拾うカミサマ逝去

どこか「神世」を感じさせる骨格に、エッジィな顔筋が肉付けされた都会的風貌。その表情には、土の中から掘り出されたばっかりの土器のような、眩しさと風格がありました。生前一度もお目にかかること叶わず、昨日あの世へと旅立たれてしまった赤瀬川原平さん。思えば、作品より一番先きに好きになったのは赤瀬川さんの「顔」だったのかも知れない。本当にステキでした!

「日本美術応援団」赤瀬川さんの相棒で団長の山下裕二先生から、重篤な状態で意思疎通もできない。ということを伺っていて、なんとなく予期していたものの、千葉市美術館の回顧展を直前に亡くなられてしまうとは…。本当に残念な気持ちです。そして、この展覧会にあわせての刊行を準備していた「別冊文藝 赤瀬川原平」も明日発行の予定です。しょうもない文章を執筆してしまい恥じ入るばかりですが、一度もお会いすることが出来なかった赤瀬川さんと、こんな形でも最後に関わることができて大変誇りに思っております。
欲を言えば、昨年森美での「六本木クロッシング」で、同じ会場で展示した作品を見て頂きたかったな〜。赤瀬川さんの「眼力」で何処かからご高覧下さっていることを願うばかりです。
超芸術でアートを超越した赤瀬川さんにとって、理屈を捏ねくりまわしたような「アート」なんてもう魅力のないものかも知れませんが、あの「面白さ」に特化し、厳しい基準をもって観察し続けた姿勢に最大級の敬意を払い、あの世の赤瀬川さんに「面白いね。」と言ってもらえるように「脱アート」で私もがんばる所存であります!

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赤瀬川さんが今和次郎、吉田謙吉の『モデルノロヂオ 考現学』と出会ったのも古書展です!
この度、ノット・アベイラブルな組合機関誌『南部支部報』に「五反田の展覧会の未来を担う若いお客さんのエッセイ」を書き下ろしました。「何が私をこうさせたか?(五反田ランデヴー編)」は若いインテリゲンチャ諸君に古書蒐集を勧めるロマンチック・アジテーションです。