カテゴリー別アーカイブ: 出来事

止まったら死ぬ

先日出版社に届いた「予感の帝国:読者カード」特選作を見せてもらった。中には感想文の代わりにイラストで読後感を伝えるハガキがあり、そこには「一匹の巨大マグロが予感の帝国表紙を突き破って跳躍している」図が描かれている。このマグロには人間同様に手足があり、さらに丸みをおびたエビスシイラ似の顔を見ると、口にはピースサインをした人間の腕をくわえている。背景の放射状の線と「衝撃」の二文字が画面の迫力を増幅させるマグロ画、その寓意とは何か?

おそらく「泳ぎを止めたら死ぬ」宿命の魚マグロとVサインの腕は、私が創作活動をやめる時が即ち「死」であり、泳ぎ続けた先にはピースサインで祝福されるほどの栄光があることを示唆しているのであろう。読書後の衝動を率直な気持ちで描き、送ってくれた若き匿名読者よ有難う!他にも「この本をどこで知りましたか」という定番の質問に「念力で引き寄せた」と回答してくれた読者、君は正しい。読者カード以外にもAmazonに好意的感想を寄せてくれた2名にもこの場を借りて感謝申し上げます。今後もさっしーに負けない痛快さでマグロのように泳ぎ続ける所存だヨ。

(ネットリテラシーの都合上)
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面白いマグロの代わりにブリューゲルの魚図をごらんください

座りながら急いでる

先日のTCAA授賞式にて、小池都知事から「細かいお仕事で大変でしょう?普段はどちらで作業なさってるの?」と聞かれ私は「世田谷区の自宅でエコノミークラス症候群に気をつけながら作業してます。」と答えたのであった。左様、私は今日もこのように切羽詰まって(座りっぱなしで)版画作業をしているのだ。別名.旅行者症候群とも呼ばれるこの血栓症は、連休中旅行にも行けずマンションばかり彫っていた旅客ではない私でも発症しうる病である。

そして既に発症してる足のむくみ、円形ハゲ等の諸症状改善のためも、屋外を歩き回って血流を良くしなければならない(それを口実に退屈なマンション版画作業から逃亡したい)。しかし遠出や散策は個展が無事に開催されるまでお預けだ!絶対間に合うように急ぎ、座ったまま頑張ろうと思う。

(コラージュ版画:バベルのためにその1)
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(コラージュ版画:バベルのためにその2)
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(版画よりプラモで座りっぱなしが良い)
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ワルシャワ蜂起名物・クブシュの紙モデルとプラモデル(保存/観賞/組立用)
たとえ即製装甲車ファン諸君が「くれ」と言ってもあげない。

やまのてせんゲーム

5月5日のこどもの日は、私の兄の誕生日でもある。実家の廊下に張られた『お父さんへおくるミニゲーム』と書かれた紙は、兄の娘 (姪10歳)が企画したお誕生会のプログラムで、小さなイベント5種で構成されている。
1.やまのてせんゲーム アンコール(初っ端からアンコール!?) 2.友情じゃんけん(とは?)  3.風間の詩をつくろうの会 (風間の詩!! 笑) 4.やまのてせんゲーム〜お父さんありがとう〜 5.終わりのことば 。で終会と思いきや…「 5.のやまのてせんゲームをスペシャルルールだよ。」と注釈があり、このお誕生会では計3回も山手線ゲームをやることになっている。
〈山手線の始発駅と終着駅は何処か?〉この循環する疑問のように、アンコールで開会し、閉会の言葉代わりの山手線ゲームは延々と続く…。終着を見出せないお誕生会は、2日前倒しの一昨日に開催されて、参加者の大人たちが疲れたという理由で無事に散会したとの報告があった。(終わって安心したよ!)

(なぜ子供なのに宴会ゲームが好きなのか?)
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兄だけが風間の詩を作り、それは昆虫が好きな理由を書いた詩だったらしいが、姪から酷評されたという。

京都から博多まで

平成から令和に移行する瞬間、君は何をしていたかな?私は藤圭子の歌う『京都から博多まで』を部屋で聴いてたよ。おそらく歌の中の女が瀬戸内沿いを在来線で通過するあたりで元号が変わったとのではないかと推測される。この女は九州に逃げた男を追って、新幹線を利用せずに博多駅まで移動している模様だが、わざわざ酔狂に鈍行列車一人旅を楽しんでいるわけではなく、当時は山陽新幹線開業2ヶ月前で博多行きの新幹線は存在せず、乗車しようにも乗れなかったのだ!でも京都訛りが消えるほど博多に滞在してるようなので、帰りは開通したての新幹線に乗ったことだろう。

(神武天皇は126歳まで生きた?!)
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神武天皇即位から2600年を祝う奉祝電車の記念乗車券。
三国同盟の国旗が花を添えてる (今年は紀元2679年)

抽象画クイズ

ワルシャワ滞在中、美術家のアトリエを見学させてもらいました。ラファエル氏、スヴィグネス氏、シモン夫妻いずれの方も、東洋からやって来た珍客を快く迎えてくださり、丁寧に作品の説明をしてくれました。皆さん古いアパートの部屋で工夫しながら作業しており、真似してみたいヒントを多数発見!

