作成者別アーカイブ: 風間 サチコ

白昼夢と悪夢

ディスリンピック製作中に睡眠不足から、目を閉じただけでも(寝ないで)夢を見るようになってしまい、その夢というのが「パイン果汁ジュレ入りのココナツ味のグミを開発する」「銀杏並木を散歩中、前方を派手なスカジャンを着た小さな男が歩いているな〜ってよく見ると大きな七面鳥だった」など、すこぶる他愛のない内容であった。
ようやく展覧会が始まりゆっくり寝られるようになったはずの私だが、そうそう安眠をさせてもらえず「版木をひたすら彫り続ける」という単調な悪夢に悩まされている。「あれ??もう仕上がったよね?なぜ彫っているのだろう…」不安に満ちた自問で目を醒ますと必ず右腕と指先がビリビリ疼いているので、どうやらこの腕の故障と夢とが連動しているらしい。この悪夢で3時間ごとに起こされてイヤになるが、右腕選手の一軍復帰はまだ先の模様…困ったネ。私は早く漫画が描きたい。(故障の原因である版画はしばらく休止)

製作中全国から差し入れ有難うございました!
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熊本県の大家さんからデコポン(ご馳走様でした)

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兵庫県のお友達からプンパニッケル(うまかった)

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宮城県のお友達から(これはなんでしょう?)
これは手焼きのクッキーではなく、なんと縄文&弥生土器の破片49個の詰め合わせと矢じりの作りかけ?黒曜石。食べれないけど十二分に癒された〜(ありがとう)

それから…27日美術館で大量の食料を差し入れてくださったお客様。お名前も訊かず失礼いたしました。。あのあと徹夜作業でしたが、頂いた食料のおかげで飢えずにすみました…本当に有難うございました!(これを読んでくれてたらいいのですが…)

死闘の果ての報告!

一昨日4月28日午前9時、丸木美術館『ディスリンピア2680』展スタート!…さて私は開幕に間に合ったでしょうか?その答えはズバリ「間に合いませんでした」

オープニング二日前の時点で、約1.5版分の版木彫りと4版の刷りという大量の作業が残り、これらをそのまま美術館に搬入し会場で仕上げる無茶をすることに…これは本当にキツかった!搬入前日からの3日間でトータル4時間しか寝ていないのと、酷使で故障した右手右腕のシビレと痛みで、生まれつき脳天気な私もさすがにナーバスになりました。
午前中来館のお客様には未完の「地獄門」と顔面蒼白で刷り作業をする私を(仕方なく)見て頂くことになり申し訳ございませんでした。心配になった学芸員の岡村さんから「トークが無理なら公開制作でもいいですよ」と心優しい提案がありましたが、この悲壮な姿を晒すのは公開制作よりも公開処刑に近く私自身が許せない。絶望の底の底に微量に残った鉄火場意気地を振り絞り、どうにかトーク開始30分前に展示ができました〜〜。セーフ?かな?(辛抱強く展示作業をしてくれた凡ちゃんと里香さんに大感謝!)

26日搬入当日の光景
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強力サポーターとして同行してくれた凡ちゃんと里香社長を背に、展覧会場の片隅に机を据えての作業。ここだけでは追っつかないのでホテル個室の床で版木を彫り、開幕前日はいよいよ遅刻決定の現実に迫られて美術館で(人類悪を赤裸々に描いた恐ろしい絵画に見守られ)徹夜の作業!

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此の期に及んでテンプレートや定規を使った作業?!今思うとマジで恐ろしい…蓬髪を雑に束ねた姿はまるで老婆!

そして未完のまま開館…
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午前9時開館。ディスリンピック開幕式典は「地獄の門」状態(最後の4版が刷り上がるのを待っている)

(トークには)間に合ったヨ!
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「10人くらい来たらいいかな?」と予想してたのに満席のお客様が!感激です!
大勢の観客を前に一睡もしてない極限状態からくるナチュラルハイを利用して、いつも以上にハイテンションに喋る私。勢いで多少の誤情報を発言したことを今ここでお詫びしたい。
遠路遥々いらした皆様に会って、半年に及ぶ死闘の労苦も一気に吹き飛びました。心より感謝申し上げます!

