月別アーカイブ: 2024年8月

雨にぬれても(台風10号余波)

一昨日の深夜は、枕崎のライブカメラの配信に夢中。それは暴風雨に晒される一本のヤシの木の姿なのだが、倒れそうで倒れないヤッシー君の奮闘ぶりから目が離せず何時間もボーッと視聴した。
昨日の深夜は、多摩川が増水する様子を定点カメラで何時間も観察。幼少の頃より親しんだ二子玉川の川原がどんどん水で埋まっていく状況にハラハラ!よく登って遊んだ兵庫島という名の小山は、水位が6mを超えて氾濫注意報が出た頃に本当の島になった。

「水に浮かぶ兵庫島が見たい!」この抑えきれない欲望を実行すべく、目覚ましを5時に設定し、田園都市線始発に乗って駅のホームから見ようと計画。
そして早朝に目を覚まし枕元のスマホで二子橋の現状を確認。紫色の薄明りに映えるたっぷりと水を湛えた川面を眺めて何だか満足してしまい「雨降ってるし止めよ…」と二度寝を決め込んだ。こうして不謹慎の誹りを受けそうな行動は無事に回避できた!

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島になった兵庫島

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雨が止んだので商店街へ。豪雨に打たれ続けた果てにMAXブヨブヨになったコーラグミが落ちてたよ。3
倍以上に膨張した巨大グミを君はみたことあるか?

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雨に濡れたRも落ちてた。もちろん拾った。
雨に濡れても…ロバート・レッドフォードのRかな?

平和と丸腰ダンス

〈パリ五輪大会の新種目ブレイキンを見て〉
円形ステージで対峙する2人。睨み合い一触即発の雰囲気(え?ケンカ?!)…という小芝居を披露。そして「じゃあ俺から」と阿吽の呼吸でダンスが始まり、DJの即興音楽に合わせクルクルと背中で高速回転したり、宙で足をビシッと静止させたりを繰返す。敵は傍らで見守りながら時折「ほら今ミスった」と床を叩いて揚げ足取り。そんな嫌味な挑発行為をしてたのに、両者の演技が終わると「お前やるじゃねえか」とハグをして讃えあう…。
この様式化された一連の所作に「お相撲みたい」と感心した。バトルであっても平和に終わるお約束は儀式のようで後腐れなく清々しい。

私は30年前に漫画『空手バカ一代』にハマって、大山倍達が戦後の空手を「空手ダンス」と揶揄し憤慨する姿に共感していた。寸止めのカタを競う空手なんて骨抜きされたパフォーマンスだと・・・しかし今回の丸腰ダンスを見て、非暴力の意義をあらためて実感「一撃必殺を実践したらいけない!」
空手もブレイクダンスも柔道もフェンシングも命を賭けるものではない。ましてや国など背負ってやるものでもなく、民族文化の盗用など騒ぐのもナンセンスだ。
空手ダンス上等!世界のあらゆる抗争を「闘争的小芝居からの和解」という様式美を尊ぶスポーツにしたらよい。

ギャングスタ、それもポーズ。
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MONEYネックレスは四半世紀まえに福祉バザーでゲット(¥200)

3度通過する金曜日

「けこぼ坂上で下車だ」と、バス車内の電光掲示板と車窓を注視していたのにうっかり見落とし通過…終点の目黒駅ひとつ前の「権之助坂」まで来ちゃった。

目的の青山目黒からずいぶん離れてしまい「どうしようかな」と、炎天下の路上で目を泳がせていると、目黒区美術館のポスターが見えた。
「武井武雄展をやってるのか」と、絵本でみた左右非対称のこわい顔を想い出しちょっと気が引けたけど、偶然(失敗して)近くまで来たので観ることにした。『地上の祭』という不気味で素晴らしい銅版画の本は、原画ではなく資料写真の展示で残念だった。

それから徒歩で大小の坂を上り下りして青山目黒に着いた。巷で大評判の展覧会〈なくなる〉を楽しく拝見。言葉のセンスに斬り殺されそうになったが、青山さんが作品の紙をくれたので生き返り、ホクホクした気分で帰りも行きと同じ路線のバスを待つ。

「パクチーを買って帰ろう」と、乗ったバスは私の町を迂回して隣の町に着いた(また失敗)。売切れのパクチー以外の買い物を抱え、谷山浩子の『地上の星座』という寂しい歌を歌いながら夜道をトボトボと歩いてたが、スマホが発する大音量のアラートに驚かされ立ち止まる。
震度3の地震は私の知らない間に地上を通過した。バスは目的地を2度通過した。合計3度も通過した1日だった。

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(絵の具もイーゼルも持ってないのに)

美術館及びギャラリー関係者、画家の先輩などに「たぶん2~3年後にペインターデビュー」と予告してまわる今日此頃。
どんな絵を描きたいかはもう決まってて、どうゆう風に描くかは未定。そして、絵筆を持つ前に、絵を描くことの必然性、即ち「理 (ことわり)」について深く考察し決めておきたいと思っている。なぜかというと、考えに考え抜いたその先に「ぜんぜん理解の及ばぬ変な絵」爆誕の予感があるから。
すっごい時間がかかりそう…いや、それもよかろう。私はタブロオの工場長になる予定はない!(インスタに自動で流れてくるあの人達は何者?)

勉強になる江戸時代の華道〈松月堂古流生花乃傳圖〉
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天然の枝を理想=五輪塔の法則に重ねて…IMG_0048

湾曲した枝に五輪塔の方が歪まされ譲歩することに!
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(五輪塔へのリスペクトは何処へ?) 絶対美の主宰者も好事家のエゴには勝てぬ。厳格な理とその逸脱、そういう絵が見たいし描いてみたい。