カテゴリー別アーカイブ: 出来事

啓示探し

先日の変な夢には何か特別な啓示が潜んでいるに違いない。そう確信し先ずは三代目金馬の経歴を調べて見た。〈59歳のとき、タナゴ釣りの帰りに鉄橋上で列車にはねられ左足を切断〉という晩年のエピソードが特に衝撃的だが、ありがたい啓示はこれでは無いと思いたい。
それなら落語の演目にヒントがあるのかも?と中学以来聴かなくなった落語テープを聴いてみる。『夢金』は強欲な船頭が、機転を利かして殺人事件を回避し、過分な褒美をもらって歓喜に沸くが全て夢だった、という夢オチ。『堪忍袋』は怒声を吹き込んだ布製袋が最後に大爆発するナンセンス噺。『小言念仏』は小言のうるさいオヤジが、念仏の合間に残酷な(酒に泳がせる)方法でドジョウを殺す鍋料理の指示を出す噺….などなど。笑えるはずの落語は暗い不条理に満ち、慶兆の片鱗も見当たらないのだった。(夢占いによると、竜が水中を泳ぐ夢は中途半端になってる仕事を完遂せよというお告げだという。なるほどそっちか!)

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顔が面白すぎて講談師を断念し落語家に転身したという。

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日淡部隊所属のミヤコタナゴ、ムサシトミヨ一等兵
(日淡ハンコ全7種類はたぶんもう売ってないだろう)

五歳児ホテル

十月。冬の旅コンサート鑑賞のために行った京都で、京都在住の八木良太くんファミリーと合流、1日目は居酒屋で飲み会で、2日目は八木くんのスタジオに訪問した。連日私のお相手をしてくれたのは5歳になる可愛いご息女で、私には関係の無い仕事の打合せが2時間ほど続き、何もすることがなく手持ち無沙汰なところ一緒に遊んでくれた。
初日の酒席で女児からホテルの招待券を受け取り、次の日はスタジオ床で7連泊。このリゾートホテルでは手書きの優待券の提示で〈一名様宿泊代無料・2千8百万円お釣り〉の超特大サービスが受けられる。作業場の床に敷かれたブルーシートが客室兼ベッドで、朝食には再生紙でこしらえた焼き芋/サンドウィッチ/バナナ/リンゴ/おにぎり等が提供される。支配人から「なにが食べたいですか?」と聞かれたので「イチゴが食べたい」とリクエストすると「ダメッ。イチゴは朝ごはんじゃありません!」と無下に断られた。同じ果物でもバナナとリンゴは良くてイチゴはダメなのか?となんだか腑に落ちないが、このホテルでは五歳児支配人の言うことは絶対なのでしょうがない。

(反省:ビジホの食べ放題モーニングで料理を大量に盛りすぎて、午前の仕事に響くほど満腹になってしまう癖をそろそろ直そうかと思う。)

〈スペシャル優待券〉
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左は箸袋に書かれた招待券(プールとカニの特典)
黄色い札は動物園の入場券(ピアノ練習帳の見開き2ページに貼られた大量のシールを見物できる)
手書き優待券の提示で1名無料さらに2千8百万円お釣りがもらえる!(プール/カニ/マッサージ/温泉。すーたーりぞうと・えひめ。よろしくおねがいします〜) 最上階の特等室から京都タワーが見えるこのホテルは愛媛にあるという。

イチョウと記憶

先日魚津のホテルのフロントで、チェックインカードの電話番号を書く欄に5年以上前に廃止した固定電話の番号を書いてしまった。忘却の大河に投棄され二度と浮上するはずのない電話番号を、私は何のためらいもなく記入したのだ(おそろしい!!)。
このように記憶の混乱と物忘れに翻弄される中高年(=私)にピッタリのガムを黒部市内のコンビニで購入(処分価格:30円)。その名もズバリ『記憶力を維持する・歯につきにくいガム』だ。パッケージの表示によると記憶力とは〈言葉や図形などを覚え、思い出す能力〉を指すそうで、人の顔形・名前が思い出せず、お菓子が歯にくっつきやすい私に最適なガムだと言える(顔貌は図形か?)。

この機能性表示食品ガムに期待される効能は、配合されたイチョウ葉エキスによるものだそうで、何かの学会ですでに効果が報告されているのだという。だとすると、この有力情報が記憶力低下に悩む全国中高年の周知するものとなれば、煎じ薬を作るために神宮外苑のイチョウ並木に中高年が殺到し葉っぱをむしり取る恐れがあるが、理性ある大人が斯様に我欲を剝きだす可能性は低く、また公園で葉っぱをむしっていたら善良な都民に注意される(だからやめよう)。

LOTTE 記憶力を維持する
歯につきにくいガム(中高年向け)
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アマゾンの購入者感想文によると、変な味/おもしろい味/本当に歯にくっつかない!と好評の声多数だが、一方で「どれだけの量を噛み続けたら効果が出るのか?」「効果が出る前に販売中止になるのでは?」という疑問も呈されている。(おもしろい味と効能に期待)

