カテゴリー別アーカイブ: 活動関係

鉱物と戦車と私

只今発売中のソーシャル&エコマガジン『ソトコト』8月号にインタビュー記事が掲載されました。現代の人間社会において必要不可欠なものとなったSNSで交流せず(テレパシーの可能性に期待)、ソーシャル能力ゼロの人間性が雑誌の趣旨に合っているか甚だ疑問ですが、平素より家具も衣料も中古品を愛用し、ドイツ国民に負けないぐらい質素倹約に努めている点ではエコ運動に貢献している自信はある。どんなことを喋っているか興味のある諸君は本屋で立読み、もしくはネット記事を見てみよう!→ソトコト抜粋記事

「で、あなたはどう思う?」
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どう思おうと各人各様の自由である、と私は思う。

〈0時から5時まで〉
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自分の心の安らぎになるものしか置いてないというアトリエ「風間ランド」。古い書籍のフォントから、鉱物や戦車のフォルムから、風間さんの美意識が垣間見れる。深夜0時から朝の5時まで、世間の寝静まった夜が、彼女の創作の時間だ。
(要するに、子供じみたこだわりで自分勝手かつ不規則に暮らしてる。ということだ)

(心の安らぎ)
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この黄鉄鉱の破片と合金ヘッツァーは、捕獲した甲虫を観察するような気分で楽しめる丁度良いサイズ感だ。

ご来場ありがとうございました

αM展が始まるちょっと前に台所シンクで発見され、食器洗浄用(中古)スポンジに移植されたY字郎くんは、αM会期中にΨ字郎(プサイじろう)くんに変形。その後すっかり本葉が生え、よくわからないただの草に育ちました。メネデール希釈液のみで栄養不足なのか貧弱さが気がかりなので、展示も終了したことですし植木鉢に引越しさせようかと検討中です。

Y字郎くんがΨ字郎くんになって不明の雑草へと成長したこの約1ヶ月半、αMにお越し下さった皆様方には心より感謝申し上げます。おかげさまで昨日終了となりました。今回は窓黒読者以外にも(私のやらない)SNSや、掲載紙面を頼りに来場された方が多数おられました。私の代わりに情報発信してくれた皆様もありがとう!次回黒部『コンクリート組曲』はダム見物を兼ねた観光をおすすめしま〜す。

(おまえは誰だ)
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どことなく心細い姿のY字郎くんは、スポンジから根っこが露出してるため濡れティッシュの腰巻が欠かせない。

バベル明日まで!

昨日なんとなく映画『メトロポリス』をDVD鑑賞して、ここでも創世記の〈バベルの塔〉が引用されていることに気付きました。地底プロレタリアの聖女的存在マリアが「計画者の頭脳と労働者の手を仲介するのは心です・その仲介者が登場するまで待ちましょう」と労働者たちに忍耐を諭すシーンで〈バベル〉の説話がされます。しかしケース裏面に書かれた梗概には「労働者たちの間でストライキを起こそうとするが…」とまったく別の話になっています(暴動を扇動したのは人造人間マリアで人間のマリアではない) たぶん販売者はちゃんと鑑賞していない。

そして私もバベルを引用した馬喰町αM『東京計画2019 :バベル』は明日13日が最終日。「計画」がテーマの展示会場には、23年前に制作頓挫したマンションコラージュや下図、青焼き風作品、丹下建築登場作品を並べることで、未完のバベルの塔と創造主. 丹下健三を想起させる工夫をしました。バベル建設工事には終わりはないけど展覧会には終わりがある〈明日終了!!〉

(バベル2点)
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奥の小さいコピー紙片が初代バベル

(バベル登場)
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『メトロポリス』の記憶が非常に曖昧だったがDVDを観て「断片しか観てない」ことがわかった。(最高に素晴らしい映画だと思う!)

バベル展あと4日!

今日はαMバベル展会場にてドイツ国営TVのインタビュー取材を受けました。今回撮影した映像はオリンピック特集番組内で使用されるそうで、おそらく私が喋っている場面はドイツ国民でもわかるように意訳され、ドイツ語字幕付きでドイッチュラントのお茶の間に放映されるはずです。残念ながらこのインタビューも、カメラマンの指示に従いディスリンピックの前でぼんやり立ってる滑稽な私の姿もドイツTVでしか視聴できず、もちろん私も現地時間で見ることは不可能です(DVDは貰える)。斯様に獨逸国民も注目のディスリンピックが展示されている東京計画バベル展(於αM)の会期は13日(土)まで!見てない諸君は急いで見よう!

(6月17日付: 日本経済新聞夕刊)
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「社会に怒り 冷笑彫り込む」と見出しで紹介されている私は(怒るほどの正義漢でなく)世間の狂ってるところや滑稽な場面が心底好きでたまらない!

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お台場球体のヒミツが描かれた漫画絵巻「青丹記」が見れるのは13日まで!

