月別アーカイブ: 2019年11月

金沢で会いましょう

金沢21世紀美術館にて明日29日は独演トーク会。明後日30日はワークショップを開催(詳細情報は美術館 HPを参照)。たぶんまだ空席があると思うので、参加可能な条件の方は是非ご参加くださいませ!そしてこの二つの責務を終えたのち福井県敦賀半島遠足の予定で〜す。私は何を見物しに半島にいくのでしょうか?(それは内緒)

遠足のおやつは300円以内
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北斗の拳ビックリマンチョコは「黒い髪の男の人が良かったかしら?」と言ってお母さんがくれた。心配無用!ラオウでもいいよ。
右上の飴玉はこの前八木くんの娘さんがくれた。「目をつぶってください。どこにオバケがいるか当ててください。」と千里眼クイズが出され、私は指先に第六感を集中し飴の包みを撫でて答えた。何度も何度もはずしたが最後にはご褒美としてくれた。この飴玉は児童特有のホカホカ手のひらで弄ばれ溶けかかっている。(記憶力ガムはそんなに変な味でもなく記憶力維持の実感は無い)

金沢21世紀美術館:開館15周年記念
現在地:未来の地図を描くために[1](←詳細コチラ)
2019年 12月19日まで
会場:金沢21世紀美術館(石川県)

29日トーク:初期作品を話題におしゃべりする予定!
30日ワークショップ:「My金沢えはがきを作ろう!」

またとなけめ

中学時代にどうして落語カセットを聴いていたのかというと、当時は入院することが多く病室では特にすることがない(今思えば勉強すればよかったが…) ので〈エドガーAポオの怪奇小説を読みながら、ヘッドホンで志ん生の落語を聴く〉という前代未聞の新しい視聴方法を試し、ヒマを潰してたのだ。結果どちらのお話も理解することが出来ず、19世紀末の耽美的気風と江戸っ子の気風は同居できないと結論づけられた。

鴉いらへぬ「またとなけめ」
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難しいポオの詩をさらに難解にした日夏耿之介による翻訳詩集。
有名な大鴉の鳴声「ネバーモア」は「またとなけめ」と聞いたことのない言葉に訳されている。なので心乱れた絶望的な男の問いへの返答はすべて「またとなけめ」だ。(不健康からくる乱心で意味不明な読書方法をすることは「またとなけめ」と願いたい)

啓示探し

先日の変な夢には何か特別な啓示が潜んでいるに違いない。そう確信し先ずは三代目金馬の経歴を調べて見た。〈59歳のとき、タナゴ釣りの帰りに鉄橋上で列車にはねられ左足を切断〉という晩年のエピソードが特に衝撃的だが、ありがたい啓示はこれでは無いと思いたい。
それなら落語の演目にヒントがあるのかも?と中学以来聴かなくなった落語テープを聴いてみる。『夢金』は強欲な船頭が、機転を利かして殺人事件を回避し、過分な褒美をもらって歓喜に沸くが全て夢だった、という夢オチ。『堪忍袋』は怒声を吹き込んだ布製袋が最後に大爆発するナンセンス噺。『小言念仏』は小言のうるさいオヤジが、念仏の合間に残酷な(酒に泳がせる)方法でドジョウを殺す鍋料理の指示を出す噺….などなど。笑えるはずの落語は暗い不条理に満ち、慶兆の片鱗も見当たらないのだった。(夢占いによると、竜が水中を泳ぐ夢は中途半端になってる仕事を完遂せよというお告げだという。なるほどそっちか!)

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顔が面白すぎて講談師を断念し落語家に転身したという。

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日淡部隊所属のミヤコタナゴ、ムサシトミヨ一等兵
(日淡ハンコ全7種類はたぶんもう売ってないだろう)

水棲ドラゴンを見た(夢)

「ここが黒部川と〇〇川の合流点です」とY字の河流を案内され、先に左側の黒部川を欄干から覗き込む。透きとおった青緑の水底にはオレンジ色のドラゴンが10匹近く泳いでいて、群には卵から孵化したばかりの赤ちゃん竜が数匹混じっている。赤ちゃん竜はまだ薄い皮膜に覆われていて、それを親か兄弟の竜が器用に口で剥いでやるとクルクル元気よく泳ぎ出す。
「愉快だな」と暫くその様子を眺めてから右側の〇〇川に移動。

