウイスキ—を青森の水道水で薄め、エンドレスに飲んだ日々が懐かしい!
という経緯で友人になった野老さんと放談(私はノ—フィア—だ!野老さんは…?)する予定です。予約不要で観覧料はタダ!皆様ぜひともご傾聴のほどヨロシクおねがいいたしま—す!

☆ア—ティストト—ク「たゆまぬぼくら」☆
場所:府中市美術館/講座室
日時:2月19日(日)14:00〜
予約不要/無料!

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版木も展示中(公開制作室)

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人間ヒ°ラミッド大成功!(これも展示中)
20人募集のところ9人のみ集まった先鋭参加者陣と築いた正三角形は大成功をおさめた!
各自2人の分身と私の分身が3人。頂点で闘志をむき出しているカザマ配下には参加者自画像をはじめ悪魔/犬/猫/骸骨/母親/娘など、自画像という指示に忠実なある意味で自己の分身が大集合!

府中は今…

先週末から公開制作の展示(成果発表)を開始する予定でしたが、事前に決めてたノルマ達成ならず大幅に遅延してしまった…。がしかし!やっとやっと昨日完成し展示しました!ガセ情報をもとに見物に来て下さったお客様、誠に申し訳ございませんでした。
今日から26日まで公開制作室に展示されてます(土日のみ入室可能)私自身もまだ観に行けていない本展「魅惑のガラス絵展」とあわせてご観覧くださいませ!

【報告1】
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作業はたゆみなく敢行した(ハズだ)が苦戦…
木版画『決闘!硫黄島(近代五種麿参上)』
アルミ箔フスマ『人間富嶽』
その他に今回は特別!版木も展示してま〜す

【報告2】
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過日2月9日明治記念館にて「創造する伝統賞」という立派な賞の授賞式がありました〜これは金屏風を背に魚の皮のような盛装姿で賞状を授与してる場面(どう振る舞えばよいか分からず、前に授与された青木先生の所作をマネをして、来賓各位に賞状を見せびらかしている)創造する伝統!私にとって創造は虚無であり、伝統は反逆精神である!

【急告!】
明日は府中市美術館ワ—クショッフ°〈だが参加者少数の危機!〉
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参加者不足が恒例となってしまった私のワ—クショフ°(もちろん今回も同様だ)
本日中に府中市美術館に参加希望メ—ルを送れば間に合うそうです(急げ!)
この図の若人達(ヒトラ—ユ—ゲント)の妙技に負けないような人間ヒ°ラミッドをみんなで作ろうではありませんか!

府中市美術館ワ—クショッフ°〈木版画で参加!夢りんヒ°ック〉
2/12(日)午後1時〜5時 創作室にて(小学5年生以上)参加費100円

おしらせ2つ

【おしらせ1】
本日29日で府中市美術館の制作場面公開は終了です。もとい、公示日程では本日終了。ぜんぜん作業が終わんないので来週の平日も行くことになるよ。とほほ…。今日ご来場されたお客様は、真顔の下に焦燥感をひた隠しバレン片手に仕事をする(本当はマジであせってる)美術家の姿を見学できることでしょう。終日刷り作業の予定!いちおう2月5日から展示(間に合うかな?)

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このように自宅で必死に彫っているが間に合わず!

【おしらせ2】
1月30日から神田神保町の文房堂ギャラリ—で開催される、ムサ美関係のグル—フ°展に参加します。初日はシンホ°ジウムがあり私はマジメなことをしゃべる予定!

