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日曜美術館:20日放送予告

凄まじい最凶台風19号の残していった爪痕。その被害の甚大さと土木技術でも制御できない自然の威力に絶句するばかりです。奇しくも治水と治山による新秩序建設がテーマの『クロベゴルト』展示中のコンクリート組曲展も、水害の影響による北陸新幹線運休で、遠い富山県が更に遠い場所になってしまいました。1~2週間で復旧の見込みとの報道も希望的観測のように思え信じがたい…。
まさかのこの事態に「新幹線動かないしもう見に行かなくてもいいや」と諦めてしまったそこの君に朗報です!なんと20日放送のNHK日曜美術館〈アートシーン〉コーナーで我がコンクリート組曲が(数分)ご紹介される予定!この番組コーナーをチラっと見て、時間の無い諸君は展覧会を見物した気分になってもよし、高徳な皆様は頑張って足を運ぶ機運を高めてもよかろう。

KUROBE GOLD
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秘境・黒部峡谷の闇をいざ拓かんと深い谷間に光の矢が刺さる第一幕
縦に細長い字で黒部ゴルトとわざわざ書いて何かの表紙っぽくした。帯状の鳥瞰図は(株)日本電力の絵葉書袋からの引用。特に皆さんに知っていただきたいのは、黒い面を真っ黒く刷るのに10時間も要し、インクを丸一本(100ml)使用したということだ。乾燥時間を考慮してこれを最初に刷ったら、まだ5点も残ってるのに腕がビリビリ痺れ太郎になってしまった!

三たび黒部へ

サロンパスを貼り100円黒サポーターで締め付けてもなお、ビリビリと痺れの走る右腕に「あと少しだよ」と言い聞かせクロベゴルト仕上げ作業は無事に完了。一人では抹殺する勇気の出なかった新作『ゲートピアNo.3』の朝鮮人労働者の姿も、無人島のみんなに見届けられ彫刻刀で粛々と削り取ることができた。(どんな作品なのかは会場でご覧になるか後日解説を待たれよ)本日出品作品全て集荷輸送され、明日から展示作業で三度目の富山県黒部市入りです。

北陸地方の皆様にもぜひ観て頂きたい第四回ディスリンピックのドサ回り興行並びに、ご当地黒部にちなんだ新作『クロベゴルト』と旧作『ガソリンで見た夢』『ダイナマイトは創造の父』も展示。はて、展覧会タイトル『コンクリート組曲』は一体どこに?とお思いの方もおられようが、ラインゴルトがニーベルングの指環の〈序夜〉であるように、クロベゴルトをコンクリート組曲の〈序曲〉と捉えていただいてよろしい。クロベゴルトに描かれた黒部川には、あたかも神のように自然をデザインしていく近代的な新秩序の栄光が輝き、水底には蹂躙された者の嘆きが沈んでいる。水や土砂を堰き止めるダム建造を可能にしたコンクリートが新秩序を建設してゆくのである。

(絵葉書箱は3個もある)
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『ガソリンで見た夢』原画のスーパー林道絵葉書も資料として展示しようと蓋を開けたら毒々しい絵葉書集、地獄めぐり/秘境!西表島/地獄の全貌が…これらを全部開封し捜索するのはまさに地獄。
もし発見できたら林道絵葉書も出品する黒部市美術館『コンクリート組曲』は12日より開催で〜す!

刷れた〜!

特注サイズの版木に苦心した新作『クロベゴルト』(KUROBE GOLD/ローレライ/ファゾルト&ファフナー/侏儒の王国/新秩序/ヴァルハラ) の計6点が一昨日やっと刷り上がり、本日から無人島に作業場を移して仕上げに取り掛かる。どうにかディスリンピックの悪夢再来とならずに済んだ!

(刷れた!!!)
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作業室を占拠し乾燥中

(執務室より作業室を臨む)
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いつもの事務机では小さいので、グラグラ揺れるテーブル型電気コタツの上で無理やり刷り作業を強行しているところ。
版木上には和紙/自作見当板と水石とスプーン/自作バレン/画集が置かれている。水石とアルベルトオーレン画集は文鎮代わりで、途中で紙がズレないように押さえる役割を担っている。この観賞石はすごく重たくて役に立ったが、酷使し疲労蓄積した手で扱うのに危険が伴った(指を挟んだり足に落下させる恐れが)。ご覧の通り、私は27年前に作った手作りバレンとスプーンだけで全作品を一人で刷っているのだ!(6m以上あるディスリンピックも)。

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地獄と煉獄山のような『新秩序』も刷れた!
里香さんとかっきーがUKの音楽グループ・ニューオーダー好きらしいので私もこんど聴いてみよう(テクノでは無いと言う)

