作成者別アーカイブ: 風間 サチコ

擁壁クイズ

Q.『法面に不等沈下が起きたのはなぜ?』

我々は四国の山間部を通る国道を車でゆっくり走行していた。山側の急勾配法面に施工した高さ6mの逆T字形擁壁に異常がないか、目視で点検するのが我々巡視員の本日の任務である。「なあ、擁壁上部が前方に傾いてないか?」「そういえば35cmほど前に傾いて、法面のプレキャストコンクリートブロックがガタガタに乱れているぞ」この法面は2年前に工事したばかりで、いつから変状が始まったかは不明。根入れも十分、設計ミスも無いはずだ。〈擁壁が傾き、法面に不等沈下が起きたのはなぜだろう。〉

A.答えは…
『盛り土の締め固めが不足した』から

(以上、お楽しみ会には不向きなクイズ集「クイズ 土はなぜ崩れるのか」より抜粋)

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専門知識がないと設問すら理解不能のクイズが30問!

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なぜ土は崩れるのか?
(そこには必ず原因がある)

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「魅惑的なコンクリート法面の格子文様はどのように作られるのか?」
皆が知りたいその謎が冒頭カラーページで明らかに!

移植後のY字郎

台所の蛇口付近で発見して以来、スポンジ栽培でどうにか生きてきた正体不明の植物Y字郎くんは、父の手により先日無事に植木鉢へ移植されました。しかしその後「真ん中に植わってないし、スポンジのカットが足らない気がする…」と母が心配するので、もう一度ほじくり出してスポンジを根っこギリギリまで切除し、中央に植え直しました。得体の知れないただの雑草(なのかも不明)のために老父母の協力を仰いだのだから、Y字郎くんはもっと覇気のある謎の草に成長してほしい。

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「ピンク色の花が咲くと思う」と母は予想するが、花が咲くまで育つだろうか?

そして…無人島も移植完了!
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New無人島が墨田区江東橋にオープン!素晴らしいスペースなので皆様ぜひ見にいらしてください。小泉明郎展『Dreamscapegoatfuck』〜8/31まで開催!

鉱物と戦車と私

只今発売中のソーシャル&エコマガジン『ソトコト』8月号にインタビュー記事が掲載されました。現代の人間社会において必要不可欠なものとなったSNSで交流せず(テレパシーの可能性に期待)、ソーシャル能力ゼロの人間性が雑誌の趣旨に合っているか甚だ疑問ですが、平素より家具も衣料も中古品を愛用し、ドイツ国民に負けないぐらい質素倹約に努めている点ではエコ運動に貢献している自信はある。どんなことを喋っているか興味のある諸君は本屋で立読み、もしくはネット記事を見てみよう!→ソトコト抜粋記事

「で、あなたはどう思う?」
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どう思おうと各人各様の自由である、と私は思う。

〈0時から5時まで〉
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自分の心の安らぎになるものしか置いてないというアトリエ「風間ランド」。古い書籍のフォントから、鉱物や戦車のフォルムから、風間さんの美意識が垣間見れる。深夜0時から朝の5時まで、世間の寝静まった夜が、彼女の創作の時間だ。
(要するに、子供じみたこだわりで自分勝手かつ不規則に暮らしてる。ということだ)

(心の安らぎ)
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この黄鉄鉱の破片と合金ヘッツァーは、捕獲した甲虫を観察するような気分で楽しめる丁度良いサイズ感だ。

諜報戦

草むした土塁の陰からしきりに飛んでくる敵の弾を除けながら歩を進め、やっとの思いでコンクリート製の校舎にたどり着いた。大学受付には武蔵美学園の友人イクちゃんがいて「サッチャンお久しぶり〜」と昔のままの明るい声をかけてくれた (卒業後すぐに専業主婦になったはずだが、いつの間に美大職員に?)。しかし再会の喜びも束の間、イクちゃんは私の顔を指差して「サッチャン大変よ。小型マイクが付けられてる!盗聴されてるかも?」と戦場からやってきた私に注意を促すのであった。彼女が指差す口元に手をやると、口端にご飯粒が一粒くっついておりどうやらこの米粒が盗聴器らしい。最近の諜報戦の手の込みようといったら!うっかり口元にお弁当を付けたまま特別講義にも行けない不穏な情勢だ。(….というのは今朝の夢で講義は先月末に無事終了)