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シンホ°ジウム「版画と社会」会場:文房堂ギャラリ—
1月30日(月)16時〜18時(その後レセフ°ションあり)

私の息抜き

公開制作や新作の制作等がのっひ°きならぬ状況に陥り、今年もまだ一ヶ月も経たぬうちに早くも息切れ状態の今日此頃ですが、そんな時こそ深呼吸と息抜きが必要です。といってチョットお散歩という余裕もないので、家から出ないで楽しめる気分転換の方法をあみだして実行しておりま〜す。

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小石(盆石用)をならべて遊んだり

漫画(杉浦茂)を読んだり
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短編〈砂の星〉より
「最近では「モノリスこそ全宇宙人類の『輪廻転生』への発源体であろう」と…….」「ややっあれは?」「ええっドッタノ?」〈おわり〉

え〜?!核心に触れそうな展開でまさかの〈おわり〉….
ドッタノ?とはこちらが訊きたいところだが、出来事というのは間断なき事象の連続の一部でしかなく、たとえ前後がなくても全体は存在する(漫画だってそうだ)敬愛する唯一者杉浦先生がヘ°ンを置かれてもお話しは異次元で継続中にちがいない!

それから名前に濁点をつけてみたり
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「ガザマ″ザヂゴ」と書いてみて間(マ)だけ濁れないことに気付いた。
この図は「間″」の形体から連想し描いた。先ほど登場のモノリスみたいな石板型の鑑賞石に雨(濁点)を降らし一条の滝ができたところ。

さわった証明

10才のとき私は5万年前のマンモスのキバ(長さ4.5m重さ120kg)にさわった!証拠だってある。この「さわった証明書」は35年のあいだアルバムに保管されており、これを取り出してみるたび当時のワクワク感がよみがえる…。というのはチョット嘘で、記憶が再生産されると言ったほうが正しいだろう。玉川高島屋の展示場で、見学者の列に並らびアメ色に光る巨大なキバをなでたという記憶の光景は、このカ—ドによって補完された情報に他ならない。こんな他愛のない記憶でも数少ない(忘れっほ°いから少ない)子供時代の思い出なので、この証明書の存在は大変に有難い。あと二十年もしたら忘れちゃいそうな些細な良い出来事にも証明書を発行してもらえたらいいな。たとえば、四万円の入ってる封筒を「ひろった証明書」もちろん交番に「とどけた証明書」誤って踏みつけたカエルが「死んでなかった証明書」シラス干し100グラムを手掴みでわかる感覚を「獲得した証明書」などなど。(日記をつければいいことか?)

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キバ以外の展示の記憶はもちろん無い

〈忘れてはいけない〉
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府中市美術館公開制作がまだまだ続いていることを!
そして順調でなくヒ°ンチの様相を見せていることを!
【予定】
明後日:15日(日)は「彫り&アルミ箔襖の描画」
来週:22日(日)は「刷り作業」を予定!

明後日はなんと!大寒波襲来の予報!極寒の日の来訪者には「きてくれた証明書」を特別にあげようかな?

退化の図像

最近の科学番組の恐竜登場場面は、CG映像があまりにも真に迫ってるため、それを見た子供が実写映像と勘違いし「これは本物じゃないよ」と説明するのが大変、という親御さんの声を耳にした。ならば、本日ご紹介する雑誌「科学の世界」(昭和23年発行)など読ませたらいかがだろうか?この学術雑誌のマンモス画の曖昧さには、子供の想像力を伸ばす余地がふんだんに用意されている。氷河時代のことなど空想半分の仮説すぎない、と言わんばかりの画風は、可能な限り現実味をつけようとする博物画へ対抗するかのように退化のム—ドを感じる。

〈科学の世界/1948.第3巻.第9号〉
世界科学探検物語第5回「マンモスの冷凍化石」より
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「象の親類筋」ダイノテリアム
「氷河時代には絶滅してしまった」とあり、その眼差しは心なしか悲し気。

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氷河時代にはサイもいたという

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私には人間同士のケンカをマンモスが楽しげに観戦しているように見えるが、本文によると「旧石器時代の人々は、お粗末ながらおとしあなを工夫し、これでマンモスを捕え大勢よってたかって殺し、肉をみんなで食べたものらしい」という場面が描かれてるらしい。

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彫刻家とその助手を描いたように見えるこの絵は「それ(マンモスの屍体)がみえる少し手前から、いやはや、なんともいいえない臭気がフ°—ンと、極北の清い空気にただよっていた…」という「発掘現場」を再現したものらしい。