最初に訪ねた画家のラファエル氏の油絵は、真っ黒い夜の海を背に、男らしき人物が何かの動作をしてる瞬間をとらえた簡潔な筆致の美しい絵でした。氏はキッチンペーパーで筆を拭くときも絵画を意識し、筆の黒い汚れも無駄なく抽象画にしてました。スゴい量のキッチンペーパーに感心していると、その一枚一枚に「何が現れているか?」ラファエル氏から出題され突如クイズ会が始まりました。私は見えたままに「シー」「フォレスト」「ブラックパンツ」「リトルキャット」等と全て単語で答えると(正解だったのか?)「この中から好きなのを選んで」と記念に一枚くださいました。
私が一枚抜き取ったこのキッチンペーパーの山は最近のもので、実は昨年、先代キッチンペーパー山の上にオイルランプを置きっぱなしにして引火、旧アトリエは火事で燃えてしまったという…。しかし来客中も鼻歌を歌ってる画家の姿を見て、彼にとってさほど重大事件でなかったのかも?と思えてしまう人柄に、イメージの世界に生きる人の逞しさを見たような気がしました。

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ラファエルさんのパレット。絵の具のメーカーや特徴まで教えてくれたけど、英語がわからず写真で記録した(私も黒い油絵を描きたい)。

(抽象画クイズ:何が見える?)
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黒い森のなか、突如眼前に現れた沼池 (が
私にはに見える)

ヘッツァーのように

ポーランド軍事博物館園庭で見たヘッツァー(フファット)のように破壊されし「演歌同好会専用」キャリーケースの痛ましい姿(写真)を見よ!
6日間に渡るワルシャワ出張の役に耐えた彼であったが、帰路ショパン空港で荷を預け、成田空港で再会したときにはこの惨状に…。預け荷物を受取る楕円形ベルトコンベアーは、スーツケースが渋滞するほど荷が多く、グルグル回転する他人の鞄を小一時間ひたすら眺め続けながら「私の鞄はいつになったら出てくるのか?」と待ち侘び、やっと遠方に見覚えのあるシャンパンゴールドを確認しホっとしたのも束の間、ひどく損傷した姿にビックリ(そして爆笑)。
日本を発つ際に「安物だから壊れても気にするな」と父から不吉な予言をかけられ、またその言葉どおりになったのだからしょうがない。(ポーランド航空の屈強な貨物係のせいではなかろう)

(軽駆逐戦車同様)想像以上に薄い装甲
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「なんか持ちにくいなぁ」と引張りながら帰宅。玄関に着いてやっと取手が根こそぎ破壊され失われていることに気がついた!
申し訳程度の薄いスポンジ材や、荷造りで使用したジップロックがバキバキに空いた穴から覗く…

(演歌同好会:風間シールは捨てない)
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深手を負ったキャリーケースは(手で)バラバラに解体し可燃部と不燃部に仕分け、世田谷区ゴミ出しルールを遵守し本日すべての廃棄処分を完了。

カチンの森

4月7日は何かの記念日だったのか、ワルシャワ蜂起博物館は入館無料デーだった。見学後それから徒歩で世界遺産のワルシャワ旧市街広場へ向かう途中、第二次世界大戦時代のポーランド軍将校の格好をした長い隊列に遭遇した。ポカポカ陽気なのに大外套をまとい革のトランクを下げた男達の足取りは重い(すごくのろい)。復元された中世の街並みを途切れることなく続く隊列と並んで私も行進すると、しばらくして広場についた。広場に集った団体を階段最上から眺めていたらパパっと真横にマイクスタンドが設置され、この集会の式典が急に始まった。軍人達と同じ色のコートを着た私は一見その団体の一員のようだが違うので、そそくさとその場を離れたのであった。
1943年に発覚した「カチンの森事件」の公式追悼記念日は4月13日だという。ソ連軍によって銃殺された二万人以上のポーランド軍将校ら高級軍人捕虜の亡霊が、追悼記念日を前に帰還したかのようなあの暗い隊列は何だったのか?私には知る由もない。

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遠征してきたのか?疲れきった様子…

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躍動感あふれるワルシャワ蜂起記念像を撮影してたら(ここでも)マイクスタンドを持った男がこっちに走って来た!私はすぐに退散した。

ジェンクイエ!