告知タイム

新作の数が多過ぎたのと、切羽詰まった状況下でもやったことのないことに手を出す悪い癖で(いつもどおり)個展準備が危険水域に!そのせいで丸ハゲにやっと生えた貴重な毛がゴッソリ全部抜けた(なんたることよ!)というわけで、取り急ぎ展覧会情報だけでもお伝えします。黒部市美術館は新作出品の個展で、他の展覧会は旧作で参加で〜す。

コンクリート組曲
2019年10月12日– 12月22日
会場:黒部市美術館、富山

開館15周年記念 現在地:未来の地図を描くために [1]
2019年9月14日– 12月19日
会場:金沢21世紀美術館、石川

The 33rd Ljubljana Biennale of Graphic Arts
2019年6月7日– 9月29日
会場:International Centre of Graphic Arts、リュブリャナ、スロベニア

・メイド・イン・トーキョー:建築と暮らし1964/2020
2019年10月11日– 1月26日
会場:JAPAN SOCIETY、ニューヨーク、アメリカ

〈逆さピラミッド〉
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台風の雨漏り跡を逆さに見ると(あらふしぎ!)ピラミッドに見えるヨ。
みなさん、これを吉兆と見做そうではありませんか!

ローレライ

「日本にウンザリしているので、もうそろそろ地底人がUFOで迎えにきてくれてもいい頃だ。」そんな愛国心の欠落した私でも日淡(日本産淡水魚)が魚界で一番かわいいと思っている。
現在製作中のクロベゴルトシリーズ『ローレライ』という絵には、昭和初期の猫又ダムとそれに付随する流木路と魚道が描かれている。魚道はヘアピンカーブの連続する長い階段状のスロープで、本来の自然環境なら直線で行けるところを、このような長距離を一段ずつジャンプしながら遡上しなければならない小さな魚の労苦を思うと私はダムが憎い。…だがこの異様でかっこいい構築物はすでに現存しない、何故なら平成7年の大豪雨で大量の土砂が谷に流れ込み、埋もれてしまったからだ。
この天災で想起されるのは《ラインの黄金》最後の「呪ってやる!呪ってやる!呪ってやる!」というラインの乙女(水の精)3名の合唱と、この呪詛のとおり没落と終末を迎える《神々の黄昏》の大洪水と大炎上の大円団だ。しかし作品にはラインの乙女でなくローレライが登場し、しかも人体モデルは風間ランドのハダリーで、彼は乙女でも水の精でもなく〈地底人〉である。

(現在の猫又堰堤)
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10mもの土砂が流れ込み川が埋まったので、掘削工事で川床が整備された。残存するゲートピアと堰堤は発電所を往来する橋梁として利用されてる。

(ローレライの呪い)
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112年も生きた「ビッグマウスバッファロー」という大味な名前の淡水魚個体を米国で発見!のニュースを見た。この長寿の種もダムに遡上を阻まれ繁殖困難となり少子高齢化が進み危機的状況だという。(日本の少子高齢化はダムのせいでは無い)

美わしの黒部峡谷

連日の猛暑に「来年の今頃はオリンピックかぁ、この暑さじゃ死者が出るな!」と不穏当な予感に苛まれつつも(それどころでなく)、10月開催の黒部市美術館「コンクリート組曲」準備に躍起になっている今日此頃です。新作『クロベゴルト』は、黒部における治水、治山の近代史に、ワーグナー楽劇《ラインの黄金(ラインゴルト)》の物語を重ねた6点組作品で、人間の似姿をした神々による新秩序創造を描く(予定)です。
時間が無いのに壮大なテーマに着手してしまった私は、もはや宿痾となったムクミと円形ハゲに悩まされながら日々格闘しています。しかしその姿は第三者の目に「一日中ぼんやり写真や絵葉書を眺めているヒマ人」と映ることでありましょう。むろん写真や絵葉書は作画資料で、けして遊びで見ているわけでは無く、その証拠に黒部峡谷の資料写真をちょっとだけ皆様にお見せしましょう。

7月5日:黒部峡谷鉄道トロッコツアー
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〈新柳河原発電所〉
なじかは知らねど心わびて…と口ずさみたくなるこの光景はライン川河畔の古城ではない。

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〈水道橋〉

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〈出し平ダム〉

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〈欅平付近の堰〉

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〈宇奈月ダム〉
これらの人造湖および川の不思議な翡翠色は、山から流入した花崗岩の粒子を含有する水質に起因する。

