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最高裁大法廷傍聴備忘録

昨日、最高裁判所大法廷で、旧優生保護法の被害者たちが国に賠償請求を求める弁論が行われた。この1日で5件の事件が取り上げられ、私は午後の部3件を傍聴することができた。
今まで本やテレビで知ってはいたが、理不尽な体験をされて現在も苦しんでおられる被害者の肉声は、ハンカチ無しでは聴けないお話しだった。

原告側の弁論が終わり、最後に被告である国側の反論が述べられたが、初めて声を上げた飯塚さん佐藤さんについては「不法行為から20年経過し、賠償の権利が消滅した」ので国が賠償する義務はなく「この件だけ例外にするのは立法府の軽視につながる」と詭弁を展開。他の4件に対しても「当時は合法だった」と言い切った!
思わず私は持ってた消しゴムをそいつの後頭部目掛けて投げつけたくなったが、一番憤慨しているのは、命の尊厳をかけて発言をされた皆さんだろう。

これは「国家主導のジェノサイドと言っても過言ではない」そう私は確信した。

(ドキドキの合格発表みたいなかんじ)IMG_9315
166ある傍聴席の1.5倍ぐらいの人が大行列。抽選になり「ダメかな?」と思ってたら、後ろに並んでたオジ様とオバ様が「140あったよ」と私より先に掲示板の番号を見つけ「よかったわね!いってらっしゃい」と送り出してくださった。
被害者支援会のお二人がハズレて、野良研究者の私ごときが当選し申し訳ない…しかと見届けてきます!

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読み返すのもつらいメモ…(弁論の詳細は新聞記事などでご確認下さい)
次のページに書いた小島さんの「札幌でタクシーの運転手をしていたとき、丸山動物園に行く子供連れの家族を乗せた日は、望めない夢を思って泣いた。」というお話しを聴いて落涙…
1950〜60年代は優生手術推進キャンペーンが全国に広まり、各自治体でノルマが定められ手術件数を競い合う状態だったという!(ダントツ1位は北海道で、暴力的に不妊手術をされた小島さんは競争の犠牲者)

兵庫県〈不幸な子ども生まれない運動〉と宮城県〈愛の10万人運動〉は、この裁判で初めて知った官民あげてのディストピア運動だ。

火山とカエルとリーゼント

前号の黒天鵞絨ジャケット期写真は1994年撮影で、ちょうど公募展〈PARCOアーバナート〉でいっぺんに2つ賞を貰った年のものだ。
ビギナーズラックとしか言いようが無い変な受賞作品は『終わりで始まり』というタイトルでテーマは〈永劫回帰〉。ニーチェに傾倒した22歳の私がニヒルを気取り、アーバンなアートに挑んだデビュー作!
左の中央には「エンドレス」と英語で記されており、これはクラフトワークの『ヨーロッパ超特急』からの影響で、これまた音楽に感化されやすい若者の特徴を表している。

※当時のラジカセには裏返さなくてもA面B面が繰返し聴ける便利なリバース機能があった。そう、エンドレスにね。ミュージックノンストップ永劫回帰で!

(URBANART#3 図録より)
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全部があの世とこの世、死滅と再生がモチーフになってるんだヨ 。なんだか怖いね!
経歴欄には〈PARCOゴメス漫画グランプリ1993/岡崎京子賞〉とある。どうです立派な渋谷系でしょ?

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えーっと、左上は火山噴火とカエルとリーゼント集団です…【なんでだ?】

【答】これはヨミガエルを意味する。
ザ.タイガースの傑作『ヒューマン.ルネッサンス』の物語 (
ポンペイの栄華と滅亡、そして復活)にインスパイアされた!

版画の青春

1930年代プロレタリア美術運動と時を同じくして、版画界にも大衆化ムーブメントがやってきた!その運動が一望できる展覧会『版画の青春』展は国際版画美術館(町田)にて開催中。本日(19日)最終日なので興味のある方は急げ!
私は学生時代から藤牧義夫推しなので、小野忠重はちょっと・・・だけど、各作家の作ったポスターの数々は軽快でかっこいい。
「やっぱり藤牧ステキ♡」とオタマジャクシ集合の絵を眺めてたら左の足の裏が攣って、そのあと階段を降りようとしたら両ふくらはぎが同時に攣って激痛が走る。これは…大学版画展の呪いか?5分ほど無表情で悶絶…独りよがりな版画の青春がいま蘇る!

