魚に説教

昨夜のEテレ文化的放送は『古典への招待』ではなく『クラシック音楽館』だった。(古典への招待は毎月最終日曜日)。N響定期公演で上演されたマーラー〈少年の不思議な角笛〉という歌曲集の中でへんな歌詞があり、私はその内容が一晩経っても解せず(板木を彫りながら)朝を迎えた。なぜカニは横ばいに歩いてはいけないのか?キリスト教の倫理を水棲生物に押し付けるこの歌曲に疑問を抱かずにはいられない(たぶんあなたも)。

〈 魚に説教するパドヴァの聖アントニウス〉
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「善良なウナギやチョウザメもくつろいで説教に聞き入る」
以前飼育していた善良なホトケドジョウも私の話をよ〜く聞いてたヨ

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「チョウザメは盗み ウナギは恋をする 説教は聞いたがみな元どおり」
海か河川か、それとも汽水域か?

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「カニは横ばいし コイは食い散らかす 説教のことは忘れてしまう」
横ばい歩きも恋愛も禁止とは厳しいですね!お魚たちは説教を聞きに集合したのではなく、おそらくエサでももらえると思ったのに違いない。
(ホトケドジョウはテレビを好んで見てた。魚の知能を侮ってはいけない)