鉱物と戦車と私

只今発売中のソーシャル&エコマガジン『ソトコト』8月号にインタビュー記事が掲載されました。現代の人間社会において必要不可欠なものとなったSNSで交流せず(テレパシーの可能性に期待)、ソーシャル能力ゼロの人間性が雑誌の趣旨に合っているか甚だ疑問ですが、平素より家具も衣料も中古品を愛用し、ドイツ国民に負けないぐらい質素倹約に努めている点ではエコ運動に貢献している自信はある。どんなことを喋っているか興味のある諸君は本屋で立読み、もしくはネット記事を見てみよう!→ソトコト抜粋記事

「で、あなたはどう思う?」
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どう思おうと各人各様の自由である、と私は思う。

〈0時から5時まで〉
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自分の心の安らぎになるものしか置いてないというアトリエ「風間ランド」。古い書籍のフォントから、鉱物や戦車のフォルムから、風間さんの美意識が垣間見れる。深夜0時から朝の5時まで、世間の寝静まった夜が、彼女の創作の時間だ。
(要するに、子供じみたこだわりで自分勝手かつ不規則に暮らしてる。ということだ)

(心の安らぎ)
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この黄鉄鉱の破片と合金ヘッツァーは、捕獲した甲虫を観察するような気分で楽しめる丁度良いサイズ感だ。

ご来場ありがとうございました

αM展が始まるちょっと前に台所シンクで発見され、食器洗浄用(中古)スポンジに移植されたY字郎くんは、αM会期中にΨ字郎(プサイじろう)くんに変形。その後すっかり本葉が生え、よくわからないただの草に育ちました。メネデール希釈液のみで栄養不足なのか貧弱さが気がかりなので、展示も終了したことですし植木鉢に引越しさせようかと検討中です。

Y字郎くんがΨ字郎くんになって不明の雑草へと成長したこの約1ヶ月半、αMにお越し下さった皆様方には心より感謝申し上げます。おかげさまで昨日終了となりました。今回は窓黒読者以外にも(私のやらない)SNSや、掲載紙面を頼りに来場された方が多数おられました。私の代わりに情報発信してくれた皆様もありがとう!次回黒部『コンクリート組曲』はダム見物を兼ねた観光をおすすめしま〜す。

(おまえは誰だ)
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どことなく心細い姿のY字郎くんは、スポンジから根っこが露出してるため濡れティッシュの腰巻が欠かせない。

バベル明日まで!

昨日なんとなく映画『メトロポリス』をDVD鑑賞して、ここでも創世記の〈バベルの塔〉が引用されていることに気付きました。地底プロレタリアの聖女的存在マリアが「計画者の頭脳と労働者の手を仲介するのは心です・その仲介者が登場するまで待ちましょう」と労働者たちに忍耐を諭すシーンで〈バベル〉の説話がされます。しかしケース裏面に書かれた梗概には「労働者たちの間でストライキを起こそうとするが…」とまったく別の話になっています(暴動を扇動したのは人造人間マリアで人間のマリアではない) たぶん販売者はちゃんと鑑賞していない。

そして私もバベルを引用した馬喰町αM『東京計画2019 :バベル』は明日13日が最終日。「計画」がテーマの展示会場には、23年前に制作頓挫したマンションコラージュや下図、青焼き風作品、丹下建築登場作品を並べることで、未完のバベルの塔と創造主. 丹下健三を想起させる工夫をしました。バベル建設工事には終わりはないけど展覧会には終わりがある〈明日終了!!〉

(バベル2点)
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奥の小さいコピー紙片が初代バベル

(バベル登場)
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『メトロポリス』の記憶が非常に曖昧だったがDVDを観て「断片しか観てない」ことがわかった。(最高に素晴らしい映画だと思う!)

バベル展あと4日!

今日はαMバベル展会場にてドイツ国営TVのインタビュー取材を受けました。今回撮影した映像はオリンピック特集番組内で使用されるそうで、おそらく私が喋っている場面はドイツ国民でもわかるように意訳され、ドイツ語字幕付きでドイッチュラントのお茶の間に放映されるはずです。残念ながらこのインタビューも、カメラマンの指示に従いディスリンピックの前でぼんやり立ってる滑稽な私の姿もドイツTVでしか視聴できず、もちろん私も現地時間で見ることは不可能です(DVDは貰える)。斯様に獨逸国民も注目のディスリンピックが展示されている東京計画バベル展(於αM)の会期は13日(土)まで!見てない諸君は急いで見よう!

(6月17日付: 日本経済新聞夕刊)
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「社会に怒り 冷笑彫り込む」と見出しで紹介されている私は(怒るほどの正義漢でなく)世間の狂ってるところや滑稽な場面が心底好きでたまらない!

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お台場球体のヒミツが描かれた漫画絵巻「青丹記」が見れるのは13日まで!

東京計画2019 vol.2『バベル』
〜7月13日(土)あと4日!
於:ギャラリーαM
(詳細以下)→gallery αM