秋日〔若い男の会話〕

A「戦争で死んだひと集めた寺あるじゃん」B「ああ靖国?」A「あの辺ってさ伝統のある有名な場所とかけっこうあんの」B「あ皇居っすね。デカっ」A「皇居デカっ。…ねえ昼何食った?」B「カップラーメン」A「ぜんぜん栄養ないw」B「自分で料理する?」A「え親。親がずっと旅行に行っててさびしい。弟は修学旅行…料理とかする?」B「作るよ、カレーとかオムライス。」A「すごっ。この前オムライス作ってさ、卵そのまんま焼いちゃった」B「それ目玉焼き」A「焦ってかき混ぜたらぐちゃぐちゃになった」B「スクランブルエッグすね」A「そん時つくづく思った、料理って要領だなって。要領無いとマジで詰む。」

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十月某日(竹橋)

ガソリンで見た妙義山

26日に黒部入りするにあたり、JR告示の〈25日に北陸新幹線再開〉という情報を信じて新幹線で行こうか迷ったが、確実に運行している高速バスを利用することに決定。約6時間のバス旅行に心を躍らせ早朝の池袋駅前に集合すると、座席予約表で満席だったはずのバスは1台目はスカスカ、2台目はガラガラだった。原因は復旧した新幹線のせいで、とりあえずバスを予約しておいて急遽鉄道に変更したドタキャン客が大量発生したようだ。バス会社が臨時に増発した2台の車両は大赤字….大型バスに乗客4名では気の毒すぎる!落胆を隠せない運転手さんに同情を禁じ得ない。

池袋を発車した高速バスは関越〜上信越道を辿り終点富山を目指す。埼玉-群馬-長野の山間を縫い、日本海を臨む新潟-富山へと抜ける。見知らぬ4人を乗せた二号車は快走し定刻どおり黒部 ICに到着した。最前列席を予約したので車窓風景は最高で、絵葉書でしか見たことのない妙義山の異様な巨岩の連なりを存分に見ることができた。私はひとり興奮しシャッターを押し続けたが、車内の静寂にシャッター音ですら騒音に聞こえた。なんだか申し訳ない気分の乗車だったが、爽快なドライブと奇勝が堪能できたので、キャンセルせず高速バスに乗って良かった!(男の誓いは鉄道より堅い)

(動体視力に挑む稜線)
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あの変わった山は?

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道路標識で妙義山と知る

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あっという間に離れゆく山山

(人心に不安を呼ぶ岩山)
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山頂にちょこんと乗った奇岩は現存するのか

京都から神戸まで

せっかくだから神戸まで足を延ばそうと、阪急京都線と神戸線を乗継いで三宮の商店街にある手拭い屋に勤務する友人を尋ねてみた。友人と3時間ほど喋り、キラキラと賑やかな神戸から薄汚くてうるさい東京に戻ってくると、翌々日その友人から「アートシーンのコーナーだけ何故か視れなかった」との連絡があった。もしかすると何か特殊な事情で関西地方では放送できなかったのかもしれない。関東地方から北陸へ移動が困難な状況で、関西からのお客様が頼りなのにどうしたことか?(そして北陸新幹線の25日から再開は実現できるか?)

〈20日放送 日曜美術館アートシーンより〉
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このように画像付きで「見たよ」の報告が!ご一報くださった皆様ありがとうございます。
映っているのは3年前の府中市美術館公開制作の光景で、現在の姿でも黒部市美術館でもない。

ドタバタ冬の旅(京都)

先週末、無人島スタッフ4名で京都造形芸大開催の『冬の旅』コンサートを観に行く予定だったのが、うち1名が不参加となり、補欠として急遽私が参加することになりました。移動手段は格安のレンタカーを選択。だがしかし、うっかりミスと渋滞の影響で大幅に遅れて、静岡県手前で「絶対に開幕時間に間に合わない」と焦りは頂点に…。仕方なく〈このまま車で移動チーム〉と〈新幹線に飛び乗るチーム〉に二分し行動することを決断し、JR静岡駅で私と里香さんは車チームと別れ、猛ダッシュで〈こだま〉に乗車、更に時間を短縮するために名古屋駅で先発車両に乗換え、京都駅下車し今度はタクシー乗り場に猛ダッシュ。息切れしながら「造形芸大に急いでください!」とベテラン運転手さんに懇願し、最短ルート走行で開幕時間の7時に大学敷地内に車で侵入。雨と夕闇に沈む構内で右往左往していたら女子大生2名が私たちをホールまで案内してくれて、時間厳守のところ係員の温情で数分の猶予が与えられ入場することができました!無人島チームの犠牲、里香さんの俊足、運転手のドライブテクニック、女学生の親切、係員の温情のおかげで、我が心の歌・シューベルト歌曲集『冬の旅』を生で聴け、解釈の違いが楽しめたW.ケントリッジのドローイング『冬の旅』を鑑賞することが叶い、ドタバタ道中を忘れるほどの夢心地のコンサートでした。(先日N響放送でマーラーの「魚に説教」を歌ってたバリトン歌手マティアス・ゲルネ氏の登場にビックリ!なんという偶然)