(無事に撤収)
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αM撤収作業に行く途中、水溜りに落ちてるミニミニ卓球ラケット消しゴムを発見。歪んだボールは私が消しゴムで作った。

ご来場ありがとうございました

αM展が始まるちょっと前に台所シンクで発見され、食器洗浄用(中古)スポンジに移植されたY字郎くんは、αM会期中にΨ字郎(プサイじろう)くんに変形。その後すっかり本葉が生え、よくわからないただの草に育ちました。メネデール希釈液のみで栄養不足なのか貧弱さが気がかりなので、展示も終了したことですし植木鉢に引越しさせようかと検討中です。

Y字郎くんがΨ字郎くんになって不明の雑草へと成長したこの約1ヶ月半、αMにお越し下さった皆様方には心より感謝申し上げます。おかげさまで昨日終了となりました。今回は窓黒読者以外にも(私のやらない)SNSや、掲載紙面を頼りに来場された方が多数おられました。私の代わりに情報発信してくれた皆様もありがとう!次回黒部『コンクリート組曲』はダム見物を兼ねた観光をおすすめしま〜す。

(おまえは誰だ)
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どことなく心細い姿のY字郎くんは、スポンジから根っこが露出してるため濡れティッシュの腰巻が欠かせない。

バベル明日まで!

昨日なんとなく映画『メトロポリス』をDVD鑑賞して、ここでも創世記の〈バベルの塔〉が引用されていることに気付きました。地底プロレタリアの聖女的存在マリアが「計画者の頭脳と労働者の手を仲介するのは心です・その仲介者が登場するまで待ちましょう」と労働者たちに忍耐を諭すシーンで〈バベル〉の説話がされます。しかしケース裏面に書かれた梗概には「労働者たちの間でストライキを起こそうとするが…」とまったく別の話になっています(暴動を扇動したのは人造人間マリアで人間のマリアではない) たぶん販売者はちゃんと鑑賞していない。

そして私もバベルを引用した馬喰町αM『東京計画2019 :バベル』は明日13日が最終日。「計画」がテーマの展示会場には、23年前に制作頓挫したマンションコラージュや下図、青焼き風作品、丹下建築登場作品を並べることで、未完のバベルの塔と創造主. 丹下健三を想起させる工夫をしました。バベル建設工事には終わりはないけど展覧会には終わりがある〈明日終了!!〉

(バベル2点)
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奥の小さいコピー紙片が初代バベル

(バベル登場)
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『メトロポリス』の記憶が非常に曖昧だったがDVDを観て「断片しか観てない」ことがわかった。(最高に素晴らしい映画だと思う!)

バベル展あと4日!

今日はαMバベル展会場にてドイツ国営TVのインタビュー取材を受けました。今回撮影した映像はオリンピック特集番組内で使用されるそうで、おそらく私が喋っている場面はドイツ国民でもわかるように意訳され、ドイツ語字幕付きでドイッチュラントのお茶の間に放映されるはずです。残念ながらこのインタビューも、カメラマンの指示に従いディスリンピックの前でぼんやり立ってる滑稽な私の姿もドイツTVでしか視聴できず、もちろん私も現地時間で見ることは不可能です(DVDは貰える)。斯様に獨逸国民も注目のディスリンピックが展示されている東京計画バベル展(於αM)の会期は13日(土)まで!見てない諸君は急いで見よう!

(6月17日付: 日本経済新聞夕刊)
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「社会に怒り 冷笑彫り込む」と見出しで紹介されている私は(怒るほどの正義漢でなく)世間の狂ってるところや滑稽な場面が心底好きでたまらない!

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お台場球体のヒミツが描かれた漫画絵巻「青丹記」が見れるのは13日まで!

