カテゴリー別アーカイブ: 出来事

ハスだっぺの箱

16年前、陸上自衛隊土浦駐屯地内の武器学校へ一人でふらりと出かけ、武器学校校庭にある予科練史料室と陸自の特殊車両や国内外の火器、自走砲、戦車などを見物した。現在メンテ終了しお化粧直しでピカピカになってる八九式中戦車は、この時はまだ汚い状態でクラシックな風情があり格好良かった。
その帰りに土浦駅売店で購入したのが、昨年末かざまランド忘年会に参加した蓮根キーホルダーと「れんこんサブレー・ハスだっぺ」だ。先日れんこんサブレーの空箱を作業室で発見。中に何をしまったけ?開けてみたらゴミでも宝物でもない警視庁関連の紙モノ蒐集品だった。(特に面白い一枚を後日詳しくご紹介しよう)

レンコンホンポ ハスだっぺ れんこんサブレー
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サブレーは当時のバイト先(スーパー鮮魚部)の皆さんに配布し一枚しか食べられなかったが、バターと蓮根の風味が香ばしく大変美味しいお菓子だったと記憶。また食べたい。

夢のフィヨルド

ピッケルの代わりに彫刻刀を持って挑んだツァウバーベルクは、幾つものピークを越え昨日やっと湖畔の針葉樹林帯まで下りてきた。転げ落ちそうな急峻を彫るときはグッと息を殺して刃先に集中!この連続で脳に酸素が足らなくなったのか(頭がおかしく)就寝中に変な寝言を発し、さらに血行不良で発症した足の凍瘡(シモヤケ)の痒みで目が覚める。(私は山に登らずして山の病になった)
先日の夢では〈キール湾〉について誰かに解説してて、日常では話さないようなドイツ地理の知識を寝言で発表してる自分にびっくりした。「キール湾とはバルト海の最西端にある湾で、氷河時代の最後に生成されたフィヨルドの一つ。鰻の寝床のように細長い形をしている。」

(分け入っても分け入っても)
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どの山がアイガー/メンヒ/ユングフラウ/ヴァイスホルンだか分からぬまま登る。

(人面魚船は謎のまま)
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キール運河沿いにあるズックスドルフという町のノートゲルト。これを調べていてキール湾を知り、そして寝言を言った(ノートゲルトは勉強にも寝言のネタにもなる)。
人面魚船の腹に第一次世界大戦時代の軍艦の名が書かれているので、キール軍港で勃発した「水兵反乱」とドイツ革命に関する図かと早合点したがそうではなかった。このシリーズ16枚全部を見ると、どうやらデンマークvsプロイセンの抗争の物語らしい。

デルタの食卓

183×91.5センチの巨大版木に作業机兼食卓を占拠され、食事の際は落っこちない程度に版木を斜めにずらして僅かなデルタ地帯を確保しそこを食卓とする。

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不注意で障子に穴を開けちゃった。版木の移動は慎重に!

〈1月1日の三角地帯〉
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(ハレもケも無く)元日の晩餐もいつもどおりの備蓄缶メニューで…
四次元ボーヤ(石)とハダリー(アルミ人形)とで新春を寿ぎ激安ワインで乾杯した。

見知らぬ誰かの

『魔の山』の主人公ハンス・カストルプは自分の肺病を証明するX線写真を、まるでサナトリウムの通行手形であるかのように常にジャケットの胸ポケットにしまっている。それは現在のベロンと大きな樹脂製のレントゲン写真ではなく、たなごころに乗るぐらい小さなかわいいガラス板だ。(カーニヴァルの夜に)想いを寄せるショーシャ夫人のガラス板と自分のガラス板とをプレゼント交換することに成功したハンス・カストルプは、ガラスに焼付いたショーシャ夫人の美しいトルソーとそれを蝕む病巣の影を透かして見ては夢心地で悦に入るのであった。
…いいな私もこういう素敵なガラスX線写真(風のもの)を持ちたい!そこで思いついたのが写真用ガラス板を蝋燭のススで焦がし、黒く煤けた面を削って肺の絵を描くという方法で、早速材料のガラス乾板を取り寄せてみた。しかし2ダースの内1ダースは撮影済み、もう片方は未使用だと勘違いして買った「ポートレートオルソ(オリエンタルプレート)」という商品は全て使用済みだった!なんたることか。いま私の手元には見知らぬ誰かの思い出(ネガ)が24枚もある。

(昼も夜も)
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箱に入ってた封筒には「台北市京町三丁目」「晝夜撮影・勝山寫眞館」と書いてある。なのでこれらは日本統治下の台湾の写真なのだろう。写ってる人物の服装から1930年代と推定(ガラス乾板からフィルムに移行した時期は1935年頃らしい)。昼夜撮影とは?何のことか全くもって不明!

(見知らぬ若い人たちの影)
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緑陰に憩う学生・記念撮影をする若者・窓辺でチェロを弾く青年・水辺の子供

おとしだま

今年も姪にお年玉(5百円玉)をあげた。そして自分自身には木製戦車(Mark1)をお年玉として与えた。これは年末にヤフオクで(3千円で)落札し正月3日に届いたのだ。かねてから巨大で重たく鈍いフォルムをした黎明期戦車にはプラモデルの精密さや質感が合わないと思ってたので、そこらへんにある木片や釘で作られたこの素朴戦車を発見して「私が求めていたのはコレだ!」と感激。農民美術の一刀彫りのように簡素な写実が素晴らしい戦車模型を作った昔の誰かさんに感謝。

(知らない誰かの工夫)
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木製の車体を釘/ハトメ/蝶番/ゴム等そこらへんにある材料で装飾。おそらく作者は実物写真をよく見て研究したのであろう、素晴らしい再現力。私もこれを参考に大好きなA7V (シュトルムパンツァーヴァーゲン)を作りたい!

