砂上の楼閣

長いトンネルを抜け、歩行スペースの無い危険な国道を5km近く歩いて美浜原発へ。途中フェンス上に丸まって寄添う可愛いサル2匹と至近距離で遭遇するが、突如野生の牙を剥いてきたら怖いので、刺激しないようにそ〜っと離れた。(国道で何かを待っているのか?)

行きのバスで丹生大橋を渡り原発の入口前をぐるりと経由したため「普通に通行できる」と勘違いし、今度は歩いて橋を渡ろうとしたら警備員に止められた。「朝は通ってきましたよ?」と言うと「始発と最終のバスのみ通行が許可されてる」とのことだった。関係者でないのに渡れて得しちゃったな!(運賃200円で)
巨大出島のような原子力発電所と丹生の浦を繋ぐこの鉄橋のたもとにUFO風の〈関電美浜原子力PRセンター〉は建っている。ここは原発の宣伝を無料で見学のできる施設で、1時間滞在するのもやっとな位い見るものが少ないが、タダなので文句は言うまい。

2004年に美浜原発3号機タービン建屋で起きた配管破裂事故により、11名の作業員が死傷し内5名が死亡。この重大事故の反省からか、私が今まで見てきたPR施設の中では一番謙虚な姿勢の展示だった。…にしても御多分に洩れずここもコンパニオンの人数が多すぎる!滅多に来ない来館者のために毎日待機するのはさぞかし退屈だろうと思うのだが。(私なら我慢できず一日で脱走)

(朝は海上の橋を渡って…)
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どんどん近づいてくる原子炉建屋に見惚れて車窓からの撮影を忘れる

(UFO基地ではないPRセンター)
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立派な建物と、それほどでも無い展示。

(丹生の浦より砂上の楼閣を臨む)
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1号機2号機(右の2基)は廃炉。(解体撤去に30年も要する)

(風光明媚な水晶浜:天然岩の神社からの眺め)
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この砂浜は鳴砂保護区。
鳥居の上の石ころはどうやって乗せたのか?とても不思議