月別アーカイブ: 2021年7月

夏の朝は暑い

昨日の朝、町工場を見学する夢を見た。工場長の案内で工場建屋に入ると、そこかしこに野球漫画『ドカベン』の登場人物・山田サチ子に似たキャラクターが描かれた紙が貼ってあるので「可愛いですね!誰が描いたのですか?」と訊ねると「そこにいるトシさんです」と工場長が作業中の老人を呼んだ。青いツナギ姿の小柄なトシさんは、なんと96歳と高齢なのに現役の職工さんだというからビックリ!「気に入りましたか、では一枚描いてあげましょう」と言ってトシさんは部品の図面を地べたに広げ「う〜む、この部品の品番は5021woだから〈コンニチワ〉だな」と図面の裏の白紙を利用し油性ペンでサラサラと「こんにちは」と挨拶する子供の絵を描いた。

…この夢とは無関係だが、今年の夏の甲子園で注目度No.1の高校野球選手は、風間球打という名前のピッチャーだ。球打はキュウタと読み、字面から「長打バッターかな?」と思わせて豪速球投手という意外性が良い。風間界一カッコいいドカベン風ネームの157キロ右腕の活躍に期待しよう。

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「ボタンを付けてくれてありがとう」

粘土の番長

アダン族の呪術人形/A7V戦車/水門/ダム/トーチカなど、原始的造形とコンクリート構造物の偉容からフォルムのヒントを得た粘土の男・スクールウォーズマンは、手首と長ランの裾が出来上がり、制服のボタンを付けたら完成です。

《粘土ロマン》
今回使用した手芸ねんど (石粉粘土)の主原料:シラスバルーンとは、2万5千年前の火山噴火で生成した「シラス台地」から採掘した鉱物を超高温で焼いた新素材のことだそうです。悠久の時間、堆積し続けた火山灰が100均ショップ粘土となって今ここに!(そしてSWM人形が誕生した)

富山コンクリート紀行
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黒部第二発電所小屋平ダム水門塔

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冷徹な表情のトーチカ(砺波市内)

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「手首と裾を作ってくれてありがとう」

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「ダムの写真なんか眺めてないで早くボタンを付けなさい」

開会式をみて

富士山噴火の図像は、我々現代人の心に原始的自然神への畏怖の念を喚び起し、非日常的カタルシスへの熱望を刺激する。眠れる巨大火山の目覚めを告げる噴火、この招かざる大災害のシンボルが、なんと昨夜のオリンピック式典のクライマックスに登場!競技場トラックに鎮座する模造富士に聖火が点され、火を噴く様をわたしは見た。

「あの山は何?」
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そこはかとなく漂うディスリンピック感…

ディスリンピック(中央)のコピー2
まさか煉獄山(ディスリンピック・トレセン)ではないよね?

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答えは「富士山」と「太陽」でした。
太陽は一致。富士山が惜しい!

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正解はこっちの2015年版『ディスリんピック』だった

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そして不死山噴火!今こそみんなで原始自然神に祈るのだ!死と再生を…

黙示録のラッパ吹き

いよいよ今夜、ディスリンピックもといオリンピックの開会式が執り行われる。国家的秘匿祭事の全貌が明かされる時は来た!昨夜ふしぎなホイッスルが吹かれ黄色い紙の警告が乱発されたたように、否それ以上の審判(国民からの評価)が冷酷に下る時は来た。稽古不足を幕は待たない。左様!最初で最後の一発勝負(夢芝居)の幕開けに全国民の胸は高鳴っている。無論わたしもその一人で、ディスリンピック開幕セレモニーの遥か上をいく祝祭的演出を期待しているのだよ。選ばれし者のみが集う巨大スタジアムに審判のラッパが高らかに響き渡る…式典まであと何時間?

ディスリンスタジアムは新築の廃墟(=負のレガシー)
ディスリンピック(左)のコピー2
ファンファーレを合図に武人たちが矢を射る。標的は純白の鳩に紛れ込んだ黒い土鳩。
健康優良男児「甲チーム」(国家労働奉仕団+出陣学徒+1964オリンピック)の隊列が入場。
巨大人間大砲から発射される最優秀遺伝子の日出鶴丸くん(体操選手・国民の弟)

ディスリンピック(中央)のコピー2
二番手の「乙女チーム」によるマスゲーム
皇紀2680(西暦2020年)の人文字とディスリンピック・トレセン(煉獄山)での特訓パフォーマンス。
卵から出現した太陽に特攻する日出鶴丸くん(聖なる血の生贄セレモニー) 

ディスリンピック(右)のコピー
選別され隔離された「丙丁戊チーム」
劣性の烙印を押された遺伝子たちの大量虐殺。(基礎工事の生コンとともに国家建設の人柱に)
…このように粛々と執り行われる地獄の開会式は無観客がふさわしい!

粘土男と私

現在製作中の粘土男(スクールウォーズマン)は、乾燥と肉付けを繰り返しながら日々成長しつつある。昨日は両腕が完成し今日は手首を成形する。百円均一店で購入した6パックの『手芸用 造形ねんど(200g)』は既に4パック使用し残りは2パック。これで手首と長ラン裾部分その他部品を作って粘土が余ったら、粘土製ミニ戦車を3輌ぐらい作りたい。(早くこのSWMを完成させるのだ)

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机に寝そべる粘土男「靴の踵を乾かしているのだよ」

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夕飯を見下ろす粘土男「おや,今夜のおかずは麻婆茄子ですな!」

