(蟻のように)是非ご来場を!

30年ほど前にカザマーゾフ(兄)から「陰惨で面白いから読め」と薦められたド氏長編小説は読まず、内田百閒『冥途・旅順入城式』の方は面白おかしく読んだ。これは短編小説が収録された文庫本だったが、山東京伝先生宅の書生さんが、奇妙な来客(蟻)を拒もうと苦戦する「山東京伝」が特に面白かったと記憶する。
ここ数日、朝になると台所に蟻の偵察隊がやってきて、お皿や茶碗まな板のヘリをグルグルと歩き回り、何も発見できず夕方には手ぶらで帰巣する。なぜ終日がかりの徒労を毎日繰り返すのか?せめて午前中に気がついて帰ればいいのにと思う。そして(実在した山東京伝とは全く無関係な)変な小説を思い出し、蟻たちを追い返すことの難しさを痛感する。

【昨日、東京都現代美術館再オープン!】
緊急事態宣言下で「なぜ大相撲観戦は良くて美術鑑賞はダメなのか?」と憤懣遣る方無い思いをしている美術愛好家の皆様、ぜひ入場無料のTCAA展にご来場ください!この展覧会は蟻のように何回入場してもお代はタダ。(万が一予約し忘れても) 蟻たちを追い返すような非情な措置は執らない(はず)。

(宛名が「風閒」という誤字だったことがある)
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読み返そうと『冥途・旅順入城式』を探したが発見できず。
谷中安規の表紙が幻想的な文庫本は何処に消えたか?

(蟻のように)是非ご来場を!
ディスリン蟻
ディスリン蟻
TCAA受賞記念展 於: 東京都現代美術館
6月1日再開!〜22日終了
会期中無休(月曜日も開館)
入場無料!
要予約:こちらからどうぞ↓
https://www.e-tix.jp/mot/tcaa.html

*ご来場の際は美術館情報をご確認ください
[東京都現代美術館HP]    [TOKAS広報サイト]