魔法の帽子

魔法のニット帽をかぶって人気者になる夢を見た。どこかの美大に招ばれて出向くと、教授たちが「やあやあ、ようこそ」と大歓迎してくれて、学生たちは「先生、先生」とやけに懐いてくるのだった。「なんか変だぞ」ふと教室の窓ガラスに目をやると、そこには変なニット帽をかぶった自分の姿が映っている。いつから着けていたのか不明のニット帽は黄色の毛糸で編まれた巨大な帽子で、頭が実物よりずっと大きく見える滑稽なかんじのデザインだ。なるほど、皆さんの関心は私ではなく、この不思議な帽子に向けられていたのだ。

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やあやあ、ようこそ