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「ブログなんか書いてないで早く手首を付けなさい」

成仏したと言ってくれ

年間10回以上は以前飼っていたホトケドジョウの夢を見る。たいていは「水換えを忘れて大変なことになっている」悪夢で、藻が溶けてドロドロに濁った水槽内に浮遊する病気のドジョウや、もはやドジョウでない何かに変化してしまった生物を恐怖を押し殺しながら確認し、急いで水の交換を行うが失敗するという最悪な内容だ。夢とはいえ幾度もリピートされ大変つらいものがある。

しかし今朝見たドジョウの夢は違った!昔住んでた実家の子供部屋の布団の上に麦茶ポットが転がっていて何故かその中にドジョウはいた。小さいブチのある可愛いドジョウは麦茶からピョーンと飛び出し、部屋中をピチピチ跳ねまわるので慌てて「外に出ちゃだめだよ!」と叱ると「は~い」と良い返事をしてちゃんとポットに戻ってきた。このように健康なドジョウが登場するファンシーな夢は初めてで、私の健康及び精神状態向上を約束する吉夢であると信じたい。

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かわいすぎるホトケドジョウたちの遺影

悪魔の踊り(二者択一)

とある国の脱走兵が、未来の相場が丸わかりの「金儲けの本」を得るために、自慢のヴァイオリンを技術と共に悪魔に売ってしまう。兵士は巨万の富を手に入れるが、殺伐としたマネーゲームにうんざりし、呑気だった昔に戻るべくヴァイオリン弾きに再度なろうとする。
どうにかヴァイオリンを奪還し、名演奏によって救った王女とめでたく結婚という場面に悪魔が現れ「昔の幸せと今の幸せを両方手に入れることは不可能だ。どちらかを選ばなければ」と言う。そんなの関係ねぇ.と新妻(現在の幸福)を連れて故郷(過去の幸福)に帰ろうと越境したところで悪魔の制裁を食らう…。

…以上がストラヴィンスキー『兵士の物語』の梗概で、このお話では芸術or金銭。過去or現在の二者択一が迫られる。私なら選択と破棄を拒否し、芸術も金銭も、過去/現在そして未来も串団子のように串刺して各々を活かすアウフヘーベンを考える。(バウムクーヘンでも良い)

二つの『HISTOIRE DU SOLDAT』
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(左)先日入手Cテープ
1920年アンセルメ指揮スイス.ロマンド管弦楽団版
(右)昔買ったCディスク
1962年マルケヴィチ指揮ジャン.コクトー(語り)版

1918年。第一次大戦と革命の混乱で財産を失ったストラヴィンスキーは、少人数で上演可能な〈耳で見る〉音楽劇『兵士の物語』に再起を託したが、ほとんどの関係者がスペイン風邪(インフルエンザ)に感染し計画は中断してしまう。その2年後スイス.ロマンド管弦楽団が組曲(短縮版)を演奏し、それからは時世に合わせた構成で上演され、第二次大戦を挟んだ1962年にコクトー版が録音された。パンデミック時代にどう芸術を存続させるか?ストラヴィンスキーの臨機応変なタフガイぶりから学びたい。

稲妻の告知者

「私が愛するのは、人間たちの上にかかっている暗雲から、一雫ずつ落ちてくる重い雨滴のような人々である。彼等は稲妻がくることを告知し、告知者として破滅するのである。見よ、私は稲妻の告知者であり、雲から落ちる重い雨滴である。そしてこの稲妻の名こそ〈超人〉なのだ。」ツァラトゥストラはこう言った。

私は新しく購入した除湿機のタンクに水滴が溜まってゆく様を面白く眺めたり、コップの中の蝋燭が一生を終えるのを朝まで見届けたりしている。夕方には遠い雷鳴に耳を澄まし雨滴が落ちてくるのを待っている。テレビでは、オリンピックの無観客決定が報じられているが、このとんでもないドタバタ劇に関しては冷ややかに静観している。なぜなら私は、無観客開幕式もコロナ(太陽)もワクチン(卵)も、そして国家的祭典の犠牲者も「ディスリンピック2680」にて既に記し終えているからなのだ。

悪魔的、あまりにも悪魔的な!
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先日都内某所にて入手した悪魔的カセットテープでエドガー.ヴァレーズを知り早速中古CDを購入。この2枚組CD(日本版)は1998年発売で販売価格は¥5094。ごく普通に非合理的音楽が流通していたこの時代は今よりも文化的だったと言える。(伊未来派 L.ルッソロの絵は内容に合ってない)

解説がイカしてる(イカれてる)
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「アメリカ」という曲は1921年作曲なので、今となっては一世紀前になるな。★

粘土の男

新商品のために原型になる粘土人形をつくってます。粘土工作は数年前にミニトーチカをつくって以来、そしてフィギュア人形をつくるのは中学時代のラムちゃん以来です。身長が31cmある石粘土の男は「スクールウォーズマン」という題の木版画作品の登場人物で、正面の姿しか設定してなかったので立体化するにあたり(矛盾だらけの原画ゆえ)整合性を模索するのが大変!理想はアフリカの部族アダンの呪術人形のような素朴でシャープな造形です。うまくつくれるかな?

(粘土の男)
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巨大化した詰襟は風雪に晒されたトーチカのイメージ

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粘土に夢中なモンテッソーリ幼児教育時代

花と籠

楽器屋の店先で『籠いっぱいのチョコレート』という題名の歌謡曲を作詞作曲する夢を見た。軽快なメロディーとロマンチックな歌詞が親しみやすい素敵な一曲だったが、目が覚めて30秒ほどで忘れた。鼻歌でも録音しておけばよかったと思う。

以前ヤフオクで『花と籠』という題名のDVDを見つけたが、これは高倉健主演の日本侠客伝シリーズ『花と龍』の誤字で、タケカンムリを加えただけでハードな任侠世界が乙女チックに変換されることに驚嘆を覚えた。私はこの映画を見たことはない。

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小倉から網走まで…