日別アーカイブ: 2023年1月21日

草刈を競う世界

昭和13〜19年に荒川河川敷の草地で開催された新しい競技大会《全日本草刈選手権大会》を皆さんご存知か?この耳馴染みのない草刈競技は、制限時間1時間内に刈り取った量=70点、刈取り後の美しさ=30点の満点100点で採点されるルールで、優勝者には牛1頭が贈られたという。
大会出場者を決める予選会は、本土はもとより外地(樺太や朝鮮半島)でも行われ参加者は2万人に上る。その予選を勝ち抜いた猛者80余名が決戦場(赤羽岩渕の土手)に集い、自慢の鎌をバッサバッサと薙ぎ払い、茫茫とした草を刈る様はさぞかし壮観だったろう!(優勝者の刈取り量はなんと400kg)
大会参加により体力向上、郷土愛・国民精神の作興が望め、更に非常時で不足した飼料及び肥料の増産に寄与できる草刈選手権。その真の目的は、前者ではなく後者(競技が建前の勤労奉仕、すなわちタダ働き)であることは言うまでもない。

(昨年秋、岩渕で2つの巨大水門を見て満足し、地味な〈草刈の碑〉は見ず… 次回は怖くない昼間に行って見物しよう!)

[古戦場]
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新旧の岩渕水門が一望できる河川敷
鎌を握った草刈戦士たちの戦場はここら辺か?

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赤い旧岩渕水門を渡った中之島に〈草刈の碑〉が…
(だが)日没が迫り不気味だったのでUターンしちゃった

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薄暮にそびえる現岩渕水門