夜の戦い

(本当の長音符の位置はどこ?) グレーゴール君が自室壁面に自作の額を飾ったように、私も年末から続く在宅ワークの気晴らしに、自分で額装した古い図版を壁に飾った。新しい室内装飾に心も軽く椅子の上にピョンと乗る、がしかし長押の上に発見したネズミの糞で直ぐに意気消沈となる。「いつ入ったのか?」来訪は許しても侵入だけは阻止してたはずなのに!
私は「絶対阻止」の決意を固め、いつもネズミがガリガリ嚙ってうるさい法隆寺壁画印刷(観音菩薩)頭上と本棚(現代詩手帖真下)を重点的に警戒。気配がするやいなや、天井裏から縁の下から狙いを定めハッカスプレーを噴射し撃退。しばらく攻防が続いたが、いよいよ敵も根負けしたのか、3日前から来襲が止み、足音が全くしなくなった。
予想以上の効果があったハッカスプレー(ネズミの見張り番)はネズミ生体に無害でとても香りが良く、含有成分の琉球ハーブは月桃という名の美しい植物で、この爽やかな芳香の元であることがわかった。ネズミ不在の平穏なひととき、月桃茶でも飲んで逃げたネズミでも偲ぼうか?(すでに新居を見つけて引越したなら良いけどね)

(新しい室内装飾)
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巨大天体望遠鏡が印刷された19世紀の奇妙な図版