大宴会願望

広い洞窟で大宴会をする夢を見た。狭い入口からは想像できない大規模の洞穴はたっぷりと青い水を湛えた地底湖だった。湖には人がやっと一人ぐらい座れるような岸があり、ぐるっと一周する岩の縁に大勢の参加者が腰かけて缶ビールを飲んでいる。宴もたけなわになりマイクを持った司会者がゲストを一人一人紹介し始めた。名を呼ばれたゲストは湖にボチャンと入り、溺れないように縁につかまりながらぐるりと回遊し列席者に挨拶をする。「高橋幸宏さんです」と紹介されると一同の視線は肩から下を水に浸した高橋幸宏氏に注がれたが、氏は右手を軽くあげ、薄い笑みでクールに会釈するのみであった。「さすが一流文化人はちょっとした所作にも風格があるなあ!」と私は感心した。

2回目のワクチン接種で噂通りに発熱し丸一日寝て過ごした。夢の中を行きつ戻りつしながら、接種会場で一緒に並んだマッチョな男性や、身分証明書を忘れ慌てふためいてた女性、お母さんに付き添われてたメガネの男の子、あの人たちも今この時間、同じように副反応で床に伏してるのだろうか?と考え、ウイルスの情報を学習するために私達は斯様に不思議な共同演習に参加するのだと自分に言い聞かせてみた。

IMG_1487-1