カテゴリー別アーカイブ: 出来事

嵐を呼ぶKUROBE GOLD

展示作業を終えて準備万端整った黒部市美術館『コンクリート組曲』でしたが、なんとオープニング当日に最強台風19号襲来!来館者の安全を優先して開会式及びトーク会の中止を決断。関連行事全面中止と開館時間短縮の緊急情報をSNSで流し「無理して来館しないでください」という消極的姿勢にて記念すべき展覧会初日を迎えました。
式典の無い異例のオープニングは、地元CVテレビ、新聞等マスメディア各位への取材対応と、ゴーゴーと暴風吹き荒ぶなか来館してくださった酔狂なお客様のために120%の接客サービス(お茶とお菓子とお喋り)で楽しく穏やかに終了。その後直ぐに帰京の予定でしたが、交通機関の計画運休が決まってたので「明日の昼過ぎなら北陸新幹線も動くはず」と楽観しもう一泊することに。
ところが朝になって長野の車両基地水没の悲報が!4.3mの水に襲われた120両の哀れな新幹線車両の姿…もちろん北陸新幹線は無期限運休。露地栽培のY字郎の安否と雨漏りが心配なので早くかざまランドに戻りたい私でしたが、東海道新幹線は帰京を急ぐ人たちが殺到することを予測し、あえて高速バスで北上し新潟から上越新幹線で迂回する帰路を選択。これは大正解でした。上り鉄路が渋滞し信号待ちで1時間ほどの遅延が生じたものの混雑に巻き込まれずにすみました。通常4時間の黒部→自宅に7時間もかかり深夜0時に帰宅。気がかりだったY字郎/ミニコンポ/画集の無事も確認し安堵しました。
台風に翻弄されつつもどうにかクロベゴルト開幕できたことを美術館学芸員さん黒部市の皆さんに感謝いたします。ありがとうございました!

(雨漏り対策)
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U字型に成形したビニールシートをつたって雨水がゴミ箱に溜まる仕掛け。雨漏りしてほしくない反面で内心は溜まった雨水が見たかった自分がここにいる。

(暴風雨に耐えたY字郎)
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さすがは(たぶん)雑草!

(会場設営風景)
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バッチリ展示できたので是非ともご覧になって頂きたいが、会期中に黒部と東京を繋ぐ動脈(はくたか号)が復旧されるか心配…。黒部市美術館『コンクリート組曲』は12月22日まで開催!

自然に帰れ

Y字郎の雑草疑惑は確信に変わり私はY字郎を庭に解放することにした。薄紫色のビオラの花が嘱望された彼であったが、葉っぱの形はビオラのそれではなく、不明なまま根ばかりがぐんぐん伸びて小さい鉢内にとぐろを巻き、根詰まりのせいで自身で成長を止めてしまった。(これはいけない!) 屋内栽培の限界が見えたので、先日からY字郎はスロープ脇の土壌に生活の場を移し、自己責任の求められるアウトドアーライフを開始したのだ。

(すごい根詰まり)
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ドジョウの墓掘り用だったスコップが見当たらず、スコップを実家から借りてきた。

(無事の越冬を祈念する)
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たまに見に来るから頑張って!

獺祭魚パート2

先月妹のお義父さんがお亡くなりになりお通夜に参列したところ、斎場のロビーに故人を偲ぶ思い出コーナーが設けられていた。ここには東南アジアで技術指導者として活躍する壮年期のお写真などの展示の他に、模造の鮎がザルに並べられていた。このニセ鮎はお義父さんの釣り仲間による手作りだそうで、鮎写真を転写したウレタンを二枚合わせ立体感を出した手の込んでいる細工だ。それはまるで葬儀というよりも獺祭魚の儀式を彷彿とさせる祭壇であったが、魚を釣って遊んだお友達は人間でカワウソではないはず。

(鮎そっくりさん)
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カワウソくんのお祭り(ではない)

(ヴァルハラを模した黒四ダム)
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「信頼と真心は水底にしかない、上には卑劣な虚偽が蔓延し栄華を誇っている!」というラインの乙女の嘆きで終わる『ラインの黄金』ヴァルハラ入城の場面。私の版木彫作業もこれでやっと終わる。(友釣りや毛針に騙された鮎の気持ちもラインの乙女同様に虚偽を憎んでいることだろう!)

