作成者別アーカイブ: 風間 サチコ

パダン・パダン・パダン

(わたしは真悟のようにコンピューターにも人格があるのだろうか?)二週間前の朝、今まで一度も受け取ったことのない内容の通知がグーグルフォトから届きました。それは『この日の思い出を見てみよう』という謎の呼びかけとともに三年前のその日、2015年6月7日に撮った写真を見てみろ、と突きつけてくるものでした。これがそのスマホ画面で、並列した自動販売機と解体途中の橋脚が写っています。この手の被写体は一番よく撮る類いのものなので(特定の人間が写っているわけでもなく)グーグルさんから「思い出の写真」と一方的に提示されても困惑しますが、せっかくなので写真を頼りに記憶を辿ると…自販機と橋脚の場所は、恵比寿と渋谷の中間で、徒歩で恵比寿ナディッフから渋谷ナディッフに(スタンプラリーの)移動中ということが思い出された。なぜ三年前のこの日を選んで提示してきたのか?この連絡はこれっきりです。
パダン.パダン.パダン.わたしにつきまとう追憶の足音。…というほどの重みもない普通の出来事よ!

皆様の〈YSC〉所属の自販機
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これが三年前の思い出。この一週間後から青森ACACの滞在制作が始まり、2ヶ月後帰宅したら家中カビに侵されていたことの方が強烈な思い出…

(この日の思い出の品)
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ハダリー選手が手にしているのがスタンプラリーの景品(ボールペンだった)

パリの壁画、そして秋田

美術手帖からの依頼で『パリの壁画、そして秋田』と題した藤田嗣治に関する論評を執筆中で〜す。が…しかし私はパリに行ったことがなく、秋田には少し立ち寄ったような(気がする)その上壁画を描いたことがない(それなのに引き受けた)私がこれらを論ずるには多少無理があり、案の定苦戦している。また悪いことにサッカーW杯が始まりテレビ中継をつい観てしまう。試合は本当に面白い!昨日のフランス対オーストラリア戦では、フランス人選手が審判に足を踏まれたのを敵選手の妨害と勘違いし、寝転がって得意の「大袈裟に痛がる行為」を始めたが「あ、審判か」とわかったとたん、ケロっとして何事もなかったようにしていた。国際的一流選手たちの狡っ辛い行動が楽しみ!(アイスランド軍は〇〇ソンという名前ばっかり。とても守備が強い)
私は進まぬ筆を奮い立たせるため遠いモンパルナスを想いシャンソンを歌う。シャルル・トルネ「詩人の魂」プーランク「愛の小径」オーリック「ムーランルージュの唄」…パリの空の下セーヌは流れ、時も流れる。そして締め切りも迫る!

(プーランクとミヨーが好き)
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ジャン・コクトーとフランス6人組(1名ドタキャンで5人組)によるバレエ「エッフェル塔の花嫁花婿」の登場人物は電報/ライオン/蓄音機/将軍/水着美女/カメラなど。フランス語でさっぱりわからないけど愉快なお話に違いない。

豚肉そっくりさん

先日、道路の白線上に小さい桃色の石を発見した。その時は可愛いと思ったのでポケットに入れて持ち帰り、さっそく水洗いした状態がこの写真。その姿は紛うことなくカレー用にカットされた豚の肉片である。窓辺に置かれ水分が蒸発すると表面が白っぽくなり、今度は茹でた豚肉にソックリに!桃色で可愛いと好感の持てたこの石も、豚肉に見えてくると石への好意も半減してしまった。私は関心の失せたこの石ころを同じ白線上に返却しようと考えているが、玄関の窓辺に放置したまま豚肉石の存在をすでに忘れてしまい、出かける際にポケットに収めることを忘れる。

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トリックスター

近代人は既成概念の虜であって、概念(=亡霊)の世界にしか住めない「生まれながらの死産児」だとドストエフスキーは言った。
先週の土曜日、トークの打合せも兼ねて、丸木美術館の離れ(丸木夫妻の画室)で安冨歩さん達と昼食(冷汁うどん!) をいただきながら談笑。開放的な座敷から、まるで草原のような都幾川河川敷を眺望し「あそこに馬400頭を放牧して草を食べさせ、広場ができたら子供の流鏑馬会とポロ大会を開く」と安冨さんは突飛なアイディアを次々と語られたが、これは実現不可能な夢ではなく「突飛」だと思った時点で私たちは「死産児」である。
私は、この高速回転の思考で矢継ぎ早にポンポンと夢を描いていく安冨さんに「生きている子供」を感じた。たとえ概念に殺されても、自発的に手枷足枷を外せたら生き直しはできそうだ。停滞し死に瀕した物語に再び生気吹き込む
トリックスターは誰か?安冨さんには大きな可能性がある!(ぜひ東松山市長に!)

