日別アーカイブ: 2022年4月21日

泥鰌鍋ダメ絶対!

全国の蟹関係者が参列するなか、魚市場で仕入れた約300匹の沢蟹を寺の手水鉢に放つ儀式、それが過日4月18日に行われた蟹満寺の恒例行事「蟹供養」の概要だという。通常あまり需要の無さそうな沢蟹(って美味しいの?)をこの縁日のために大量捕獲し、わざわざ業者が用意するのなら本末転倒のような気がするが…。自由になった沢蟹たちが手水鉢からどこに行ってどこで暮らすのかも気になる。

20年ほど前に働いてたスーパーの鮮魚コーナーでも似たようなことがあった。
ある日のこと、険しい表情の女性客が発砲スチロール箱の生け簀を指差し「このドジョウを全部売ってください!可哀想だから川に放流します。」と言って売場の活きドジョウをビニール袋一杯買い上げた。おそらく近くの多摩川に放流したと思われるが、休耕田育ちの養殖ドジョウが一級河川で生きていけるだろうか?私はドジョウをお客さんに手渡した後もモヤモヤした気分だった。
しかしよくよく考えみると、悪食愛好者が好んで食べる泥鰌鍋(特に丸鍋、地獄鍋)のようにドジョウを生きたまま火にかける残酷な調理法で死ぬよりも、束の間の自由を享受する方が断然幸せなはず。動物愛護活動のお客様に感謝せねばなるまい。(ドウジョウから恩返しされたかな?)

私はホトケドジョウを飼育してたとき、TV画面に泥鰌鍋が映し出されると「見ちゃダメー!」と叫んで急いでスイッチを切った。それはTV好きの平和なドジョ君たちに人間の残虐性を知られたくなかったから…。
じわじわと沸滾ってゆく鍋の熱さと恐怖に暴れながら死に至るドジョウの様を、酔狂に楽しむ悪趣味料理に断固反対!泥鰌鍋を食べた人間は殺生の罪該当。八熱地獄の中で5番目に厳しい叫喚地獄に堕ち大釜で茹でられる刑にでも処されたらよい!(ドジョウの苦痛を想像してみて)

2010年執筆の戦争漫画『ドジョ戦記』
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舞台は多摩川、登場人物(淡水魚)は…
ホトケドジョウ/ムサシトミヨ/ミヤコタナゴ/コイ/ニホンナマズ/メダカ/カダヤシ(スパイ)