こちらの谷へは図書館の書棚を回るように簡単に行ける。そして実際に河川を隔てる山の裏面は書棚であった。そこには三代目金馬のカセットテープ付き落語全集、ジョージ秋山「浮浪雲」等が並んでおり、本と本の間には沢庵と瓜の浅漬けが挟まっている。
閲覧者はこれらの推薦図書を読みながら、自由にお新香を食べて良いのだ。

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五歳児ホテル

十月。冬の旅コンサート鑑賞のために行った京都で、京都在住の八木良太くんファミリーと合流、1日目は居酒屋で飲み会で、2日目は八木くんのスタジオに訪問した。連日私のお相手をしてくれたのは5歳になる可愛いご息女で、私には関係の無い仕事の打合せが2時間ほど続き、何もすることがなく手持ち無沙汰なところ一緒に遊んでくれた。
初日の酒席で女児からホテルの招待券を受け取り、次の日はスタジオ床で7連泊。このリゾートホテルでは手書きの優待券の提示で〈一名様宿泊代無料・2千8百万円お釣り〉の超特大サービスが受けられる。作業場の床に敷かれたブルーシートが客室兼ベッドで、朝食には再生紙でこしらえた焼き芋/サンドウィッチ/バナナ/リンゴ/おにぎり等が提供される。支配人から「なにが食べたいですか?」と聞かれたので「イチゴが食べたい」とリクエストすると「ダメッ。イチゴは朝ごはんじゃありません!」と無下に断られた。同じ果物でもバナナとリンゴは良くてイチゴはダメなのか?となんだか腑に落ちないが、このホテルでは五歳児支配人の言うことは絶対なのでしょうがない。

(反省:ビジホの食べ放題モーニングで料理を大量に盛りすぎて、午前の仕事に響くほど満腹になってしまう癖をそろそろ直そうかと思う。)

〈スペシャル優待券〉
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左は箸袋に書かれた招待券(プールとカニの特典)
黄色い札は動物園の入場券(ピアノ練習帳の見開き2ページに貼られた大量のシールを見物できる)
手書き優待券の提示で1名無料さらに2千8百万円お釣りがもらえる!(プール/カニ/マッサージ/温泉。すーたーりぞうと・えひめ。よろしくおねがいします〜) 最上階の特等室から京都タワーが見えるこのホテルは愛媛にあるという。

旧作総動員の季節

【大本営発表】日仏友好160年を記念し昨年パリで開催されたジャポニスム2018は、総動員数300万人を超えたという。かたやオーストリアと日本の国交樹立150年を記念したジャパン・アンリミテッドは、終了を待たずに外務省から公認撤回されたので、たとえ前例を上回る動員数があっても発表されることはないだろう。首相っぽい人物登場の映像作品がウィーン展公認撤回の一因になったそうだが、もしまたジャポニスム展のような官邸主導のイベントがあれば、私は幻のアニメーション『リトル妖怪くん』を是非とも提供したい。この鉛筆画アニメは岸信介と安倍晋三、祖父と孫の絆を描いた愛情物語なので、きっと首相も好意的態度で機嫌良く鑑賞してくださるはず!

お蔵入り不穏当アニメ『リトル妖怪くん』の上映機会は(永遠に)巡ってきそうにありませんが、他のいろいろな初期作品を国内外で展示中で〜す。いずれも不穏かつ不吉なドス黒い風景画ばかり(それが何故か今になって人気)。ご高覧の程よろしくお願いします!

★初期作品展示中の展覧会情報★

2001年制作『ガソリンで見た夢』出品
コンクリート組曲
2019年10月12日– 12月22日
会場:黒部市美術館、富山

2005年『風雲13号地 (下絵) 』出品
・メイド・イン・トーキョー:建築と暮らし1964/2020
2019年10月11日– 1月26日
会場:JAPAN SOCIETY、ニューヨーク

2000年制作『ピクチャレスク』出品
 ・Japan Unlimited
  2019年9月26日 – 11月24日
会場:frei_raum Q21 exhibition space/MuseumQuartier Wien  ウィーン

1999年制作『逆算の風景』出品
開館15周年記念 現在地:未来の地図を描くために [1]
2019年9月14日– 12月19日
会場:金沢21世紀美術館、石川
1999_estimation_all_KeiMiyajima_逆算の風景のコピー

