カテゴリー別アーカイブ: 活動関係

雨の中ありがとう

過日9日、雨天でお足元の悪い中ナディッフアパートまでご来場くださった皆様、誠にありがとうございました!おかげさまで我が『予感の帝国』上梓の祝賀会はつつがなく執り行われ、皆様と楽しいひと時を過ごすことができました。また会場にて本をお買い上げくださったお客様にも大感謝です。何冊かサインを書きましたが…字に自信がないのと、本を汚さないかという心配から本当は得意ではありませんが、今後も求められれば喜んで書きます。そして変な絵を描いて欲しい人には描いてあげる。絵の選択肢はカワウソ/アヒル/トーチカ/オバケの4種類で〜す。12月1日のトークでも書くので、本を汚されるリスクを恐れない勇敢な君には一筆進ぜましょうぞ。(恵比寿ナディッフに絵なしサイン本少数在庫、それでもいいという人は店員さんに聞いてみてね)

(九軍神のうちの3軍神)
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「アルミ箔を貼るのが上手になった」とほめてもらったが、(実は)以前制作したアルミ箔障壁画使用のホイルの厚さは11μm、今回新たに使用したホイルは20 μmでほぼ2倍の厚みがあり、私の腕が上がったのではなく「アルミ箔が丈夫になった」というのが真相。

(よろしくね〜)
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 (激しい笑顔の) 私がオススメする『予感の帝国』の帯文には「祝福することのできない者は、呪詛することを学ぶべきだ!」とツァラトゥストラの得た天啓が大きく書かれている。そう、すなわち私は爆笑顔で呪詛の学習を推奨しているのだ。

明日9日先行販売&0PR

初作品集『予感の帝国』は「7月末に刊行予定」と告知し注文を募ってから、諸々の事情によって延期を繰り返し(あれから約3ヶ月経過)、 注文して下さった皆様に不安を抱かせてしまいました。ご心配をお掛けしましたが、愈愈やっと明日9日、恵比寿ナディッフにて先行販売の運びとなりました。「秋頃には刊行云々…」と情報をぼやかし続け、気がつけば秋というよりむしろ冬に近い季節に…長い間辛抱強くお待ちいただき有難うございました!

〈そして〉予感の帝国誕生を祝し、発売と同時に恵比寿ナディッフにて記念展を開催します。展示会場では、表紙になっている巨大木版画「ディスリンピック2680」部分と、新作「九軍神(ディスリンピアン)シリーズ」のうち3点と、初めて描いてみた漫画の原稿などの展示と、ぼんやり階級ハンコ(スタンプコーナー)を設置いたします。
オープニングレセプションは午後7時からです。皆様のお越しを心よりお待ちしております!!

9秒台 or DIE
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〈九軍神Sより〉決死の覚悟でスタートダッシュする両毛超特急選手の姿。

★オマケ情報★
恵比寿ナディッフ(orオンラインショップ)で予感の帝国を購入した(先着?名様)のお客様は、このアルミ箔作品よりも更にギラギラと銀色に輝く大型シールがもらえるという。どんなシールか見たい人(欲しい人)は、両毛選手のように急ごう!

『予感の帝国展』オープニングレセプション
2018年11月9日[金] 19:00-20:30 於:ナディッフギャラリー(恵比寿)
*詳細はこちら→NADiff a/p/a/r/t

章ポエム

ネット通販 amazonでも商品情報が公開され、我が『予感の帝国』の発売はいよいよ秒読みの段階となりました。書籍説明の欄には目次(章題)が紹介され、これで本書の内容がうかがい知ることができる、と思いきや、この章題は読者のイマジネーションの助力を必要とするポエムで、不穏な先触れにすぎません。(例:第一章 黎明が落日を約束する予感の帝国)
この章題は、巷に溢れ(笑いの種となっている)マンションポエムの書式を踏襲した短詩です。住宅販売の広告に添えられた俗称「マンションポエム」と呼ばれるコピー文は、もっとも身近にある詩の一種であると言えましょう。では何故マンションポエム風の章題にしたのかというと、編集者アヤメさんの「章題がマンションポエムだったら面白いですね」というアイディアに「それはいいですね」と私が乗っかっただけです(名案ありがとう)。キャンディーズの『微笑がえし』をヒントに、自作のタイトルから引用した単語で構成した詩になっているので、どの単語がどの作品タイトルからの引用か(ヒマだったら)探してみてね!