ワルシャワではお世話になった関係者はもとより、見ず知らずの人からもとても親切にしてもらいました。パブでビールの代金を払おうとモタモタしてたら、後ろのおじさんが不足の1ズロチ(約30円)を出してくれそうになったり、スーパーのレジでパン一個だけ持って並んでたら、前のおばあさんが「お先にどうぞ」と順番を譲ってくれたり、ワルシャワ蜂起記念館売店のおばさんは、私がクブシュグッズをたくさん購入したのを見て「裏庭にクブシュがあるから写真を撮りなさい」と教えてくれたりと、書ききれないほどの親切を受けました。この見るからに要領の悪いアジア人に対してなんと寛大なことか!と感動。

再建された美しい街並みからは想像しがたい凄惨な迫害の歴史。その過去を忘れないよう町中のあちこちにワルシャワ蜂起の出来事を記した石碑がありました。私が見学したポーランド軍事博物館、ワルシャワ蜂起記念館の他に、ゲットー蜂起記念館などの施設が多数あり「絶対に末代まで語りつぐ」という強い意志が伝わります。差別と不寛容さに対する警戒心が、万人への親切心になるのだろうか?と推測し、翻ってヤフコメに表象されるような日本社会の不寛容さを思い出し「ぜんぜん美しい国ニッポンじゃねぇ」と改めて憂鬱になりました。(美しい国のA総理11日発言「文化の力は国力」にゾっとする…国力に利用されないように気をつけようっと。)

〈ワルシャワ蜂起記念館:こども室〉
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ちびっこレジスタンス達は、汽車の玩具内部に大人から預かった書簡を隠し入れ(遊ぶフリをしながら)通信の手助けをしたという。

〈走れる複製クブシュの後姿〉
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売店おばさんのお陰で見落とさずにすんだよ。ジェンクイエ
なんとヘンテコな造形よ! (ハッチが無く下に潜って腹から入る構造になっている)

クブシュが目的でなはい

「メダカも人間も、ビッグバンから誕生した同じ仲間だ」と水槽内のメダカ達に語りかけているのは、半世紀前までマルクスボーイだった私の父だ。現在では、社会主義に基づく人類の連帯という地上の夢を捨て、遥かなる宇宙の起源に想いを馳せ、究極の平等をメダカと自分の間に見出そうとしているのである。
このように予言書ホモ・デウスから多大な影響を受けている父から、『演歌同好会』専用キャリーケースを借りて、私は明日ワルシャワへ出立する。畢竟この〈窓外の黒化粧〉はワルシャワ出張中の数日間休載となるが、読者諸君は連載をやめちゃったと早合点せずに、再開を気長に待っていただきたい。(私はワルシャワ特派員として帰還する)

(同好会シール)
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演歌同好会所属の風間は父だけで、演歌愛好家だけど私は無所属。
毎週このキャリーケースで演歌テープ・CD/楽譜/歌詞集/会員用おやつ小袋(人数分)を運搬し会合する。たぶん演歌をひとしきり歌ってから全員でお菓子を食べる。

【れいわ】面白くない元号は何年続くかな?
(今生のわびとれいわ冥土でするつもり。)

夢のアイメイク

(夢の中で)どこかの体育館で開催のワークショップに生徒として参加した。先生アーティストから「これからの人物画」という課題を与えられ、どんな人物を描きたいですか?との質問に、挙手せずに「完成された人間!」と即答した私の大きな声は無視され、行儀よく手を挙げた女性3名の「大きい人物」「身近な人物」「かわいい人物」という無難な回答が好例として取り上げられた。
この中年女性たちときたら常識的な発想とは裏腹に、とても変わったアイメイクを施しているのだった!
(1)目の周りを丸く紺色に塗りつぶし、遠目からはネイビーブルーのサングラス着用に見える化粧。(2)片目のまぶただけパープルのアイシャドウ。(3)三日月型の画用紙に下睫毛を線描して、本物の下睫毛の上に乗っけている紙製つけまつげ。….私は「こういう変な人物を描くのが一番いい」と思ったが、この失礼な提案は発言せず胸三寸に納めた。

〈夢の備忘録〉
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(要因その1)この夢を見た前日アートサミット会議に出席し、海外のオシャレな美術関係者を相手に(英語が全く喋れないのに)プレゼンをしたり談笑もした。その影響が多少はあると思われる。

〈友だちに送信しますか?〉
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(要因その2) グーグルフォト友だち認定の (もう少し丸かったら私に激似と評判)リナちゃんの作者、吉村宗浩さんから聞いた「一度は売れた人物画が、家族の苦情で返品された」という面白い話。顔のある絵に抵抗を感じる人がいる人物画問題が反映されたのかも?