ノートゲルトに夢中

私の新しい紙モノ趣味は〈ノートゲルト〉というドイツやオーストリアの古紙幣の収集です。これは第一次大戦期から戦後の混乱期に、地方自治体や地方銀行などで発行されたハイパーインフレ対策の緊急紙幣だそうで、超インフレでいくら本物の紙幣を刷っても追いつかない上に資源の無駄になるので、地域内だけで流通する手作りお札を暫定的に作ったというワケ。
本当にこれがお金として使えるのか?と目を疑うような色とりどりの美しい紙切れには、古城や田園などクラシックな風景画や、童話や伝説の挿絵、農業や工業のイラスト、さらには世相を風刺した絵などが印刷されバラエティー豊富!ノートゲルト入門したばかりで、いまいち価値がわからないので、面白い絵やタイポグラフィの優れた緊急紙幣を(散財しない程度に)集めてまーす。

(集めてもかさばらないペラペラ小型紙幣の誘惑)
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この緊急紙幣は本来の用途を超え、発行当時からコレクションアイテムとして大流行し、発行元として架空の市町村が登場したり、また、集めて楽しいように4コマ漫画風のシリーズ物などが作られたという。(ドン底でも能天気で文化的なワイマール時代の不思議さよ)

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4コマ漫画風のドラゴン退治・暴風雨・かっこいい死神
下段の左の25Pf.の絵は「溺れる者は藁をも摑む」の諺だろうか?
右は屋外排便のシーンが美しい装飾的な線で描かれている(1マルクの1がウンチ!?)