締切の墓

10日に自宅(かざまランド)で集荷された作品たちを追うように私も石巻に向かい、11日の昼から現地で設営作業を始めました。リボーンアートフェスティバルで私が担当する展示会場は、石巻市街地の門脇地区にある古い石の蔵で、3.11大震災の時には、押し寄せた津波から背後の住宅を防波堤のように守った堅牢な建造物です。
昨年の下見の際はまだ物があったので、正確な広さを把握してなかったけど、家主の老父婦のご厚意でスッキリ綺麗になった内部を見て愕然!想像以上に広い…。5ヶ月間がんばって新作23点を用意(内3点は帯状疱疹で遅延し締切に間に合わず)し、これで十分だという確信はガラガラと崩れた。当初の展示プランだとこじんまりしてしまうので横に広げる方向に。幸い設営チームが大変優秀で、急な変更にも柔軟に応えてくださいました。しかも仕事が早く、3日間の作業日程が2日で終わったので、私は未完成のドローイングを仕上げるために一日早く東京に戻れました。台風が心配だったのでよかった!

〈締切の墓〉
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旧北上川堤防の工事現場で「締切」と陰刻された石碑を発見!
締切日を約束するも間に合わず破棄。また新たに設定した締切も反故。…社会的信用を裏切る行為の連続で発生した締切の亡骸たちを、この墓標の下に埋めて供養しようか?(締切及びノルマの概念から解放された円形ハゲと無縁の世界に私は行きたい)

いよいよ来週8月20日から!
Reborn-Art Festival 2021-22ー利他と流動性ー
2022年8月20日(土)~ 10月2日(日)
会場:石巻市街地ほか