〈典型的マンションポエム〉
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ありふれたマンションを邸宅に昇華させる、勿体ぶった句読点。

〈高度なマンションポエム〉
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入沢康夫詩集『声なき木鼠の唄』より
(一、声なき木鼠の唄の断片/ 9 木箱)

★イベント情報★
11月10・11日『中今茶会』
明治神宮〈隔雲亭〉にて二日限定!イチハラヒロコさんと私の作品展示&茶会が催されます。
詳細はコチラ→2018 創造する伝統・杜の中の文化祭『中今茶会』

赤い丸の内

41年前に新玉川線(現.田園都市線)が開通し、路線の通る桜新町に住んでいる私は、幼稚園児のときからこの地下鉄を利用しています。真っ暗なトンネル奥から生暖かい風が流れてきて、轟音とともに電車がやって来ると、スリルと期待に満ちた風圧に小さな私は足を踏ん張ったものでした。新玉川線の銀色の車両と、タイル張りのお風呂みたいなホームがお気に入りで、このピカピカでコザッパリとした電車に馴染んでいたせいか、たま〜に乗る丸の内線の真っ赤なボディ(帯状に柄の入った車両)が私の目には不気味に映っていました。…何故か子供の時分は、このような有機的で抽象っぽい戦後のモダンデザインに恐怖を感じ、ほかにも三越の包装紙・オリンピック公園・岡本太郎グッズなども同じく薄気味悪い部類に所属でした。そして最近のニュースによると、幼い私に不気味な印象を与えた例の車体を元にした、赤く有機的な(イモムシ風)デザイン丸の内線新車両が来年2月に運行されるというのです。
赤い電車は戻って来る。けれども私は[朝日:俳壇歌壇]紙面を去る。晩秋の風情を乗せサヨナラを告げる地下鉄とともに、これでお別れです。朝日新聞ご愛読の皆様、担当者がうっかり挿絵を依頼をしてきたら…またお会いしましょう!

〈アデュー!東京所々〉
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何でも描いていい挿画連載は楽しい仕事でした。3ヶ月間ありがとうございました!

〈元祖・東京所々〉
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美術漫画第一人者G.パンターによる〈DAL TOKYO〉
東京とは(たぶん)無関係に展開していく断片とその集合体。英語でぜんぜん読めないので翻訳出版を熱望する

嘘の街

戦前の渋谷で子供時代を過ごした母方の祖母が「ハチ公が屋台の酔客から焼き鳥をもらってる現場をちょくちょく見た」と生前語っていたのを憶えている。ハチ公は死んだ主人を偲んで毎日駅に通っていたのか?それとも焼き鳥に味をしめて出没していたのか?諸説ある忠犬ハチ公物語の真相は定かではない。それは、渋谷川が「臭い」とフタをされ暗渠になったり、かと思えば再開発で緑化されイメージアップに利用されたりするのと同様に時世に左右されるものである。

今週の[朝日:俳壇歌壇]挿画には、昭和初期のスタイルに身を包んだ男女の害虫が渋谷交差点に群がり、我が物顔にダンスする享楽的な場面が描かれている。だが「渋谷くんだり」と渋谷を田舎扱いしてた父方の祖父の言葉から推測すると、この時代はまだ渋谷は繁華街ではなかったようなので、この版画の情景もまた虚偽である。(絵の中央には、和装の女(虫)が警官によって身柄確保されている様子が見える。学生服で擬装しダンスの輪に潜入していた警官に騙されたのであった。)

〈SHIBUYA〉
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昭和初期のダンスホールの写真には、男装の娘とおじさん、男同士、女同士のペアなどが散見され、みな美しく着飾り踊っている。エログロナンセンスの語感よりずっと清潔で優雅な雰囲気だ。

予感の帝国(公式情報)

ナディッフ公式WEB上の《予感の帝国展》キービジュアルには漫画の1ページが掲示されている。しかしこの本は漫画本ではなく画集で、本文の章ごとに私の書いたへんな短詩が掲げらていても、むろん詩集ではなく画集です。そして自作への解説文 (現在過去未来の誰に向けられたか不明の警告と皮肉)は、爽快な読後感とは真逆のへんな気分を誘発すること間違いなし、と言えましょう。

この地底王国かざまランドの暗黒が反映された作品集『予感の帝国』に射す一条の光は、本の最後を締めくくる足立元さん執筆の論考です。明快な考察と品位に満ちた論評によって、不気味に自己完結な(ちょっと怖い)図書に、読者皆様との交歓を許可する梯子が設置されたような…そんな親近感がもたらされました!〈そして告知〉美術界を鋭い視点で眺望する視覚社会史研究者・足立元さんとのトークイベントを恵比寿ナディッフにて12月1日に開催しま〜す(詳細は以下)

(これが表紙)
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《予感の帝国展》11月9日〜12月9日
於:ナディッフギャラリー(恵比寿)

〈トークイベント〉足立元氏 × 風間サチコ
12月1日(土) 18:00~20:00 於:ナディッフ店内(恵比寿)
*有料*要予約*定員70名
*詳細はこちら→NADiff a/p/a/r/t

