あしたは会見記念日

前出の長尾和男「宇宙の壁」の記述によると、今から65年前の1952年11月20日、円盤研究家アダムスキー氏はカルフォルニアの砂漠で金星人と遭遇し、会見に成功したという。以下本文より

….会見したばしょは、カルフォルニヤのデザートセンターで、「身長は五フィート六インチぐらい、体重はおそらく135ポンド。地球上の年令からいえば、27才の青年に見えた」…アダムスキは、地面に太陽の絵をかき、そのまわりに円周をめぐらし、太陽に近い天体の軌道を示しながら、「水星」第三の円周を「地球」と発音して足元を示した。
宇宙人はうなづき、大人と子供の中間ぐらいのかん高い声で「チキュウ」と口まねしたのち、同じ方法で自分が金星人であることをしめした。宇宙人は左右のちがう珍妙な足あとをのこしてとび去った。その後円盤はふたたび訪づれ、この写真(註:金星人が没収し謎の新画像の写ったフィルム)を投下したというのである。….

長尾氏は、これらの話を狂人の証言と一蹴せずに、「来訪があったかも?」と察知する〈かん〉の価値を肯定したいと述べている。
そして自身も詩集〈隠沼〉を刊行するにあたり、面識のない萩原朔太郎宅に突然お邪魔をしている。平然と「朔太郎さんの詩は読んでないけど序文を書いてほしい」という宇宙人的来訪者に、「妙な人だ」と思いつつ草稿を全頁読み、好意的な序文を書いてあげた朔太郎…。この偉大な詩人の寛大さに頼った〈かん〉は鋭かったといえよう。(態度は不遜)

【来訪を歓迎す】
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(珍妙に)左右ちがう靴をはき大人と子供の中間の声で「チキュウ」といってみようかな?