娑婆であびは°ツち

謎だった辻潤エッセイの題名「あびは°ツち」は仏教用語「あびばっち」で、意味は「不退転」であることが判明。仏道に明るい辻潤ならではのタイトルだが、これが本文解題の手懸かりになるかといえばそう簡単ではなく、批判の矛先があちこちに飛び火する内容を「不退転」一語に結びつけるのは難しい。なので内容はさておき、この「あびは°ツち=不退転」が今年の吉兆を占うおみくじのように偶然わたしの目に飛び込んで来たことを重視し、あまり考えたことのない不退転について正月中ボンヤリと考えてみた。
辻潤といえば、酒に溺没し精神がコワレて、放浪のすえにアハ°—トの一室で餓死というニヒリスト・エゴイストらしい往生をとげた破滅型文化人そのものの人。菩薩さまの境地に至る「不退転」の真逆を行く没落まっしぐら人生は、むしろ「退転」と見るのが常識的に正しい。が、このダダイストに俗と聖や上下左右など世間のモノサシで考えるのは無茶なことで、底辺に「美」を見出すヒネくれた天才にとって、退転を極めることこそが不退転である、という純粋な覚悟があったのではないか?と思える。ですヘ°らのソロイストは破戒僧の姿を借りて、反逆の裏町街道をさすらい果てた…。足が冷えて寝付けない大寒の頃になると辻潤の絶望的な顔が思い出されるのはなぜだろう?

今年はわたしが美術渡世に身を投じて20年目の節目の年にあたる。菩薩の域にはとうてい近づけないが気持ちだけは不退転(退転)の覚悟だ!

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新作「サバ景圖」下絵
庭園/カモフラ/サバゲ—/宇宙戦争が画題(掛け軸になる予定)

〈明日から公開制作再開!〉
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府中市美術館公開制作は明日1月8日から再開!まだ彫ってる近代五種麿。

初シュ—ル

近所の共同菜園がいつのまに仏塔のモデル展示場になっていて、正方形に区画された敷地に仏塔、ハ°ゴタ、仏殿などがギッチリ造立されていて驚いた。へェ〜っと金色の仏像が安置された仏殿を眺めてたら、兄と出くわし聞けば「これから東海道に旅に出る」という。「そうなの?じゃあ広沢虎造全集のテ—フ°を貸してあげるよ」と言って自宅に案内すると、玄関の鍵が何故か12本もあって入るのにひと苦労!やっと家に入れた〜と思ったら片付けたはずなのに超ちらかっていてショック!…というのが元日に昼寝で見た今年の初夢です。(この夢を新年会で兄に報告したら「虎造のCDならもってる」と言い「旅ゆけばぁ〜駿河の国に〜茶の香り〜」と定番のモノマネをしてくれたが…まあ似てない)

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お年玉は今年も玉だヨ(今年は二枚!)
常に酔払いと同じくらいご機嫌な姪の「♪世界にひ〜とつだ〜けの鼻♫…もし鼻が二つあったら誰がヤクルトをこぼしたかスグにわかっちゃう!イヒヒッ」という奇抜な意見に初笑いする。

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初買いはブックオフ(20%オフ)で。
同じ誕生日(2月19日)なのに毛嫌いし続けてきたブルトンを(20%オフなので)やっと読んでみる気になった。キライなのは顔が好きじゃないという低次元な理由だが「シャレの通じない実際家」という風貌から得る印象はあながち間違ってないような気がする(40ヘ°—ジぐらいで飽きちゃった!概念の壁を超えられぬ現実)
退屈な気分で何気なく辻潤「ですへ°ら」を開いてみた。偶然開いたヘ°—ジの随筆「あびは°ツち」に感動!偶然の啓示とはこのことよ。無目的唯一者の滑稽きわまる文章に現実を超えてやろうという気負いは一切無し!(あびは°ツちって何なのさ?)