中年時代は狂王気分で

CDや本を1点づつ揃えず、セットや全集でまとめ買いするのは、中高年に見られる傾向だと思っていましたが、本日(2/19)誕生日を迎え、中年ど真ん中というべき年齢である私も、この購買行動がいよいよ顕著になってきた!今年に入り「サティ作品集CD13枚セット」「ブーレーズ指揮:ニーベルングの指環DVD7枚セット」を立て続けに購入したことは、歳をとるごとに一年が短く感じられるようになり、何かにつけせっかちになった証拠です。
20数年前に生まれて初めて買ったクラシックCDはエリック・サティのピアノ曲集で、付属のミニ本に書かれた、諧謔とエスプリに富んだサティの散文を読んで「こんな立派な変人になりたい!」と夢見たものです。そして、美しい芸術に親しんで暮らしたい、という中学時代からのデカダン願望は、先日届いたバイロイト音楽祭のDVD7枚セットで、ほんのちょっとですが叶いつつあります。狂王ことルートヴィヒ2世がワーグナーに建ててあげた、ワーグナーによるワーグナーのためのバイロイト祝祭劇場で上演された壮大な楽劇は、毎夜かざまランド執務室TVで再生され、この四畳半に神々の黄昏が訪れる夕辺は近い!

ベックリン絵画そっくりの巨大な舞台装置
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(私の好物である) ダム、ベックリンの死の島、製鉄所など、本来の設定とは異なるイメージが素晴らしいセット。神様は19世紀の地主風。ジークフリートはわんぱくオヤジのような風体で、粗暴さばかりが目立ち英雄らしさゼロ。この楽劇全編の鑑賞には15時間近くを要する(私はみた)。

〈誕生日プレゼント有難う〉
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(私の好物である) プンパニッケル/ツナ缶/アボカド