化粧気のない女

昨日は複数の用事が重なり久しぶりに電車に乗って外出をしました。9月頭に参列した親族のお通夜以来の外出だったので、座ってばかりで衰えた脚が途中で攣ってしまった。
代官山(打合せ)→恵比寿(額装発注)→新宿(世界堂買物)→神楽坂(個展鑑賞)と私にしては過密な日程をこなした充実の一日。中でも制作逼迫中となっても這ってでも行きたかった個展に行くことが叶い良かったです!行けて満足だけど、帰宅すると全然終わらない作業が待っているのでした(とほほ…間に合うのかな?)

(私は23日ぶりに化粧をした)
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「風間さんにソックリ」とかざまランドお客様に評判の吉村宗浩さん作〈私は着飾らない〉ですが、実は加筆前は〈化粧気のない女〉という絵で、それが掲載されたカタログを頂きました。当時の頭部は水泳キャップをかぶってるように見えボンヤリしている。
なんとも言えない素晴らしいムードの人物画が特集された個展『吉村宗浩:肖像画とアトリエの模様替え』はFARO神楽坂にて〜10/12まで!

(地獄の砂防ダム)
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オーストリアの土木研究誌から引用した砂防ダム写真だったが…土砂の再現が地獄すぎた!これに時間を多量に費やしてしまった。

12月から(観光)シーズンオフ

兵庫県在住の旧友が12月に黒部に行ってくれるというので「11月がいいよ」と助言しました。何故ならば、12月から黒部観光のオフシーズンとなり、アルペンルート乗物登山による黒四ダム見物も、黒部峡谷トロッコ鉄道乗車も冬季休業で不可能になるからです。

宇奈月温泉に宿泊とのことなので私が利用した格安ホテルをおススメしたところ「イケメン給仕がいると評判の別の旅館にします」とお返事が。私推薦ビジホには風水パワーが期待される置物の数々(大量の紫水晶原石・地元画家による山岳画・巨大雷鳥ぬいぐるみ)が玄関ロビーに飾られ、これら全てが招福万来の実力を発揮してるならばイケメンなどに負けないはず!しかし不思議パワーよりもイケメン従業員のほうが格段に集客効果があるのが現実です。(イケメンがどんなだったか友人の感想を聞いてみたい。それと日本一うまいと評判の熊本のソウメンを一度は食べてみたい。)

〈哄笑の谷渡り〉
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「ハハハハハハハ」と黒部峡谷に谺する声。
擬音の目立つへんな芸術漫画のような戦前絵葉書にみられる危険な吊橋風景も冬季はトロッコ車窓からは見物できない。

新秩序

外に出ないので何か口に出して喋ることも無く、食事に関しては白米も肉も口にしない禁欲的僧侶のような生活が続く。そして早くも秋になった。季節の移ろいとともに黒部市美術館の会期が迫っていることに焦っているけれどそれも人には言わず、私は沈黙したまま脳内で焦っているのだ!(さあ大変!)
しかしこうして黙ったままでいると精神や身体に悪影響がありそうなので、セリフ付きの歌を歌って声を出すことを日課としている。何曲か歌う中でも『番場の忠太郎』という浪曲演歌はもってこいで、節回しの難しさやセリフの長さが適度な脳トレになっている(と思う)。詳しい事情は不明だが、幼少期に生き別れになった母親と旅先で偶然再会したものの素っ気なくされて、悲しさと怒りが噴出し〈本人に会わずとも目を瞑って思い出せばよい〉と開き直る渡世人のお話の歌だ。私は有名なセリフ「おっかさんッ!!! えッ?違うってぇんですかい!?」のところが面白くて気に入り、何度言っても自分の声が滑稽に聞こえ、思わず噴き出してしまい楽しい気分になる。(半ばキレ気味に言うのがコツだ)

クロベゴルト〈新秩序〉
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ここに描かれているのはダム湖とダム穴とそれを塞ぐお風呂の栓です。
ヴォータンの槍には世界を制圧する契約の言葉が刻まれているが、ニーベルングの劇中でははっきり明かされない。どんな言葉か勝手に想像し〈新秩序〉ならぴったりではと思い、治水と治山の新世界に英語で新秩序=ニューオーダーと書いてみた。(英国かどこかにニューオーダーというテクノバンドが実在すると後で知った)

