秋。九月から十一月にかけて、私の自宅周辺では工事がひっきりなしに続いた。家のすぐ横では何故か『ガス菅を埋設 ⇔ ガス漏れ発覚』という珍事が三度も起き、道路を掘削→ガス菅交換→道路舗装(ふりだしに戻る)工事が繰り返された。それがやっと終了し程なく、隣の隣の空き地に埋められてた巨大防火水槽の撤去工事が始まり、それに一ヶ月ほど時間を要した。
朝8時から開始されるコンクリートの破砕、地中深くにある鉄骨を重機で掘出す等のダイナミックな工事に伴う騒音と地響きは家中に轟き、それは夕方まで続く。そしてこれらの轟音と振動は昼まで寝ている私の夢の効果音となり、私は壮麗な巨大霊廟の建設を司る現場監督になる夢をみた。