「忘却」は恐ろしい。さっきニュースを見るまで、今日が第五福竜丸がビキニの核実験で被爆した日だったことを「まるっきり」忘れてた。横浜美術館で展示中の作品「噫!怒濤の閉塞艦」を前に「これはビキニの核実験に使用された戦艦武蔵です。」などと説明したのは昨日の話、なのに!
…毎日かならず前を通る家でも、取り壊されて更地になってしまうと「あれ、どんな家が建っていたっけ?」と思い出せないことがある。自分は覚えているとおもっていることが過信であることに気付き愕然とする。今日の気持ちはそれに似てる。…核の歴史に関心をもってリサーチして作品にしたはずなのに情けない。忘れてしまうことの容易さを改めて痛感しました。
「噫!怒濤の閉塞艦」は人間がどんなに忘れっぽいかを踏まえて「忘却の防波堤」を築くような思いで制作した作品です。それなのに作った本人が忘れてるしな〜。自分に激怒!!
60年前、1954年3月1日。この日にマーシャル諸島沖で、アメリカ軍によっておこなわれた水爆実験「キャッスル作戦」で炸裂した水爆ブラボー。日本のマグロ漁船「第五福竜丸」は大量の死の灰を浴びて被爆し、半年後に無線長の久保山愛吉さんが死亡しました。
そして、60年前の3月2日、第五福竜丸が被爆したその翌日、日本初の原子力研究開発予算が国会に上程され通過する。2億3500万円、ウラン235に因んだ金額です。(ふざけてんの?)
ちいさな漁船一艘が被爆したってなんのその、原子力平和利用が解禁された好機を逃すまじ。というのが本音でしょうか?日本の国家は棄民上等ですから!!!
核開発の「おどしあい」の犠牲は第五福竜丸だけではない。核保有の大国は、自国の本土から遠く離れた「領土」で放射能汚染が確実な実験をくりかえし、大きな声をあげない住民を犠牲にしている。力の見せつけ合い、牽制のために莫大な金が浪費されて人命や健康、環境が犠牲になる。これが『平和』の代償というのなら本当にバカげてますね。
とにかく「3月」は忘れてはならない出来事が目白押しの忘却禁止月間です!
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『噫!怒濤の閉塞艦』の部分。2012年制作
左から広島、長崎、ビキニの原子雲。海上には実験に使用された戦艦武蔵と巡洋船酒匂、
そして手前に「第五福竜丸」。(この作品は横浜美術館で展示中です!)
☆告知☆ 『魅惑のニッポン木版画』横浜美術館にて5月25日まで開催
「噫!怒濤の閉塞艦」「平成博」「戦後60年双六」を出品してま〜す!
