金銭と芸術のアウフヘーベン!!!!

去る一月末日。今年初めての五反田遊古会にて、3冊目の『総合芸術 』を発掘しました〜!こうゆう雑誌が200円で入手出来るのだから、さすが「奇本・珍本・良書で人気 !!」の古書展だけある。(ちなみに次回は3/27、28開催!)
『総合芸術』とは、迷著『乞食学(ビートロジー)』の著者である北田玲一郎先生が主宰する、謎の総合芸術集団 TAM-TAMの機関誌のことです。男尊女卑乱交OKの逸脱したモラルにて、実体のよくわかんない「総合芸術」を実行していた模様でありますが、彼等60年代ビートニクは何を残したのか?イヤ、残すのは目的でないらしいが、では何がしたかったのか?それは時代精神のスチンムングのみぞ知る薄暗いジャズ喫茶での天使との戯れのようなものなのです。
この爪痕を残さない総合芸術が残した雑誌『総合芸術』はイカシた(イカレた!)フレーズの宝庫なのです。ビート=乞食は最高峰ですが、今回も超イカシたフレーズがザックザク!中でも一番グっときたのが『タムタムイズムの哲学は金銭と芸術のアウフヘーベン』です。…はぁ、また弁証法ですか?アウフヘーベンなんて随分ペダンチックに気取ってらぁ。と嗤う諸氏もおられるかもしれんが、所詮「芸術と金儲け、否定し合わずにアゲていこうぜ!」ぐらいの意味なのでご容赦頂きたい。ここに書かれた記事(たむたむ・つうしん)を読むと、要するに「タムタムイスト達おのおのがサイドビジネスを始めた」ということで、その内容は「タムタム芸術道場兼事務所、タムタム金融部、美容院、クラブ経営…」と多岐にわたる事業拡大です。タムタム金融部は北田社長の純然たる商事会社で全くのカタギの会社。そして芸術道場は?というと、以下のような所らしいです。

「…パンパカパーン、タムタム芸術道場開場。ジェームス・ボンドばりの広い総合的な〝術″を心得た屈強な、芸術攪乱スパイの養成を目標とする。そこではキビシイ基礎実力養成期を経て、綿密にして躍動的な方法論が打ち出されるだろう。そして近い将来、質または量で勝負をいどみ、必ずや芸術界及び大衆を魅惑・攪乱する精鋭スパイを送り出すだろう。彼等は第三の忍者〝ワタリ″を思わせる中性的美少年であり、オボロ術を心得ている。…」

芸術養成所とはスパイ養成所でもあり、忍者養成所でもある!…そういえば私の学生時代の夢は「版画のできる女スパイになりたい」でした。この夢を叶えるためにはこのような養成所が必要でしたね。これからでも遅くない。スパイ修行を密かに積み重ねつつ、金銭と芸術のアウフヘーベンを目指すのだ!善良な一般市民の中で、アーティストを慈善活動家もしくはイベント屋と混同する向きがあるので「金銭と芸術の止揚」は重要な課題となりつつある。シュティルナー曰く、労働以上の対価を頂戴出来るのは芸術のみ。であるからして頑張ろう!

2015-02-08 23.11.11
「総合芸術 No.22」定価150円
昭和40年9月1日発行(発行所 TAM-TAM芸術集団)

2015-02-08 23.33.34
日本啓蒙シリーズ「日本の恐怖」
…どっちになるか?二者択一です。

「新・日本の恐怖」
蕎麦屋になるか?ラーメン屋になるか?
お赤飯になるか?お餅になるか?
オスになるか?メスになるか?
わら半紙になるか?段ボールになるか?
オナラになるか?ゲップになるか?
D J になるか?お百姓さんになるか?
オバケになるか?幽霊になるか?
高校教師になるか?変態になるか?
チーズになるか?バターになるか?
阿呆になるか?馬鹿になるか?
ヤマ師になるか?登山家になるか?