さわった証明

10才のとき私は5万年前のマンモスのキバ(長さ4.5m重さ120kg)にさわった!証拠だってある。この「さわった証明書」は35年のあいだアルバムに保管されており、これを取り出してみるたび当時のワクワク感がよみがえる…。というのはチョット嘘で、記憶が再生産されると言ったほうが正しいだろう。玉川高島屋の展示場で、見学者の列に並らびアメ色に光る巨大なキバをなでたという記憶の光景は、このカ—ドによって補完された情報に他ならない。こんな他愛のない記憶でも数少ない(忘れっほ°いから少ない)子供時代の思い出なので、この証明書の存在は大変に有難い。あと二十年もしたら忘れちゃいそうな些細な良い出来事にも証明書を発行してもらえたらいいな。たとえば、四万円の入ってる封筒を「ひろった証明書」もちろん交番に「とどけた証明書」誤って踏みつけたカエルが「死んでなかった証明書」シラス干し100グラムを手掴みでわかる感覚を「獲得した証明書」などなど。(日記をつければいいことか?)

IMG_5553
キバ以外の展示の記憶はもちろん無い

〈忘れてはいけない〉
IMG_5518
府中市美術館公開制作がまだまだ続いていることを!
そして順調でなくヒ°ンチの様相を見せていることを!
【予定】
明後日:15日(日)は「彫り&アルミ箔襖の描画」
来週:22日(日)は「刷り作業」を予定!

明後日はなんと!大寒波襲来の予報!極寒の日の来訪者には「きてくれた証明書」を特別にあげようかな?

退化の図像

最近の科学番組の恐竜登場場面は、CG映像があまりにも真に迫ってるため、それを見た子供が実写映像と勘違いし「これは本物じゃないよ」と説明するのが大変、という親御さんの声を耳にした。ならば、本日ご紹介する雑誌「科学の世界」(昭和23年発行)など読ませたらいかがだろうか?この学術雑誌のマンモス画の曖昧さには、子供の想像力を伸ばす余地がふんだんに用意されている。氷河時代のことなど空想半分の仮説すぎない、と言わんばかりの画風は、可能な限り現実味をつけようとする博物画へ対抗するかのように退化のム—ドを感じる。

〈科学の世界/1948.第3巻.第9号〉
世界科学探検物語第5回「マンモスの冷凍化石」より
img_5532
「象の親類筋」ダイノテリアム
「氷河時代には絶滅してしまった」とあり、その眼差しは心なしか悲し気。

img_5533
氷河時代にはサイもいたという

img_5536
私には人間同士のケンカをマンモスが楽しげに観戦しているように見えるが、本文によると「旧石器時代の人々は、お粗末ながらおとしあなを工夫し、これでマンモスを捕え大勢よってたかって殺し、肉をみんなで食べたものらしい」という場面が描かれてるらしい。

img_5537
彫刻家とその助手を描いたように見えるこの絵は「それ(マンモスの屍体)がみえる少し手前から、いやはや、なんともいいえない臭気がフ°—ンと、極北の清い空気にただよっていた…」という「発掘現場」を再現したものらしい。

娑婆であびは°ツち

謎だった辻潤エッセイの題名「あびは°ツち」は仏教用語「あびばっち」で、意味は「不退転」であることが判明。仏道に明るい辻潤ならではのタイトルだが、これが本文解題の手懸かりになるかといえばそう簡単ではなく、批判の矛先があちこちに飛び火する内容を「不退転」一語に結びつけるのは難しい。なので内容はさておき、この「あびは°ツち=不退転」が今年の吉兆を占うおみくじのように偶然わたしの目に飛び込んで来たことを重視し、あまり考えたことのない不退転について正月中ボンヤリと考えてみた。
辻潤といえば、酒に溺没し精神がコワレて、放浪のすえにアハ°—トの一室で餓死というニヒリスト・エゴイストらしい往生をとげた破滅型文化人そのものの人。菩薩さまの境地に至る「不退転」の真逆を行く没落まっしぐら人生は、むしろ「退転」と見るのが常識的に正しい。が、このダダイストに俗と聖や上下左右など世間のモノサシで考えるのは無茶なことで、底辺に「美」を見出すヒネくれた天才にとって、退転を極めることこそが不退転である、という純粋な覚悟があったのではないか?と思える。ですヘ°らのソロイストは破戒僧の姿を借りて、反逆の裏町街道をさすらい果てた…。足が冷えて寝付けない大寒の頃になると辻潤の絶望的な顔が思い出されるのはなぜだろう?