「おまえ、まだそこにいたのね」
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ほろ苦い青春の思い出を映す大玉…

(版画の青春は奪われない)
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私にとって版画の青春とは何か?

(ハートに火をつけて)
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学生時代からエディションのルールを無視して1点しか刷らない私は版画大衆化運動の裏切り者だ。〈版画のできる女スパイ〉を標榜してた当時の私。地下教室でポスターを刷り校内に貼り出す…版画オルグ暗躍中!

バウハウス宣言の影を慕いて

さて。前号で明治大学記念館を登場させたこの流れで、今まで隠してきた秘密を窓黒読者の皆様に告白しようと思う。
その秘密とは、私が9年前に作った古賀政男ファンアート『人生の並木路』は〈バウハウス宣言〉の表紙、リオネル・ファイニンガー作『大聖堂』の模倣だったという事実だ。

明大マンドリン倶楽部の創設メンバーである古賀政男先生の不朽の名曲『影を慕いて』は、明大記念館講堂で発表され、その後の輝かしい音楽家人生の第一幕を飾ることとなった。そして最期の仕事も同じ舞台でタクトを振り、栄光の生涯に幕を下ろしたという。そんな出来すぎた伝説を持つ偉大なミュージシャンを描いたときに私は…バウハウス宣言の表紙を真似してしまったのだ!

グロピウス校長、ファイニンガー先生、それから古賀政男先生へ。心からエントシュルディグング!ゆるしてたもれ〜

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バウハウス宣言の表紙に使用された木版画『大聖堂』
(リオネル・ファイニンガー画集より)

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『人生の並木路』2015年(リノカット)
小さなお星様まで模倣した小作品に悪意はまったく無くて、あるのは大好きな
ファイニンガーと歌謡界の巨星に対する純粋なリスペクトのみ。

ホワイトエレファントの語源も解説

現在開催中のシドニー・ビエンナーレは、ニュー.サウス.ウェールズ州(NSW)立美術館の他にNSW大学、ギャラリー、旧火力発電所などシドニー市内の数カ所に展覧会場があります。私が展示してるのはNSW美術館で、滞在中に作品解説のトーク会をやりました。通訳さんを介し約20分内で手短かに解説できたかな?

〈ザ.2ndサン.アイランド〉については「仏教宇宙を現した須弥山がモデルです」「頂上には神仏ではなく電球が輝いてます」「島を支配してる電力産業は、この一個の電球を灯すために捧げられています」などなど…

パビリオンシリーズ〈地球のおなら館〉については「N産アートアワードに出品した作品で、会場は新発売のエコカー(電気自動車)発表の為に作られたパビリオンだった」「たった1年で取り壊される予定で、真夏の館内を冷やすために会場の裏では大量の室外機がフル稼働し凄く熱くて全然エコじゃなかった!」「作品は狙いどおりピッタリだった」

それから〈白い巨象(もんじゅ)館〉解説「これは新しい原子力発電(高速増殖炉)のために作られた研究施設で、次々とエラーが発生して直ぐに廃止された無用の長物、即ちホワイトエレファントです」「このような原子力の施設は半島の端っこなど分かりづらい場所にある」「都市を支えるエネルギー施設は、国内の植民地とも言えます」と説明。

そして「2ndサン.アイランドも同じくコロニーでありコロニアルなのです。」と結論を述べて私のお喋りは終了しました。世界の聴衆の皆様、ご清聴ありがとうございました。

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「ここはオーストラリアのレンジャー.ウラン鉱山で、先住のヤモリが毒とは知らずにペロペロと水を舐めてるところです」など、ご当地ネタを交え図柄解説中!

シャンパンファイト

私達を乗せた旅客機は赤道を越え3月4日の朝に南半球に到着。着いたその日から毎夜の祝賀会と社交、そしてビエンナーレ開幕行事の一つであるトーク会など6日間に及ぶミッションを完遂し、我々は日曜夜、羽田空港に帰還し即解散した。

夜の熱烈おもてなしパーティー会場では、給仕係がわんこ蕎麦のように隙あらばグラスにシャンパンを注いでくれるので、私は大層酔っ払ってしまい石のベンチで転けて負傷。昼は広大な街を散策し、足の親指にキドニービーンズそっくりの巨大血豆ができた。大英帝国の栄華が凝縮されたような都市シドニーに刻まれた歴史の陰影は濃く、足の傷とともに強い印象を私に残したのだった。

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私の作品はここニューサウスウェールズ州立美術館に展示されてます

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入って右側は18~19世紀の風景画/肖像画/彫刻がびっしりの展示室。左側はモダンアート。地上2階に現代美術、そして地階1に伝統工芸、地階2にビエンナーレ展示室 (ゲップが出そうなほど充実の展示がなんと見物無料!)