東京計画2019 vol.2『バベル』
〜7月13日(土)あと4日!
於:ギャラリーαM
(詳細以下)→gallery αM

黒部再訪

10月開催の黒部市美術館『コンクリート組曲』の取材と打合せで再び黒部へ。昨年秋は長野県扇沢から黒部ダム見物と立山連峰乗物登山をしたのですが、今回は新幹線:黒部宇奈月温泉駅で学芸員の尺戸さんと合流し、宇奈月温泉駅からトロッコで黒部峡谷を遡上。行程には短時間のトレッキングもあり、登山靴の着用とストックの所持が推奨されていたので、〈まっぷる富山〉誌面の山ガールの服装を模倣して勇み参加しました。が、しかし集合した参加者のうちアウトドア仕様の人間は私だけでした。急峻な斜面に敷かれた丸木の足場から透けて見える風景に怯え(そういえば高所が苦手だった!)しばらくして左足に攣る前兆が走る…!たった30分の登山で私は登山不適合であることを知りました。(秩父のピラミッド・武甲山は遠くから眺めることに決めた!)

(お母さんの登山靴を履いて)
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関西電力案内係の説明をボーっと聞いているところ。

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峡谷沿い20km以上の距離を用途に合わせたトンネルが数本通っている。それは全て水力発電のためで、降雪期に電気関係者が徒歩で連絡するための極めて細いトンネルまであることに驚いた!

(立山信仰)
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宇奈月温泉駅前交番に駐在する「立山くん」なる警察官を発見。この人は今年のナディッフ年賀状「立山さん」に酷似しているが、いうまでもなく私が盗作したわけではない。

(武蔵美油絵科)生徒諸君!

昨夜は友人と二人で上海料理の食べ飲み放題に挑戦。腹がはち切れんばかりに暴飲暴食した挙句、友人宅に上がり込み朝まで飲酒し、短時間仮眠したのち歩いて帰宅。通勤ラッシュの電車に乗る根性もなく、駅に向かう勤労者の列と逆行し、脱げやすい靴をしきりに履き直しながら(途中諦めて半分脱げたまま)だらしなく歩く中年の姿は、青少年のお手本にはなり得ないものである。

(このような私がなんと)明後日、武蔵野美術大学油絵科で講義をします。出身校の武蔵野美術学園が消失した今、武蔵美親分の大学に招かれるのは幸甚の至です。講演の題目は『白い紙に黒い世界を喚び起こせ!』で、なんだか黒魔術的であるけどちゃんと美術の話をするのでご心配なく。
講義後は油絵科の先生、研究室職員、生徒有志皆様との懇親会が予定されてるので、私は休肝日2日を設け内臓を休ませる。そしてその間まじめに原稿及び画像の準備をし講義に臨む所存だよ。学生諸君のご出席を願う!

油絵科の皆様よろしくお願いいたします!
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何故かざまランドに油絵科研究室の定規があるのか不明。

彩管報国

〈彩管報国〉の彩管とは絵筆のことで、すなわち「絵筆で国に奉公する」の意です。この言葉は林洋子さんの編著『藤田嗣治 戦時下に書く』で初めて知りました。私の死んだ祖父は、藤田と並んで〈彩管報国〉の双璧を成してた日本画の巨匠・横山大観に画材を届ける仕事をしていたので、間接的に〈彩管報国〉に協力していたのかもしれません。
戦地まで取材に行き戦争画のトップランナーとなった藤田にとって、画室で優雅に富士山ばかり描いていた横山大観はイケ好かない奴だったろうと想像がつきます。藤田はベッチャリと油絵の具を塗った前衛絵画や、富士山を通俗的に描いて稼いでる日本画がもて囃される世間に逆襲しようと、デッサン力を武器に実力勝負する戦争画に燃えたのか?活躍の場を提供してくれる軍部への阿りは、本心というより強かな「手段」のように思えます。そこまでやるか!と呆れつつ、軽薄な風潮を嫌悪する美意識高い系の気持ちもわからなくもないです。
….そんな藤田嗣治をめぐって林洋子さんとお話しするトーク会は、明日20日下北沢[本屋B&B]にて!(席はまだある・木戸銭¥2000/飲み物一杯付き) 是非ご来店くださ〜い。

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太平洋戦争末期の昭和19年。日本画材店「有便堂」店先から出征する祖父。
蘭印作戦に成功したセレベス島での思い出話はノンキなものが多かった。

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左下:座談会記録がハラハラさせる『戦時下に書く』
右下:何処の地に於いても美意識を堅持する『旅する画家』
そして右上:足立元さん最新著書『裏切られた美術』には、語られることの少ない藤田嗣治の漫画について書かれています。