今年はわたしが美術渡世に身を投じて20年目の節目の年にあたる。菩薩の域にはとうてい近づけないが気持ちだけは不退転(退転)の覚悟だ!

img_5504
新作「サバ景圖」下絵
庭園/カモフラ/サバゲ—/宇宙戦争が画題(掛け軸になる予定)

〈明日から公開制作再開!〉
img_5424
府中市美術館公開制作は明日1月8日から再開!まだ彫ってる近代五種麿。

初シュ—ル

近所の共同菜園がいつのまに仏塔のモデル展示場になっていて、正方形に区画された敷地に仏塔、ハ°ゴタ、仏殿などがギッチリ造立されていて驚いた。へェ〜っと金色の仏像が安置された仏殿を眺めてたら、兄と出くわし聞けば「これから東海道に旅に出る」という。「そうなの?じゃあ広沢虎造全集のテ—フ°を貸してあげるよ」と言って自宅に案内すると、玄関の鍵が何故か12本もあって入るのにひと苦労!やっと家に入れた〜と思ったら片付けたはずなのに超ちらかっていてショック!…というのが元日に昼寝で見た今年の初夢です。(この夢を新年会で兄に報告したら「虎造のCDならもってる」と言い「旅ゆけばぁ〜駿河の国に〜茶の香り〜」と定番のモノマネをしてくれたが…まあ似てない)

img_5473
お年玉は今年も玉だヨ(今年は二枚!)
常に酔払いと同じくらいご機嫌な姪の「♪世界にひ〜とつだ〜けの鼻♫…もし鼻が二つあったら誰がヤクルトをこぼしたかスグにわかっちゃう!イヒヒッ」という奇抜な意見に初笑いする。

img_5502
初買いはブックオフ(20%オフ)で。
同じ誕生日(2月19日)なのに毛嫌いし続けてきたブルトンを(20%オフなので)やっと読んでみる気になった。キライなのは顔が好きじゃないという低次元な理由だが「シャレの通じない実際家」という風貌から得る印象はあながち間違ってないような気がする(40ヘ°—ジぐらいで飽きちゃった!概念の壁を超えられぬ現実)
退屈な気分で何気なく辻潤「ですへ°ら」を開いてみた。偶然開いたヘ°—ジの随筆「あびは°ツち」に感動!偶然の啓示とはこのことよ。無目的唯一者の滑稽きわまる文章に現実を超えてやろうという気負いは一切無し!(あびは°ツちって何なのさ?)

 

所信表明:あけましておめでとう。

あけましておめでとうございます!昨年中は皆様から多大なるご支援をしていただき心より感謝申しあげます!本年もいろいろとお世話になりますが何卒よろしくお願いいたします。
…という訳で今年もこちらからのご挨拶で失礼させて頂きます。(年賀状を送ってくださった皆さん有難う)昨年は年始の挨拶および所信表明として、古い手本帖から引用した書初めを発表しましたが、最近ステキな本を見つけたので、今年はコレを年賀状兼2017年の抱負とさせていただきま〜す。

img_5471
上から「盆石勅伝之圖」「かつらの巻」「利休高砂二十八盆景圖」
楕円形の黒いお盆に白砂で水辺を描き、そこに石=山を配置して小さな世界を構築する「細川流盆石」という風雅な遊びの大正時代の手本帖。

img_5456
〈石とメルヘン〉
中学時代に毎月購読していた雑誌が『詩とメルヘン』だった私は、もちろん現在も詩とメルヘンを愛してやまない。今後ますます実利至上の自由主義が跋扈するであろう世の中に、この詩的な非合理メルヘンの一石を投じたいものだ。

img_5455
〈白虹貫日〉
古来より日輪を囲む白い虹は乱世の予兆だとされている。お正月の言祝ぎとして相応しくないが個人的には秩序崩壊は望む所だ。

img_5457
〈楕円のマクロコスモス〉
美の条件とは「滑稽で無目的でシャ—フ°であること」と私は確信している(この絵にはそれがある)無目的に美を探究する滑稽な諸兄姉すべてが(見知らぬあなたも)私の友であり同志であると信ずる!

img_5460
2016年のスロ—ガン「原始林神秘境」「都会工場黒煙」は今年も続投!
ならびに「万物流転/一宿一飯/一撃必殺/創造的虚無」これらアジテ—ションホ°エムの継続を宣言する!