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玄関の置物としても威力を発揮

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今年は5百円玉何枚かな?(ヒントはウィルスの数だヨ)

あけましておめでとうございます

新年あけましておめでとうございます!旧年中皆様からいただいた多大なるご支援に心より感謝申し上げます!今年も何卒よろしくお願い致します。(毎年ここからのご挨拶ですみません…)
年賀状の代わりにただいま人気急上昇!第一次世界大戦時代のロマンチック絵葉書の中から面白くて不気味な一枚をご紹介しま〜す。へんな角度に傾いた三日月が照らし出す若い男女と撃沈された艦体。うっとりと見上げる虚空には攻撃を受ける鋼の船の幻影が…一体どういうこうとでしょうか?左にあるドイツ語ポエムに何か手がかりがあるかも?読んでみよう!

「水兵よ征け!」
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太古より続く静かなる潮騒の音が、今まさに風雲急を告げる。
私たちの胸にそれが届いたのだ「水兵よ警戒せよ!」

この絵葉書ポエムの警告が私にも届く。
私の制作状況は不吉な暗雲の中にあり、脱出するただ一つの方法は「作業をサクサク進める」こと(だがそれがままならない!)。作品制作も感染拡大も風雲急!こりゃマズイね…

アダンソンさん

アダンソンさんとはアダンソンハエトリクモのことです。このクモは作業の手を休めてボーっとしてると叱咤激励をするかのように版木の上に現れるので「きっと私を見守る祖先か鬼籍に属するかつての恩人が遣わした者にちがいない!」と都合よく解釈していたのですが、生態を調べたところ、明るくて暖かい場所を好むクモとのことで、ただ単に作業灯〈夏はジリジリと熱く、冬はホンワカあったかいゼットライト〉の光線を目当てに来てるだけのようです。

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砂糖水を吸うアダンソンさん。

寝言

おととい就寝中に2回も自分の寝言で目が覚めた。1回目は「ピーマン最高〜」という無邪気な寝言。たぶん感動するほど美味しいピーマン料理を(夢の中で)食べたのだろう。2回目は「スロベニアはバルト三国ではない!」という断言で、夢の中で私が指差した世界地図の箇所をハッキリと覚えている。だが夢で指し示したバルト海に面しリトアニアとポーランドに挟まれた小国のような場所はスロベニアでなく「カリーニングラード州」で、ここがロシアの飛地領だという事実は起床後に地図を調べてみて判った。(スロベニアはぜんぜん遠いアドリア海の湾の奥だった)

こんなところに不思議なロシア飛地があるのを今まで知らなかったので、誤った寝言だったけど勉強になって良かった!カリーニングラードは1945年のドイツ敗戦でドイツ領からロシア領になったが、もともとは東プロイセンの首都「ケーニヒスベルク」で昔から現在に至るまで波乱万丈な歴史のある土地のようだ。思想家ハンナ.アーレントと美術家ケーテ.コルヴィッツがここの出身だと知り、彼女達のような気骨ある人物を輩出したケーニヒスベルクに興味が湧いてきた。(まずはケーニヒスベルクのノートゲルトがほしい)

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忘年会

感染症拡大で大人数での会食が難しく、今年は忘年会中止という人も多いのではないでしょうか?そんな世情ですが、昨晩自宅でかざまランドの仲間たちと忘年会を開きました!先日神保町のオモチャ会社でミニチュア応接セットをもらったので、このミニ調度品の大きさに見合うお人形を招待したヨ。(私は忘年会を諦めない)

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楽しそう!(私も仲間に入れろ)

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ワニ「泉屋のクッキー美味しい〜ムシャムシャ」
サメ「ガブ」「ガブ」「ガブ」
エイ「イテテッ!イテテテテ!ヤメテー!」

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お人形の部類でない友達も参加しているが、蓮根キーホルダー(土浦駅売店購入)には「先の見通しを良くしたい」という祈念の心があり、美術クリップには「美術の道を邁進せよ」という叱咤激励の思念が宿っている(形は違えどそれぞれ人格に近いものを持っている。)

宿命の歯車

子供の頃は、飲み屋さんの入口に置かれた大量のおしぼりや、ラーメン屋さんの裏口に置かれたビニール袋入りの大量のモヤシを見て「どうして毎日このようなプレゼントが届くのか?」と不思議に思ったものだ。サラリーマン家庭で生活する私には、飲食業の営みなど与り知らぬ世界であり、おしぼりやモヤシを配達する商売があることも知らない。
飲食業界ピラミッドの頂点である飲食店が傾けば、当然ここに商品を納める会社の売り上げも下がる。現下コロナ禍でこのような負の連鎖が雪崩のように発生し、大変なことになってると報道されているが、機械の歯車のように各々が関係し回しあう社会の宿命をどうすることもできず、政府は稼業の転換を推奨するのであった。そう簡単に仕事が変えられて儲けることができれば苦労はないが…(私は版画以外無能なのでどうしよう?)
無人島仲間である松田修くんの母がママの『スナック太平洋』も、コロナで沈没した色街の煽りを受け閉店することになった。現代社会では表立って言えない階級社会の「下」を生きる宿命 (そのポジションでしか生きる術がないこと) を考えさせられる展覧会『こんなはずじゃない』は、現在無人島プロダクションで絶賛開催中です。「上中下、右、左」「生まれてきてゴメンナサイ」の声を背中で聞きながら〈奴隷の椅子〉に座ってママの裏町人生を垣間見てみよう!

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松田修 こんなはずじゃない
open: 火~金|13:00-19:00 土・日|12:00-18:00
close: 月、冬期休廊12/28 – 1/4
会場:無人島プロダクション