東京計画2019 vol.2『バベル』
〜7月13日(土)あと4日!
於:ギャラリーαM
(詳細以下)→gallery αM

黒部再訪

10月開催の黒部市美術館『コンクリート組曲』の取材と打合せで再び黒部へ。昨年秋は長野県扇沢から黒部ダム見物と立山連峰乗物登山をしたのですが、今回は新幹線:黒部宇奈月温泉駅で学芸員の尺戸さんと合流し、宇奈月温泉駅からトロッコで黒部峡谷を遡上。行程には短時間のトレッキングもあり、登山靴の着用とストックの所持が推奨されていたので、〈まっぷる富山〉誌面の山ガールの服装を模倣して勇み参加しました。が、しかし集合した参加者のうちアウトドア仕様の人間は私だけでした。急峻な斜面に敷かれた丸木の足場から透けて見える風景に怯え(そういえば高所が苦手だった!)しばらくして左足に攣る前兆が走る…!たった30分の登山で私は登山不適合であることを知りました。(秩父のピラミッド・武甲山は遠くから眺めることに決めた!)

(お母さんの登山靴を履いて)
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関西電力案内係の説明をボーっと聞いているところ。

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峡谷沿い20km以上の距離を用途に合わせたトンネルが数本通っている。それは全て水力発電のためで、降雪期に電気関係者が徒歩で連絡するための極めて細いトンネルまであることに驚いた!

(立山信仰)
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宇奈月温泉駅前交番に駐在する「立山くん」なる警察官を発見。この人は今年のナディッフ年賀状「立山さん」に酷似しているが、いうまでもなく私が盗作したわけではない。

体錬歩行路図

最近頻出の「体錬歩行」とは私の造語ではなく、昭和17年に発行された『體錬歩行路圖』からの引用です。この〈関東地方 體錬歩行路圖 ~家族向・第一輯・平野篇〉は、東京近郊を中心とした遠足コース地図16枚が小袋に収められた携帯マップ集で、地図の裏面には利用交通機関と予算/行程/所要時間/名所案内が記されていて、これを眺めていると明日にでもお出掛けしたくなるような気分になります。しかしいくら平坦な地形を選んだ〈平野篇〉とは言え、家族連れで推奨コース16キロ(所要時間5時間)を歩くのは困難と思われ、心浮き立つ遠足のはずが魔の行軍と転ずることが危ぶまれます。

(懐かしの武蔵野)
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石神井公園〜善福寺公園〜井の頭公園を巡る〈西郊緑地帯〉は学生時代に馴染んだ土地であるが、この地図上に帝国美術学校(当時)の記載はない。統制地図なので軍事施設は意図的に消されているが、もちろん美術学校は練兵場でも軍需工場でもない。(そして地図のとおり我が学園は消えた!!)

(多種多様なコース)
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〈村山・山口池めぐり〉山口池=狭山湖には小3の時に遠足で行った。地図裏面には「狭山丘陵は先住民族の遺跡もあり」との有力情報が!先住民族とは縄文人のことである。
〈入間川〉行程のメインは霞ヶ関ゴルフ場の横断であるが、会員証を所持しない平民の私たちがこれを決行したなら、たちどころに不審者と見做され通報されること間違いなし!

物々交換

今週末予定の取材登山(黒部峡谷)を前に挑んだ体錬歩行は完遂ならず。全経路徒歩を断念し、荏原町〜二子玉川区間だけ大井町線に乗って二子玉川から徒歩で帰宅したのだった。
電車に乗ろうと荏原町駅に向かう途中、トイレを借りるため馬込図書館に立ち寄ると、入り口の横に無料古本コーナーが設置されていた。箱の中でひときわボロくて目立つ大型本の表紙(平塚運一の木版画)が気に入ったので、私はこれ一冊を馬込記念として頂くことにした。
この『JAPAN PHOTO ALMANAC 1938』というバイリンガル仕様の戦前の写真集は、日本は文化や経済の発展した一流国ですよ〜と国際社会にアピールするための豪華本で、現在の古書価格を調べたら$999.99、なんと日本円で10万円以上する高額本だった!こんな稀本をタダで入手していいものだろうか?いや私は全くの無償で持ってきたわけではない。300円のビニル傘を図書館の傘立てに忘れてきたので、(フェアトレードとは言えぬが)共用置き傘としてぜひ活用していただきたい。

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さすがは(旧)馬込文士村!放出品の格が違う。
全頁外れ、自動車の落書きなど状態悪く999弗の値段はつかないはず。

(素敵写真満載!)
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皆様ご存知の特急あじあ号
満鉄人はこれではない灯火管制型を採用(どこが違うでしょう?)
他にヴィッカース.クロスレイ(装甲車)の良い写真なども!