持戒

『アニミズム宇宙の旅』と同時期に購入の萱野茂著『アイヌの昔話』には木版画の手作りカバーが掛けられています(写真を見よ)。巨大な植物の種のような頭をした男が自然神を拝んでいると、突如その顔面に「持戒」の文字が現れる…そんな神秘的な場面を描いた掛け紙は、刷り損じ和紙を再利用したリサイクル品で、うまく刷れた作品本体はすでに行方不明(たぶん捨てた)。たまたまカバーに再生したことで学生時制作の不気味作品の(全体像は記憶に無いが)一部分が残されました。

絵に登場の「持戒」という言葉は山村暮鳥詩集『聖三稜玻璃』に収録の詩のタイトルで、カバー版画の着想はこの詩から得ましたが、この美しい5行にはもっと相応しいイメージがあるはずだろうと昔の自分に批評を述べたいです。

「持戒」
草木を
信念すれば
雪ふり
百足ちぎれば
ゆび光り。

 

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ちなみに私の「戒」は以下4点
● 肉を食べない
● 家と車は持たない
● 動物を飼わない
● 石は友だち
今後もしっかり遵守しアニミズム宇宙人or 地底人から選ばれる人間になろう!