ペラペラマットでみる夢

台風一過の猛暑の日、ペラペラマットで昼寝をしているといつものように悪夢を見た。それはここの作業室の襖を何度閉めても自動的にスーっと開いてしまう大変に恐ろしい怪奇現象の夢だった。恐怖で頭が混乱する中「まず逃げよう」と家から脱出し、玄関の外でしゃがんで靴紐を結んでいると、かわいい三毛猫がやって来て私の膝小僧をペロペロと優しく舐めるのであった。
(現実世界で)つい先日、玄関の前にいたこのネコチャンに何かあげようかと思ったけど、我が家では普段から動物性タンパク質をあまり食べないので、肉食獣を祖先に持つこの動物が喜びそうな食料備蓄が無く、仕方なく水しかあげなかった。ネコチャンから〈ケチな家〉と認定され再来の様子もないが、こうやって夢に出て来てくれた。

〈わくわく動物ランド〉
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たぶん猫は豆乳など飲まないだろうね

ニーベルハイム

〈ニーベルハイム〉と検索したら葛飾区新小岩に存在し地図で所在地も示されたが、この下町のマンションは小人の地下ランドではないはず。しかし新小岩のニーベルハイム住人がニーベルングの指環ファンやワーグナー信奉者であるという可能性が全く無いとも言えず、地上の戸建に住んでるのに地底王国(かざまランド)と設定している私のように、住人のうち何人かは地底王国ニーベルハイムを夢見て日々お過ごしかも知れない。

(柱状節理)
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130×91.5cmの特大版木に彫ってる洞窟は、(現在グラフィック展参加中の)スロベニアに実在する神秘的な鍾乳洞がモデル。いつもしっかり下絵を描きすぎてツマラなくなるので、輪郭だけさらっと描いて岩石描写は即興で彫ることにした。
鉱物は我々人間よりずっと規則正しく美しいものだ…そんな節理に対する畏敬の念から度々彫刻刀が止まる。本日もノルマ達成ならず!

(2月の誕生石はアメジスト)
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宇奈月温泉駅前ビジホに陳列された紫水晶ドームは計15個!結晶のびっしり詰まった洞がポッカリと口を開け宿泊客をお出迎え。写真を撮ってるへんな客は私一人だけだった。

シュトルムウントドランク

深夜からの台風襲来で気分高揚und集中力アップで朝までにローレライ版木が彫りあがった(嵐の衝動よ有難い)。さらに台所とかざまランド執務室の計2カ所で雨漏り発生し、わたしの頭上から滴り落ちる雨水はビタミン剤のびん一本ぶん採取された(記念に写真を)。

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水難を呼ぶ不吉なローレライ(水没と土砂崩れの受難)

(大豪雨は過ぎた)
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昼過ぎに起床したら捨てようっと

魚に説教

昨夜のEテレ文化的放送は『古典への招待』ではなく『クラシック音楽館』だった。(古典への招待は毎月最終日曜日)。N響定期公演で上演されたマーラー〈少年の不思議な角笛〉という歌曲集の中でへんな歌詞があり、私はその内容が一晩経っても解せず(板木を彫りながら)朝を迎えた。なぜカニは横ばいに歩いてはいけないのか?キリスト教の倫理を水棲生物に押し付けるこの歌曲に疑問を抱かずにはいられない(たぶんあなたも)。

〈 魚に説教するパドヴァの聖アントニウス〉
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「善良なウナギやチョウザメもくつろいで説教に聞き入る」
以前飼育していた善良なホトケドジョウも私の話をよ〜く聞いてたヨ

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「チョウザメは盗み ウナギは恋をする 説教は聞いたがみな元どおり」
海か河川か、それとも汽水域か?

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「カニは横ばいし コイは食い散らかす 説教のことは忘れてしまう」
横ばい歩きも恋愛も禁止とは厳しいですね!お魚たちは説教を聞きに集合したのではなく、おそらくエサでももらえると思ったのに違いない。
(ホトケドジョウはテレビを好んで見てた。魚の知能を侮ってはいけない)