あっさり抽象画コーナー(1階左)で休憩中
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シャンパン飲過ぎを反省する反ミニマリスト

シドニーへ

9日より開幕のシドニー・ビエンナーレ関連行事に参加するため明日東京を発ちます。英語がちんぷんかんぷん/関所を無事通過できるか/迷子にならないか/連日のパーティー大丈夫か?など不安だらけですが、仲間2名が同伴してくれるので心強いです。
本当は美術館より戦争遺跡が好きな私だが、シドニー湾要塞と甲標的(部分)の見物は諦めて美術界の社交に専念だ!

「The 24th Biennale of Sydney – Ten Thousand Suns」2024年3月9日ー6月10日
会場:ニュー・サウス・ウェールズ州立美術館

https://www.biennaleofsydney.art/

夢は高速道に乗って

昨日19日で52歳になった私の1年の目標は特に無く(今までどおり)、展覧会の予定は来月からシドニー.ビエンナーレ、その後スウェーデン、フランスに作品貸出参加のみで国内展の予定はまだ無い。

〈ゆとりあるこの1年は遠出のチャンス!〉高速バスに乗って山梨県富士吉田市にあるうどん屋のキャベツうどん(並¥450)を食べに行きたい。

(竹生島にも行きたい)
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上: 竹生島案内の鳥瞰図 下:〈観音霊場記圖會巻五〉
たまたま入手した2つの竹生島の図においでおいでと手招きされてる気がする。案内によると琵琶湖に浮かぶ小島に神社仏閣の古刹が密集してる特異な場所らしいが、この絵のように整合性が崩壊した姿で建立されているのか?早く見たい。(特にシャッと高速移動しそうな島の右端にある蝋燭みたいな島)

高次サポーター

冬季のインク乾燥時間は少なくとも3日は必要なのに、細かすぎる下絵のせいで彫り作業が大幅に遅れ乾燥時間が0日というとんでもない窮状に….
「もう無理かも」と混乱しながら刷りの準備を進めてると、なんと使用する和紙を間違えた寸法で切ってしまった…しかも全部。140㌢にカットするため金定規を当て1mに鉛筆でチョン、そこから40㌢の箇所に印をつけたら(まさかの)1mの目印で切っちゃった!
あれ?なんか小さいなぁ…ん?ガーン・・放心。古文書のイメージでわざわざ薄茶色の紙を取寄せたのにどうしよう!何か魔物に取り憑かれたかのような瞬間。自分でも信じられない…時間よもどれ!(否もどらない)
だが取り返しがつかない大失敗に固まってる猶予は無く、有り合わせの白い紙で刷ることに素早く切り替えた。騒つく心は無の境地に押し込め (ピンチに止観あり) 粛々とやるしかなかろう。

【結果】薄茶色は絵柄に合わなかったことを完成品を見て確信する〈白で大正解だった〉
以上のように、自分の意思とは違う力によって好転することがよくあるので私は高次の何かを信じてる!また紙の選択を間違えそうになったら教えてください。

細かすぎた下絵
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拡大コピーしたら細かくないよね
…と楽観したのが大間違い

2nd Sun島嶼部
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電源開発にちなんだ偶像たち
ソーラーパネル亀軍団は29匹

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ヤモリやカタツムリなど

新しい恒星

集荷直前ギリギリ滑り込みセーフでシドニービエンナーレ用新作「ザ.セカンド.サン.アイランド」が完成。昨秋みたTV能で〈閻浮提〉という言葉を知り、不思議な須弥山図 (仏教宇宙)に辿り着いたことから始まった計画のスケジュールは大幅に乱れ、予想以上の難産となってしまった!年末年始に渡り各方面に不義理を重ね、蟄居中の孤独で発狂しそうになりながら風間ランドの暗黒宇宙に第2太陽が誕生したのでした。とにかく間に合って良かった…

一昨日やっと刷り作業…
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邪眼フィラメント。この太陽には顔がある

昨日パネル貼り作業
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整合性ゼロの山容

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浮遊するじつげつと雲の輪
第1太陽に輪っかは無いが第2太陽にはある。その正体は水力発電ダム

これがThe 2nd Sun Island全体像だ!
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須弥山の標高は56万㌔!!この太陽島の作品サイズは縦183横127㌢
珍しくタイトルを英語にしたのは国際展出品だから