(何故か浮いて見える不思議写真)
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見えない音や物をあらゆる工夫で見たり聞いたりを可能にする八木良太くんの展覧会を京都で見た。残念なことに今日が最終日なのでこの展示はもう見れない。

(秋は駆け足で)
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東京に戻り本日最終日展覧会(現美と近美)を駆け足で見た。
海上でまたも台風(20号21号)が発生!今週末の黒部イベントに影響の予感…

嵐を呼ぶKUROBE GOLD

展示作業を終えて準備万端整った黒部市美術館『コンクリート組曲』でしたが、なんとオープニング当日に最強台風19号襲来!来館者の安全を優先して開会式及びトーク会の中止を決断。関連行事全面中止と開館時間短縮の緊急情報をSNSで流し「無理して来館しないでください」という消極的姿勢にて記念すべき展覧会初日を迎えました。
式典の無い異例のオープニングは、地元CVテレビ、新聞等マスメディア各位への取材対応と、ゴーゴーと暴風吹き荒ぶなか来館してくださった酔狂なお客様のために120%の接客サービス(お茶とお菓子とお喋り)で楽しく穏やかに終了。その後直ぐに帰京の予定でしたが、交通機関の計画運休が決まってたので「明日の昼過ぎなら北陸新幹線も動くはず」と楽観しもう一泊することに。
ところが朝になって長野の車両基地水没の悲報が!4.3mの水に襲われた120両の哀れな新幹線車両の姿…もちろん北陸新幹線は無期限運休。露地栽培のY字郎の安否と雨漏りが心配なので早くかざまランドに戻りたい私でしたが、東海道新幹線は帰京を急ぐ人たちが殺到することを予測し、あえて高速バスで北上し新潟から上越新幹線で迂回する帰路を選択。これは大正解でした。上り鉄路が渋滞し信号待ちで1時間ほどの遅延が生じたものの混雑に巻き込まれずにすみました。通常4時間の黒部→自宅に7時間もかかり深夜0時に帰宅。気がかりだったY字郎/ミニコンポ/画集の無事も確認し安堵しました。
台風に翻弄されつつもどうにかクロベゴルト開幕できたことを美術館学芸員さん黒部市の皆さんに感謝いたします。ありがとうございました!

(雨漏り対策)
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U字型に成形したビニールシートをつたって雨水がゴミ箱に溜まる仕掛け。雨漏りしてほしくない反面で内心は溜まった雨水が見たかった自分がここにいる。

(暴風雨に耐えたY字郎)
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さすがは(たぶん)雑草!

(会場設営風景)
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バッチリ展示できたので是非ともご覧になって頂きたいが、会期中に黒部と東京を繋ぐ動脈(はくたか号)が復旧されるか心配…。黒部市美術館『コンクリート組曲』は12月22日まで開催!

自然に帰れ

Y字郎の雑草疑惑は確信に変わり私はY字郎を庭に解放することにした。薄紫色のビオラの花が嘱望された彼であったが、葉っぱの形はビオラのそれではなく、不明なまま根ばかりがぐんぐん伸びて小さい鉢内にとぐろを巻き、根詰まりのせいで自身で成長を止めてしまった。(これはいけない!) 屋内栽培の限界が見えたので、先日からY字郎はスロープ脇の土壌に生活の場を移し、自己責任の求められるアウトドアーライフを開始したのだ。

(すごい根詰まり)
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ドジョウの墓掘り用だったスコップが見当たらず、スコップを実家から借りてきた。

(無事の越冬を祈念する)
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たまに見に来るから頑張って!

獺祭魚パート2

先月妹のお義父さんがお亡くなりになりお通夜に参列したところ、斎場のロビーに故人を偲ぶ思い出コーナーが設けられていた。ここには東南アジアで技術指導者として活躍する壮年期のお写真などの展示の他に、模造の鮎がザルに並べられていた。このニセ鮎はお義父さんの釣り仲間による手作りだそうで、鮎写真を転写したウレタンを二枚合わせ立体感を出した手の込んでいる細工だ。それはまるで葬儀というよりも獺祭魚の儀式を彷彿とさせる祭壇であったが、魚を釣って遊んだお友達は人間でカワウソではないはず。

(鮎そっくりさん)
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カワウソくんのお祭り(ではない)

(ヴァルハラを模した黒四ダム)
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「信頼と真心は水底にしかない、上には卑劣な虚偽が蔓延し栄華を誇っている!」というラインの乙女の嘆きで終わる『ラインの黄金』ヴァルハラ入城の場面。私の版木彫作業もこれでやっと終わる。(友釣りや毛針に騙された鮎の気持ちもラインの乙女同様に虚偽を憎んでいることだろう!)