(手打ちうどん万歳)
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冷たいキュウリ入りゴマ風味味噌汁?に太めの手打ちうどん。美味しかったな〜
緊張気味で100%堪能できなかったので、この箸袋に書かれたヒント「東松山工業団地入口前」を頼りにお店を訪ねもう一度食べたい!

初コンタクテ

シュトックハウゼン『コンタクテ』…これは私が生まれて初めて買った「現代音楽」のCDで、購入した場所は現ナディッフの前身である美術書店アール・ヴィヴァンの池袋店だと記憶している。いつ買ったのか?ぼんやりとした過去を遡ってみると、1992年、セゾン美術館「未来派展」会場に於いて開催された、ルイージ・ルッソロ発明のヘンテコ楽器「イントナルモーリ」の騒音音楽演奏会を聴いた帰りに買ったような気がする。「変なCDを買っちゃたなぁ」というのが正直な感想で、CDラックの中で常に待機中の一枚になってしまった。たまに思い出して聴くのだが、コンタクテ1とコンタクテ2の2曲しか収録されてないのに、この2曲の境界を確認できたことが一度もない。(音楽に集中できてない証拠だ)

(声に出して呼びたい)
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「コンタクテ!」

(安冨さんと初コンタクテ)
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トーク会では質問コーナーの代わりに即興音楽の演奏を行いました。私も地味に参加しています…

予告☆ 6/26 於: 丸木美術館
《ディスリンピック開会式〜皇紀2680年祝典音楽祭》
音楽家・片岡祐介さん&安冨歩さん作曲によるディスリンピック奉祝典礼曲の演奏(すご〜い!)詳細はまた後ほど!

時の忘れ物

今日のトークショーでは、大変暑い中多くの皆さんにお集まりいただき心より感謝申し上げます!安冨さんのキレの良さとスピードに圧倒されましたが、その緊張感がスリリングで楽しいおしゃべり会でした。(もしかしたら)また丸木美術館で秘密イベント(音楽会)を安冨さんとやる(かもしれない)ので、決定したらコッソリ教えます。

〈続報〉先日かざまランドに来てくれた旧友から、24年前に私があげた紙片の画像が届いた。そこにはギターと電子音楽機材とFザッパのような人物が描かれているが、当時ザッパを聴いた記憶はない(この男は誰) 。友人曰くこれは私が美術学園から西荻の(自称)アンティークショップへバイトに出かける前に、彼女の作業机に置いていった手紙だという。これ以外の紙片に「高い位置にあるポッケに手を入れて歩く男」の絵もあるという。私は友人に何を伝えたかったのだろう?その真意と男の正体は今も不明のままである。

〈誰だろう〉
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未知なる電子音楽への憧憬?

店じまい

チリチリ事故パーマを施した美容師のお兄さんが「あ、治ってきてますね」と指摘したのは、当該チリパーではなく10円ハゲのこと。ディスリンピック事業で新規出店したニュー10円ショップ3店舗は、夏の到来とともに静かに閉店しつつある。気がつけばディスリンピック(愚民の祭典)の開催も残すところ1ヶ月。すでに黒いサポーターは外され、サボる口実はもうない。
5月21日付毎日新聞夕刊のディスリンピック記事には「右手首には黒いサポーターが巻かれていた。けんしょう炎になったそうだ」と記述され「そこまでしないと人をぎょっとさせるものは作れない」と私のコメントが書いてある。ぎょっとさせるための代償、その証である黒サポーターは、スタン・ハンセンみたいでかっこいいけど、あせもになりそうだから夏は巻かない。

〈10円ショップ実店舗も閉店〉
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私が最後に見た10円ショップの商品陳列(エンドーマメ双葉)
その後、オモチャ/雑貨/植物等の品々と料金箱、手書き看板も撤去され閉店す。

〈5/21毎日新聞夕刊より〉
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「偉大な事業は狂気に端を発し、狂気によって完成する」とニュルンベルクの歌の親方も歌ってる。社会の狂気照らす私自身も狂気と無縁ではない。
(毎日新聞記事はネットで閲覧可能です→「アートの扉」


【告知!!!】
安冨歩さんと対談『過去、そして未来ー幻のオリンピックをめぐって』は
明日6/9(土)午後2:15より開催
丸木美術館にぜひいらしてください!(展覧会は7/8まで!)

