俺は左ビ心房

友人の井上幸治さんが執筆した『風間サチコ論ー植民地表層の現在』が、美術手帖・第15回 美術評論募集で佳作に入選しました〜オメデトウ!正直言って、私をテーマに論文を書いたところで勝算ないだろうな…と勝手に予想してたので(ごめんなさい!)素晴らしい結果に驚きつつ、題材になった当人としては嬉しい限りです。
作家としては、自作について自分でしゃべったり書いたりするタイプなので、こうやって評論するのは、かえって難しかな?と思いますが、10年以上にわたって、初期の作品から見続けてくれたキャリアならではの視点で、井上さんなりの考察をしてくれてます。
この論文のなかで初期の作品について多く触れられていますが、今となっては、知ってる人も覚えている人も稀な、超レア作品『俺は左ビ心房(おれはさびしんぼう)』の出典があり、意表をつかれて笑ってしまいました。この『俺は左ビ心房』は、東京画廊で発行していた「画論誌テオリア」の巻頭に連載していた版画マンガです。美大志望の予備校生・左ビ心房(過去の事故によって、頭蓋の代わりに心臓がアタマになっている、という無茶な設定)は自尊心が人一倍強く、その勘違い行動で周囲との摩擦を自ら招いている…そんな彼の日常を2コマまんが(対岸の火事編は特別コマ割)にした作品です。
『風間サチコ論』を読んでいて「え?左ビ心房って何?!」ってことになると思うので、先に紹介することにしました。ご参考まで!我ながら妙な作品なので、発掘され次第またボチボチここで紹介しようかな〜と思ってます。

sabisinbo
『俺は左ビ心房(おれはさびしんぼう)(3)対岸の火事編』2001年
「え〜!?何っ?ワールドトレーディングセンター崩壊!?
….おっと、お湯が沸いた。3分待てと…」
な〜んてカップラーメン作っている間にリプレイ画面に。という対岸の火事報道。
tra
こんな感じで巻頭連載。
theoria
「画論誌テオリア 第3号」2001年11月(発行:東京画廊)

☆『風間サチコ論ー植民地表層の現在』は美術手帖のサイトで読める(予定)です!