『旅する画家 藤田嗣治』『予感の帝国』W刊行記念トーク
下北沢〈本屋 B&B〉
20日(木) 20:00〜22:00 (¥2000要予約)
〈歴史とアートのこれまでとこれからを考える・戦時下のフジタの活動を通じて〉
文化庁文化調査官でフジタ研究第一人者の林洋子さんと対談します。
詳細コチラ→〈本屋 B&B〉

グラフィック・ビエンナーレ

先週末より中央ヨーロッパの一国であるスロベニアの、舌がもつれそうな名の首都リュブリャナにて開催されている〈第33回グラフィックアート・ビエンナーレ〉に作品を3点出品してます。
武蔵美術学園時代に色々なコンテストに応募し、イラスト(チョイス賞)=落選、GOMESマンガ賞=審査員賞、アーバンなアート(アーバナート賞)=審査員賞/奨励賞という結果を受け、賞を2つくれたアート系の評価を信用して今に至るので、もし当時イラストを褒めてもらえてたらグラフィック界での活路もあったかも?(落選が現実)。
なので、唐突ですがグラフィック・ビエンナーレに招いていただき嬉しいです。願わくばスロベニア出身のメラニア夫人にも是非ご来場いただきたい(会期中に里帰りしないだろうか?)。そして高い木立から獲物を狙う猛禽類のように冷徹な眼差しで『地球のおなら館』を一瞥してほしい。

『平成博2010・地球のおなら館』
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(平成も遠くになりにけり)サポートストッキングのテカテカが懐かしい…

六本木クロッシング2013 アウト・オブ・ダウト展
『人外交差点』は、日本/オーストラリア/韓国で展示され、スロベニアは4カ国目となる。もう一点『WAR PUP』という穏やかでない作品も出品中!
詳細以下→33rd Biennial of Graphic Arts

【さらに予告!】
旅する画家 藤田嗣治&予感の帝国:W刊行記念トーク

6月20日(火) 20:00〜22:00 (有料¥2000)
下北沢〈本屋 B&B〉に於いてトーク会(サインもする)
*フジタ研究第一人者の林洋子さんと対談します!
詳細以下→〈本屋 B&B〉

船頭多くして船山に上る

新作の絵巻風漫画『青丹記』は、原画を青焼きで複写する予定でしたが、「青焼きをやっているお店はもうない」というショッキングな事実が展示の3日前に判明!コピー屋数店に電話で問い合わせたところ、三年前に専用印画紙の生産が終了し青焼きコピーも終了したとのこと(当店では希少な青焼きをやってます!という宣伝を鵜呑みにしてしまった私も悪い)。はてさてどうしたものか…暫し考え、なんとなくソレっぽく見えればいいかな〜とコンビニ店コピー機の単色機能(青色)を試してみたら、思いのほか青焼き風に複写できました。
本来絵巻というのは「右から左に」読むものと知りつつ、「左から右」の欧米スタイルを採用したために、お話のオチから読んでしまう観客が続出!いちおう(珍しく)結末を用意しているので、ぜひタイトルのある左から読んで頂きたいです。(頭から読んでも意味不明と言われたけど)

(ここから読もう)
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間取り図用の方眼紙に鉛筆で描いて、それを青焼きにすることで建築設計を連想させる作品にする予定だった『青丹記』

(7/8ページ)
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海上の落下物の影響を受け、大波に翻弄される小舟

(9ページ)
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謎の球体に群がる船団

(10ページ)
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未知の物体に熱狂する船頭と漁師と釣り人。夢中になって素手や櫂での運搬に挑戦する男達と、それを静観する男が数名。球体の行方は如何に?(続きは海上ではなく会場で)

制作期間3日の『青丹記』&『代々木外伝』を展示中↓
『東京計画2019』vol.2

「風間サチコ(バベル)展」
於: ギャラリーαM
〜7/13まで
詳細コチラ→gallery αM

石上二十余年

先月28日付東京新聞朝刊《美を楽しむ》欄にてインタビュー記事が掲載されました。20年余り作業部屋に掲げている、漫画『空手バカ一代』から引用の〈一撃必殺〉スローガンの解釈に始まり、巨大版画『ディスリンピック2680』の内容とそれにまつわるエピソードが語られ、そして活動の根底には、ニーチェの(何の本か忘れた)書物から得た〈近代悪と対峙せよ〉という啓示があるという告白で記事は締めくくられています。
今回も取材陣に人気の作業机コーナーで撮影が行われました。この写真にはバベル版木を片手に下絵の上でポーズをとる私が写っていますが、おそらく読者の皆様は私よりもその背後の物品に関心があると思うので、今日は私が邪魔で見えない作業机周りをお見せしましょう。

(東京新聞朝刊5月28日付)
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見出しで「100年後、見た人が捨てられないような、おぞましい作品を残したい」と啖呵を切っているが、容易に捨てられないモノを作るのは案外難しい。

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記事の冒頭でご紹介の〈一撃必殺〉の紙切れ

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特に変化の見られないインテリアの中で、最近のお気に入りは(もちろん)クブシュのプラモ。