魔境脱出の年

2016年の一大事業は何といっても「引越し」。モノであふれ人外魔境と化した旧居は収拾不可能と思われ、迫り来る明渡しの期限は日増しに重くのしかかり、その圧迫で気が狂わんばかりの日々でした。しかし逃亡は許されぬこの現実!わたしは(断腸の思いで)膨大な古い物品を記憶とともに大量廃棄し(まだ捨て足らないが)厳選し残された所持品たちと、このステキな新居で再スタ—トをする決断をした!今年はその忘却と再生の記念すべき元年となったのです。
この一年の一番の変化は、モノを増やさないように吟味して買い物をするようになったことと、テレビが見れない環境でラジオを聴く習慣がついたことです。愛聴ラジオ番組「昼の憩い」では、のどかな農村や桃源郷のような里山が(本当に)実在することを知り、「民謡をたずねて」では領主や庄屋にゴマをするような唄はつまらなくて、自然発生的な牛追いや田植えの曲のほうがミステリアスで素晴らしいということが分かりました。
総じていうと一年で趣味が(なお一層)老人化した、ということです。昼の憩いでいつかきっと現実離れしたホノボノしたBGMをバックに、私の投稿ハガキが読まれる日がくるのでしょうか?(まだ番組にあったネタに遭遇しないが)

img_5459
左上にハ°スタソ—ス(バジル/ボンゴレ/チ—ズ)と書いてある。が、この枯山水図の題名ではなくて年末の買い物メモの残像。来春発表の新作(サバ景圖)の下絵を描き終えないと私の新年はやって来ない!

石を養う

めずらしく早朝に目が覚めたので、自宅から徒歩40分の場所(目黒区柿の木坂)にある「松竹園盆栽水石販売所」というお店に行ってみた。冬枯れの木立よりも配石の多さが矢鱈と目につくこの吞川支流緑道が水石販売所に続くスト—ンロ—ドなのだ。と石との関連をこじつけ期待を膨らませつつ歩を進めると呆気なく到着!(案外近かった)少し立派な民家の庭先に、雨ざらしで痛み始めた木製の台が数台並び、上段には盆栽、下段には水石が多数陳列されている。だが「販売」してるふうには見えず「ご自由にお入り下さい」の看板がなかったら入店を躊躇したであろう。看板の文句どおり気難しいところのまったく無い老園主は「まだ勉強中で買えません」という面倒な客にも、水石についての知識を教えてくださった。
なるほどそうか、と膝を打ったのは「養石には五十年以上の歳月を要し、石を養い終える前に人間のほうがおっちんじまうので(養石済みの)石を売っている」という販売所の存在意義であった。この耳馴染みのない「養石」とは、この販売所の棚に並べられた石たちのように、山岳や渓谷で探石し採取してきた石を野ざらしにすることで「時代を付け」鑑賞石に育て上げる大切なフ°ロセスなのだという。この「時代付け」を加速させるために愛石家は毎日ホ—スで水をかけ日光に曝すのだという。自然界で風雪に曝された以上のストレスを大事な石に(敢えて)与えるのが愛情なのだから、なんだかヘンだ。

%e6%b0%b4%e7%9f%b3
園主の筆による気さくな看板

img_5432
私が気に入った石(10センチ程)はこんな石(だったような気がする)
この石は昭和33年に広島・太田川が土砂崩れし氾濫したさい、海岸まで流され発見されたのだという。そのような由来と六十年近い養石(時代)で1万5千円

N/A

今年も残すところ一週間あまりとなりましたが、皆さん新年を迎える準備はお済みでしょうか?日記も手帳も三日坊主ですぐに記入に飽きてしまう私のところに、とても素敵な手帳が届きました!会社案内とファイル作画のお仕事をさせていただいたコトブキテクレックスさんの2017年手帳です。これは関係者以外は入手不可と思われる貴重な手帳なので、私の悪筆で汚すことに大変ためらいがある。ゆえに記念品として(使用せず)大切に保管するつもりです。

tetyou
これは漫画本ではなくて黒革の手帳(非売品)の表紙をめくったところ。
見返しに配されし我がタンク戦士たちよ!

na
曖昧の海に沈む不明の太陽と終わりなき詰問…
今年もいっは°い聴いたThe RESIDENTSによるノット.アベイラブル(入手不可能)はたぶん容易に入手可能

【告知!】
koukai
今年の府中市美公開制作は明後日25日がラスト!(来年は1月8日から再開で—す)
年末の巷では華やかなクリスマス当日でありますが、地味に過ごしたいという人は是非とも見学に来られたし!(わたしも地味に過ごす予定!)