告知し忘れ(ウィーン展)

物忘れの一環でうっかり展覧会の告知をし忘れてました。ただいま話題沸騰中!ウィーンで開催の『Japan Unlimted』に私も参加してま〜す。会田さんやchim↑pomがまたしてもネット民の槍玉に上がり、その「民意」に過剰反応して先手を打ったような〈在オーストリア日本大使館が公認を撤回〉との報道を昨日の朝ヤフーニュースで知りました。ヤフコメ欄は「反日エセ芸術家うせろ」という罵声で賑わっているが残念ながら私はそこに含まれていない模様。批判の対象にならなかった理由は、展示物が地味で目立たず、不親切な(解りづらい)作品だったからでしょう。
それにしても、既に展示回数を重ねた有名作品を今になって批判したり、なぜか開催から一月以上経ってから公認撤回したりと全くクールでなく、クールジャパンが虚偽であることが今回のことでまた露呈し、政府と大衆への過度な配慮が「日本はおかしな国です」という対外アピールに…。(我々は痛くも痒くもないけど)

これが出品作品
2000年制作〈ピクチャレスク〉シリーズより『カゴシマ』
ピクチャレスク:カゴシマのコピー
(ネット民に解説してあげよう)
これはヨーロッパの植民地趣味を模した日本のゴルフ場を、さらにヨーロッパで流行したピクチャレスク(観光絵画)風にした木版画で、支配階級や政府によって占領された国内各所に存在するプチ植民地(原発/基地/ゴルフ場など)を揶揄した作品の一つだ。

 Japan Unlimited
  2019年9月26日 – 11月24日
会場:frei_raum Q21 exhibition space/MuseumQuartier Wien  ウィーン/オーストリア

イチョウと記憶

先日魚津のホテルのフロントで、チェックインカードの電話番号を書く欄に5年以上前に廃止した固定電話の番号を書いてしまった。忘却の大河に投棄され二度と浮上するはずのない電話番号を、私は何のためらいもなく記入したのだ(おそろしい!!)。
このように記憶の混乱と物忘れに翻弄される中高年(=私)にピッタリのガムを黒部市内のコンビニで購入(処分価格:30円)。その名もズバリ『記憶力を維持する・歯につきにくいガム』だ。パッケージの表示によると記憶力とは〈言葉や図形などを覚え、思い出す能力〉を指すそうで、人の顔形・名前が思い出せず、お菓子が歯にくっつきやすい私に最適なガムだと言える(顔貌は図形か?)。

この機能性表示食品ガムに期待される効能は、配合されたイチョウ葉エキスによるものだそうで、何かの学会ですでに効果が報告されているのだという。だとすると、この有力情報が記憶力低下に悩む全国中高年の周知するものとなれば、煎じ薬を作るために神宮外苑のイチョウ並木に中高年が殺到し葉っぱをむしり取る恐れがあるが、理性ある大人が斯様に我欲を剝きだす可能性は低く、また公園で葉っぱをむしっていたら善良な都民に注意される(だからやめよう)。

LOTTE 記憶力を維持する
歯につきにくいガム(中高年向け)
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アマゾンの購入者感想文によると、変な味/おもしろい味/本当に歯にくっつかない!と好評の声多数だが、一方で「どれだけの量を噛み続けたら効果が出るのか?」「効果が出る前に販売中止になるのでは?」という疑問も呈されている。(おもしろい味と効能に期待)

秋日〔若い男の会話〕

A「戦争で死んだひと集めた寺あるじゃん」B「ああ靖国?」A「あの辺ってさ伝統のある有名な場所とかけっこうあんの」B「あ皇居っすね。デカっ」A「皇居デカっ。…ねえ昼何食った?」B「カップラーメン」A「ぜんぜん栄養ないw」B「自分で料理する?」A「え親。親がずっと旅行に行っててさびしい。弟は修学旅行…料理とかする?」B「作るよ、カレーとかオムライス。」A「すごっ。この前オムライス作ってさ、卵そのまんま焼いちゃった」B「それ目玉焼き」A「焦ってかき混ぜたらぐちゃぐちゃになった」B「スクランブルエッグすね」A「そん時つくづく思った、料理って要領だなって。要領無いとマジで詰む。」

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十月某日(竹橋)