ダダそれだけ…

作品を出品していた横浜美術館の「魅惑のニッポン木版画展」も、昨日で好評のうちに終了となりました。作品を見て下さった方、わざわざトークを聞きに来て下さった皆さま。誠にありがとうございましたー!!
オープニングやトークの日にはゆっくりと展示を見ることができなかったので、先週あらためて観てきました。そして気になっていたコレクション展「ともだちアーティスト」をじっくり鑑賞できて大満足です。すごく良い企画展だと思いました。作家一人一人の個性もさることながら、それをさらに際立たせる「ともだち」相関図と時代背景を同時に鑑賞することでグッと奥行きが増しますね。わたしの大好きなダダからシュルレアリスムの一連の流れも特集されてたし(ピカビアとデュシャンの作品もあったら最高なのにな)、エルンスト、グロッス、ディックス、ベルメール(変態性反体制!)の作品も今更ですが「やっぱり良い」と再確認をした次第です。
そして一番の収穫は1923年にトリスタン・ツァラが催した「毛の生えた心臓の夕べ」で上映された映像3作品が観れたこと!ハンス・リヒター『リズム21』は当時の実験映像としての価値以上の飽きのこない新鮮さです。しゅ〜しゅるるる〜の四角形と白黒に視神経が和みます。
3本の映像はサイレント上映でしたが(当時も無声だったのでしょうか?マンハッタにはミヨーのピアノ楽曲が似合いそう。)この「毛の生えた心臓の夕べ」ではブルトン一派の「殴り込み」という大騒動が起きたことを想像すると、こんな静寂ではなかったはずですよね。私、ツァラ様のためなら一発ぐらい殴られてもいいなっ!サティ、ミヨー、ストラヴィンスキーの演奏もあったというのだから!もしその場に居合わせていたら卒倒必至の感激だったと思う。タイムマシンに是非ともお願いをしたいものです…。

妄想ついでに今日はツァラ様の肖像を描いてみました。「チューリッヒからキレッキレのダダ野郎がやってくるー!!!」と鳴り物入りでパリに登場したツァラですが、その容姿を一目見たパリっ子たちは「な〜んだ、鼻眼鏡をかけた日本人みたいだな…ガッカリ。」という失礼千万な反応だったようです。パリに来る前の写真では普通のメガネなのに、パリ時代はモノクル(片眼鏡)を着用しているのは、そんなパリっ子の期待に添うための自己演出だったのでしょうか?たしかにモノクルは超格好良すぎです!一筋縄ではいかないダダイスト、曲者の雰囲気をプンプン臭わせてます。
藤田嗣治もエキセントリックなファッショニスタとして社交界デビューしながら不眠で絵をガンガン制作していたそうですし、パリの「異邦人」の努力は並々ならぬものです。世界中の野心溢れる芸術家が集うパリ社交界で目立つためにはキャラクター作りも必要だったのですね。

ツァラ
全国のツァラファン女子の皆様お待たせしましたー!(待ってないか)