ブービートラップ

「なぜ、こんな所に埋めたんだろう?」と疑問に思いながら、あえて深く推測せずに放置していた裏庭の壺。その壺は、隣人の首がちょうど覗く高さのブロック塀の土台付近、常に雨水が溜まった状態になるように、地面から口をポッカリ空けた形で埋められていたのです。そこから1mほどの離れた場所にはポリバケツも同じように埋めてあります。(こちらはヒビが入り水は溜まらない)
どうして推測しないようにしてたかというと、ズバリ「怖い」からです!このボウフラ増殖装置をココに埋めた真の意味を察したくなかったから…。女主人が遺していった隣人に対する「憎悪」に触れたくなかったのです。この壺で大量発生した蚊は、飾りの穴空きブロック(その下にわざわざ埋めてある)の穴を通って、隣家に侵入し仇である老主婦を襲撃します。確かに隣の家にはスゴイ蚊が飛んでた!これはまさに「生物兵器」といえましょう。
小さい頃に会った印象では、元家主のお婆さんは頑固そうだけど上品な人でした。そんな大人しい主婦が、コッソリとこの仕掛けで、隣人への憎悪を蚊に託して送り込んでいたのかと思うにつけ、人間の心の奥底にある怨念の恐ろしさと、こんな方法でしか復讐できなかった不憫さを感じ、本当に遣る方ないです。しかし、件の隣人である老女の破綻した(平気て暴言を吐く)人格では、何か意見したり言い返したら速攻垣根を越えて隣人トラブルになりかねない。穏便に暮らし続けるために、反撃したい気持ちをぐっと押し殺して、この兵器を編出したに違いありません。(口答えした私は隣人老婆の監視対象だった。)
先日やっと意を決して、この怨念の詰まった壺を破壊して土をかけて埋めた!もういいだろう。恨みの対象の隣人はもうここに戻って来ないのだし(施設に入所)、それに埋めた本人もあの世でこの行為を恥ずかしく思って後悔しているかもしれない。もし自分だったら恨みは跡形無く抹消してからスッキリ爽やかに死にたいです。
壺を金槌で叩き壊しながら心の中で「もう恨みを忘れて成仏して下さい。」と唱えました。もっと早く壊せば良かったのかもしれないな…。壺破壊以降なぜか歯痛が止まりました。

2015-03-05 16.49.29
この塀の下に「壺」が…。そして植木鉢が60鉢!

2015-03-20 22.45.53
電柱に張ったヒモでスクーターや自転車を転倒させる悪戯と同じ原理を利用した、ナチスドイツの特殊兵器。さすがナチスの科学力!と舌を巻く恐怖のブービートラップ
『ナチ・ドイツの特殊兵器/陸軍篇』小橋良夫著より