聖夜風景

一昨日、夕暮れの街頭。聖夜を祝う晩餐のご馳走だろう、ケーキやチキンと思しき荷物を手にさげ家路を急ぐ人々の足元に、半壊状態の『美味しんぼ』が落ちているのを発見した。内容確認のため立ち止まって見るも字が小さくて読めず詳細不明。おそらく〈山岡と栗田くんが複数人の登場人物とご馳走談義をしている、とそこに刺身の盛合せが配膳される〉といったお話のようだ。
これは「クリスマスぐらいはご馳走を食べなさい」という神託だったのかも知れぬが、あいにく晩御飯の献立はすでに決まっている。私は帰宅して納豆チャーハンをこしらえて食べた。パーティの準備に忙しい人が、路上の漫画本(ゴミ)に関心を持たず通過するのと同様、歩を止めない「時間」の無常に、人間は「思い出」を残そうと努力する。その一契機に過ぎない年間行事という概念を無視することなど、私にとって納豆チャーハンの作り方と同等に容易いことだ!(だがそれではいけない)

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おもしろいのかな?