カチンの森

4月7日は何かの記念日だったのか、ワルシャワ蜂起博物館は入館無料デーだった。見学後それから徒歩で世界遺産のワルシャワ旧市街広場へ向かう途中、第二次世界大戦時代のポーランド軍将校の格好をした長い隊列に遭遇した。ポカポカ陽気なのに大外套をまとい革のトランクを下げた男達の足取りは重い(すごくのろい)。復元された中世の街並みを途切れることなく続く隊列と並んで私も行進すると、しばらくして広場についた。広場に集った団体を階段最上から眺めていたらパパっと真横にマイクスタンドが設置され、この集会の式典が急に始まった。軍人達と同じ色のコートを着た私は一見その団体の一員のようだが違うので、そそくさとその場を離れたのであった。
1943年に発覚した「カチンの森事件」の公式追悼記念日は4月13日だという。ソ連軍によって銃殺された二万人以上のポーランド軍将校ら高級軍人捕虜の亡霊が、追悼記念日を前に帰還したかのようなあの暗い隊列は何だったのか?私には知る由もない。

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遠征してきたのか?疲れきった様子…

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躍動感あふれるワルシャワ蜂起記念像を撮影してたら(ここでも)マイクスタンドを持った男がこっちに走って来た!私はすぐに退散した。