日別アーカイブ: 2024年4月13日

パラレル神田とマロニエ読本

(NHK朝ドラは昼の再放送で見るから私には昼ドラ) 今春から始まった『虎に翼』は三淵嘉子さんをモデルに日本初の女性弁護士誕生物語を描いたドラマで、ヒロインが法律を学ぶのは「明大」だけど明治ではなく明律という名のパラレル大学だ。
舞台の御茶ノ水周辺はCGで合成され、昭和初期の神田(っぽい)風景の中に、ニコライ堂のドーム屋根と大きなアーチ橋が頻繁に登場する。橋は位置的には聖橋だがデザインの違うこれまたパラレル大橋で、この上を往来する市井の人々(エキストラ)を使って、戦前の格差社会の情景が表現されているのがとても面白い。

良い演出だなぁと感心しつつ大好きな歌『夢淡き東京』の2番3番の歌詞を思い出す。私は2番の「懐かしい岸に聞こえくるあの音は、むかしの三味の音か 遠くに踊る影ひとつ…」のところを歌うと自然と涙が出て声が詰まってしまう。おそらく三味線弾きだった前世の記憶が私を泣かせるのだろう(たぶんネ)。

(建物ばっかり想い出アルバムより) 懐古趣味音楽ユニット〈ゲルニカ〉の曲『マロニエ読本』を脳内再生しながら御茶ノ水を巡った19歳の冬。↓その時の写真
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あの日通いしニコライ堂 礼拝すれば熱き涙を神ぞ知れ…(♪脳内再生)

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小雪散れ散れ聖橋 流れに捨てた金のボタンに小雪散れ (♪脳内再生)

100年前の昔絵葉書(集めすぎ絵葉書アルバムより)
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もちろん聖橋の向こうに電気街は無い。ニコライ堂の尖塔は関東大震災で焼失し、再建のときに現在の丸い形に変更されたそうです。