二重の誤認

今まで私は、皇居の濠に架かるこの橋の名前を「眼鏡橋」と誤認していた。しかしそれは長崎市にある観光名所の橋の名称であることを知り、では昔の東京観光絵葉書に表記されている「二重橋」が正しいのだろうと思って、今週の[朝日:俳壇/歌壇]挿画のタイトルを〈NIJUBASHI〉とした。
だが本当は、この水面に映る姿がメガネよりもむしろ、北方民族の着用する遮光器に似る東京の名所、私以外の皆様も通称「二重橋」と認識している橋の正式名称は『正門石橋』であり、本物の二重橋は、誤認二重橋の奥に架かる『正門鉄橋』なのだという(ことを挿画掲載後に知る)。真実はともあれ、二重橋のイメージとは程遠い直線的な正門鉄橋は、今後も二重橋の呼称を奪還するのは難しいだろう。(大多数の認知が真実となった一例だと言える)

(正式名称:正門石橋)
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縄文人も装着していたのだろうか?
私も木製のカッコいい遮光器をかけて街を歩きたい(走りたくはない)

誤報&訂正

先日の当ブログ記事にて、作品集『予感の帝国』刊行日程を11/9と記述してしまいましたが、その後それが誤情報だとわかり、《11月9日恵比寿ナディッフにて特別先行販売》というのが真実であることが判明。ここに謹んで訂正いたします。11/9に購入可能な店は恵比寿ナディッフのみで、他の書店での販売は11/15からです。ご注意くださいませ!
特定一店舗のみ先行販売である最大の理由は、それはこちらのナディッフで出版記念展が11/9より開催され〈初日に主役の書籍が無いのは変だ〉からです。展覧会ではディスリンピック部分/漫画生原稿少数/九軍神一部など、いろんな断片を揃えて展示予定!(詳細は後日お知らせ) よろしくお願いしまーす。

(目印はコレ)
rino.yokanのコピー
いろんな定規を駆使して書いた文字『予感の帝国』版画を表紙デザインに採用!

東京所々

購読者投稿の俳句及び短歌の内容とは無関係に、だが時には偶然の重なりを見せながら紙面を飾った朝日新聞[俳壇/歌壇]コーナー挿絵連載も3ヶ月目に突入しいよいよ最後の月となりました。残すところ4回となった十月のテーマは『東京』です。(なぜ東京か?特に深い意味は無い)
今週は銀座の夜景を写した昭和30年代の絵葉書を元に、地上の光景とは思えぬ宇宙的ネオンに驚愕しつつ絵を描きました。稲垣足穂の短編『一千一秒物語』に出てくる月は、何を考えているのかわからない得体の知れない奴ですが、この絵に登場する月の男も意思の疎通が難しそうです。それでも勝手にイルミネーションの模様替えをしてくれてるところを見ると、そんなに悪い奴では無いのかもしれません。

〈GINZA〉
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月には桂男という人が住んでいて、これに手招きされると寿命が縮むという伝説がある。(天体ばかり眺めているのは時間の無駄だ、という戒めだろうか?)

(本棚に一千一秒物語を探したが…)
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無かったので、この『人間人形時代』を久しぶりに手に取ってみた。
読者を拒絶する難解な内容/本の中央に穴が空いている(紐が通せる!)等、購入25年以上経っても理解不能な一冊だと言える(タルホのお月さまのような存在だ)。

おやすみ

朝日新聞 [歌壇俳壇]挿画の9月シリーズ『シューベルト歌曲集』は9/30朝刊掲載〈おやすみ〉で終了。歌曲集『冬の旅』第1曲〈おやすみ〉は、これから始まる冬の旅(追憶から逃れるための放浪)の厳しさを物語る歌である。夢破れ、街を去ってゆく青年は手紙の代わりに、彼女の家の門に「おやすみ」とだけ書き残し決別する。これで僕の本心がわかるだろう!と…(落書きと間違われて消されちゃったら最悪だね)

私が毎週水曜と土曜の早朝に「おやすみ」の挨拶をするのは近所にある一軒の家屋。この家は何の工事か不明のまま約2年間建設用の幕でずっと囲われたた状態だったが、この夏にやっと幕が撤去されその姿を現した!出現したのは正面に顔のある家で、きっと人格があるに違いない。可燃ゴミは獣害及び放火予防のため朝に出すことが奨励されているが、朝寝る前にゴミを出せば(公徳心は無くとも)自ずと模範的区民の一員となれる。そして私は近隣住民(人面家)にちゃんと挨拶もする。

歌曲集『冬の旅』より〈おやすみ〉
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その人面家を背景に描いたGUTE NACHT !!
なぜカラスは昼夜問わず鳴くのか(夜は寝ないのか?)もし私に朝の挨拶をしてくれるのなら「おはよう」ではなく「グーテナハト!」と言っておくれ。(夜じゃないけど)

来週日曜からの10月シリーズは
『東京所々』でーす。お楽しみに!