イエローシャーク

昨日兵庫県から遊びに来てくれた旧友は、非合理なことを否定しない(稀有な)存在なので、思い切ってかざまランドで起きた超常現象について意見を聞いてみた。
それは部屋の壁際に飾った小さいサメの歯がこっちを向いた不思議事件で、左向きに置いてあった歯が、半月ぐらいの時間をかけてじわじわと右向きに移動!振動で動いたにしては不可解な点が多く…もしや念力による遠隔操作?ちょうど私の着座する方向に向き直ったので何だか薄気味悪い。市松人形の髪が伸びたとか、首が動いたなどの事例は聞いたことがあるが、サメの歯が勝手に動くとは!?
ことのあらましを「そうか〜」と静かに聞いてくれた友と検証し、一つの説が浮上「右隣の黄鉄鉱がとても綺麗なのでそっちを見ようと移動した」…要するに、左隣の緑水晶に見飽きて右を向いた、という訳で私の方を見てくれたのではない。そうだとするとちょっと寂しい。

「理由を教えて」
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(初めて買った)F.ザッパ「イエローシャーク」を友人と聴こうと思ったのに、家にCDが届いたのは友人が帰った直後だった。このアルバムタイトルはザッパ自室のサメ置物に由来するという。

【告知!!】
今週末6/9(土)午後2:15〜丸木美術館にてトークイベントがあります
初めてお会いする安冨さんとどんなお話ができるかドキドキです!ぜひともご観覧ください。
詳細以下http://www.aya.or.jp/~marukimsn/

キャッチANDリリース

武蔵野美術学園時代に流行っていた遊びは、登校経路に何箇所かあるゴミ集積所から「これは!」と思えるゴミを拾ってきて、教室の作業机にデコレーションする遊びで、拾ったお宝はしばらく鑑賞したのち、また元のゴミ集積所に返す(捨てる)ゴミのキャッチ&リリースです。もちろんこの遊びをしてるのは私一人なので、クラスメイトの皆さんにとって目障り&邪魔ということで、時折先生に注意されましたが、もの珍しさから他の教室から見学者が来ることもたまにありました。

(これはまだ初期の頃)
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左下の火焔型土器の紙片には『コズミック・ダイナミックAND丁寧…』と書かれている。
「大胆に宇宙的であれ、しかも丁寧に!」この芸術への戒めは永続的スローガンである。

(流転のラジカセ)
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ノイズ専用(壊れてる)かっこいい銀色のラジカセやテレビのアンテナ、陶器製ソケットと電球などのオブジェが学園生活に潤いを与えてくれた。(級友には迷惑をかけた)

水禽とわたし

本日の思い出フォトは23年前の写真で、母校・武蔵野美術学園の本体である武蔵野美術大学に初めて行ったときの一枚。この日は浮世絵の摺師による実演を見学する授業があり、大学講師も兼任なさってた、今は亡き恩師・塙太久馬先生のお招きで、我等木版画クラス一行は吉祥寺からはるばる鷹の台まで遠足。授業終了後、大学の広大さにビックリしながらウロウロ見物してると、かわいいアヒル君に遭遇!その友好ムード満点の場面を記録した写真がコレ。
水鳥好きの私の方からアヒル君に声をかけると、ちょっと離れた水面からスイ〜っと近寄ってくれた!が、しかし友好的態度はここまで…。突如、なぜか私の革靴に対し敵意をむき出しにし、首をクイっと捻らせ、硬いクチバシで革靴をカカカカカと連打する猛攻撃!!余所者(学園生)が気に入らないのか、オシャレ革靴に立腹したのか知らないが、歓迎の挨拶にしては手荒すぎやしないか?きっとムサ美学生も強気なアヒル同様、広々とした大学構内で、自由にそして時には粗暴にキャンパスライフをエンジョイしていたことだろう。それに比べ、狭い校舎の我が学園生徒の多くは、温順しく控えめな手合いで(私のように)不遜な態度の学生は少数派だった。

〈ふれあいの水辺〉
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この時すでに彼の照準は革靴に定められていたのだ!