魔境脱出の年

2016年の一大事業は何といっても「引越し」。モノであふれ人外魔境と化した旧居は収拾不可能と思われ、迫り来る明渡しの期限は日増しに重くのしかかり、その圧迫で気が狂わんばかりの日々でした。しかし逃亡は許されぬこの現実!わたしは(断腸の思いで)膨大な古い物品を記憶とともに大量廃棄し(まだ捨て足らないが)厳選し残された所持品たちと、このステキな新居で再スタ—トをする決断をした!今年はその忘却と再生の記念すべき元年となったのです。
この一年の一番の変化は、モノを増やさないように吟味して買い物をするようになったことと、テレビが見れない環境でラジオを聴く習慣がついたことです。愛聴ラジオ番組「昼の憩い」では、のどかな農村や桃源郷のような里山が(本当に)実在することを知り、「民謡をたずねて」では領主や庄屋にゴマをするような唄はつまらなくて、自然発生的な牛追いや田植えの曲のほうがミステリアスで素晴らしいということが分かりました。
総じていうと一年で趣味が(なお一層)老人化した、ということです。昼の憩いでいつかきっと現実離れしたホノボノしたBGMをバックに、私の投稿ハガキが読まれる日がくるのでしょうか?(まだ番組にあったネタに遭遇しないが)

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左上にハ°スタソ—ス(バジル/ボンゴレ/チ—ズ)と書いてある。が、この枯山水図の題名ではなくて年末の買い物メモの残像。来春発表の新作(サバ景圖)の下絵を描き終えないと私の新年はやって来ない!