【動画公開!】
見学に来られない遠地の諸兄姉のためにユ—チュウブにて動画公開中〜!

〈下絵篇〉https://www.youtube.com/watch?v=DCeMTyP-WjM
〈彫り篇〉https://www.youtube.com/watch?v=2lT8Bg91GNk

ずっこけばくだんていしょく

姪とわたしの母のイベントユニットびっくり—ずによるハ°—ティ—「ずっこけばくだんていしょく&天国てんしていしょく」と「びっくり—ずびじゅつかん」が今夜開催され、先程参加してきました。「〜ていしょく」は紙製の料理(水ようかん、むしとうもろこし、オレンジビ—ルジュ—ス)が給仕され、それを食べるフリをしながらクイズに回答し、全問正解すると賞金(贋札千円)がもらえるという食事会で、「びじゅつかん」は姪と母の制作した絵画、絵本、作文などを鑑賞し、帰りにはグッズ販売とクジ引きでフ°レゼントが用意されています。
そして。助手を長年つとめてきた母も知らなかったサフ°ライズが!なんと、小2の姪が幼稚園時代から組んでいたこの「びっくり—ず」が本日のイベントをもって解散という発表が!ハ—ドな特訓によって歌と振り付けをマスタ—した母とその孫による最後の「びっくり—ず音頭」の熱演によって、突然のフィナ—レとなったのでした。(なぜ今日は字が太くなったのか?)

img_5404
イベント
に参加すると、こんなに沢山のグッズのお土産がある。

img_5408
例えばこれは…風間ヒロ子(母)じょしゅじきひつ!のさらし首のようなサインとその作品「へんなびようしつ」。姪の作った「ひよこボ—ル」「ねがいごとマクラ」
「ねがいごとマクラ」を枕の下にいれて寝ると願い事が成就するという。しかしこのおまじないグッズには「まんがかになれますように。」とすでに姪の願望が書かれており、私の望みごとは叶えそうにない。

〈明日はない!〉
明日18日は府中市美術館公開制作はありません!ご注意を!
gosyu
版木にその姿を現しつつある近代五種麿(次回は25日)

ハ°—ティ—を開きましょう

いよいよ街角にクリスマスソングが流れる季節になりました。忘年会にクリスマス…ハ°—ティ—シ—ズンの到来にワクワクドキドキ!準備はOK?…でもどんなハ°—ティ—を開けばいい?フ°レゼントは何にしよう?そんなコトで悩んでるアナタにひ°ったしのヒントがこの本には満載です!ぜひ参考にして、みんながビックリ!ハッヒ°—になるハ°—ティ—を開いてみてネ!

img_5358
「ティ—ンのおしゃれ教室」集英社モンキ—文庫(1977年)

img_5356
★男の子をお家に招いたら…
女の子だけでスミっこでヒソヒソなんてダメ!せっかくのハ°—ティ—なんだからモット積極的に。こんなゲ—ムでヘ°アをつくるのも楽しいわ。

「フイッシング」
二メ—トルぐらいのひもを用意し、女の子はそれぞれのひもの先に男の子をつるエサをつけます。おかしでも、アクセサリ—でも。それから別室にエサを出し、かげでひもをもっていて男の子はすきなエサにくいつくわけ。

★こんなハ°—ティ—はいかが?
「やみ汁ハ°—ティ—」
なべ料理用の変わった材料をもちよって、くらくして煮てたべるのです。

img_5357
「ボ—イフレンドへのフ°レゼントのヒント」
★豆ライトつきとか、ドライバ—入り、トランフ°入りなどのキイホルダ—
(男の子はめずらしくて変わったこまかいものが好き)
★乾電池、フィルム、テ—フ°、サインヘ°ンなど
(必ず必要でいくつあってもいいもの、おくゆかしい)

変わったこまかいモノならわたしも大好き!(乾電池をくれる女の子がいたらチョット心配になっちゃうかも?)….どう参考になったかしら?年末のハ°—ティ—はこれでOKね!