旧風間城をあとにして20日たらずしか経っていないのに、人間の居なくなった庭の荒廃著しく笹竹がギュンギュン生えまくり、朽ちかけた家屋を覆い隠す勢い。去年の今頃、青森行きの準備中で、留守中このような有様にならないように笹の子駆逐に躍起になっていたのが思い起こされます。あっという間に廃墟化した懐かしい旧居!15年前の入居当初はミシミシ足音がしたり、インターホンが鳴って誰もいないモニターがピカ〜っと光ったりと、女主人の霊からの拒絶反応で迎えられた。こうして残留思念が濃厚に残る遺品にかこまれながら、屋内に侵入する動植物と霊的な存在との同居生活が始まったのでした。
最初コワかったボロ屋暮らしも、動植物の脅威はアニミズム感覚の修練になるし、残留思念との対話は高次世界獲得の鍛錬になるだろう、とポジティブにとらえられるようになった。トラウマ体験となった引越地獄のラスト2日間で、わたしは目に見えぬ女主人の惜別のしるしを感じ取った!
ポケットから落下したハサミが直立不動の姿で立った!!(刃先は1ミリ程しか刺さってない)これはここの女主人であったお婆さんの遺品。ここまで見事に立つことってあるのだろうか?あの世からのメッセージに間違いない。
この幼稚園のアルバムが退去ギリギリまで発見できず、焦りから「お婆さん!何処にあるのか教えて下さーい!!」と叫び懇願すると、懐中電灯の一条の光がガラクタの山の一番奥にスーっと差して、ヘタクソな自画像の目が見えた!
お菓子の箱にヘビの抜け殻と子供銀行のニセ札…。
こんな金運アップ祈願のオマジナイが出てきてギョっとする。これもお婆さんの遺物か?と思ったけど、よ〜く思い出してみると自分のかも?あさはかな現世利益祈願にはガッカりだ!