『ディスリンピア2680』会期:4/28〜7/8
於:丸木美術館←詳細はコチラ

(お詫び:先日のリンク→エコエコアザラクは凡ミスでした)

急告☆

いよいよ丸木美術館『ディスリンピア2680』は今週土曜28日からスタート!くだんの新作は完成したのかというと…勿論まだだ!しかし、遠路はるばる足を運ばれ木戸銭九百円を払って入場するお客様をガッカリさせぬよう、己の義理に命を懸け急ぎ製作中〜
初日のトークでは、睡眠・食事・入浴のいずれもままならずボロ雑巾のようになった私の、おぼつかない喋りが見物できるよ。ぜひきてね〜(時間がなくメール出せないので、これを読んでくれた諸君は是非!)

ディスリンポス山=煉獄トレーニングセンター
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総動員された忠良なる民のせいで私は地獄を味わった
6.4mの無謀な挑戦の結果は…美術館で君の目で確かめてくれ給え!

☆美術館の情報はこちら→丸木美術館HP
★オープニングトーク
4月28日(土)14:15〜

ニュー10円ハゲ

昨年の横トリ終了とともに店じまいしたはずの側頭部10円(ハゲ)ショップが、最近新装オープンしていることに気がついた。ブラック事業主(わたし)自らが課した18時間労働に原因があることは明らかだが、このギリギリ崖っぷちの状況打破のために、新しいハゲショップがこれから何店舗進出拡大するのか?そんなことに構ってられない!
「間に合うのか?」否!否!三たび否!「間に合わせる!」のだ。たとえ鉄の右腕が燃え尽きようと、どげんこつあっても間に合わせにゃいけんとよ〜

(彫り作業あと7版!)
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古代エジプトの王族ではない古墳時代弓兵を模した彫像選手(何をしているのかというと)

(バードセレモニーで…)
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放鳥儀式の白鳩の群れに紛れ込んだ土鳩を射落す妙技を演じている。
これは余興的ゲームであり優生思想のプロパガンダでもある。

祝・生誕110年!

本日4月3日は杉浦茂先生のお誕生日です。もし現在ご存命であれば今年でなんと110歳!現世を去られた今は、きっとどこかの異世界で屈託のないカワイイ変な奴らと一緒にお団子やコロッケ(10円)のオヤツを食べながら愉快に暮らしていらっしゃるに違いない。

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こどもに大人気!住居兼仕事場のボロ家でメザシをかじっているのは、江戸時代のSF漫画家ミフネさん。ミフネさんはネタ探しに四次元空間まで旅する自由人だが、杉浦先生もこんなノンキな気風のお方だったのかな?マイペースに92年の天寿を全うされた。(私もあやかりたい!)

ボツの惑星

(バビロンまで何マイル?)ここから埼玉県東松山市まで何マイルか不明だが、埼玉展オープニングまで27日しか残っていないという事実は、残念なことに如何ようにもしがたい現実であり「完成が間に合わないかも?」という逼迫した危機に私は直面している。この大遅延は下絵に時間を費やしてしまったことが大きな要因で、いまさら大量のボツ原稿たちの存在が恨めしい!…そう、これら時間泥棒の星辰たちも!

(ボツの惑星)
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この浮遊する太陽系下絵は、太陽/水星/金星のみ採用で、その他の惑星は戦力外となった。

(とりあえず告知)
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『ディスリンピア2680』展
4月28日〜7月8日
於:丸木美術館(埼玉県東松山市)

*4/28 オープニングトーク
6/9 ゲストトーク(安冨歩さんと)あり!

告知(顔と抽象展)

「すべての葉っぱの裏に暗示が潜んでいる」黒々と執拗に描かれた樹木になんともいえない胸騒ぎを覚えたのは、渋谷区松濤美術館で河野通勢の風景画をみたときのことで、たぶんそれは10年も前の話になる。3日前その河野通勢の油絵の隣にわたしの木版画が展示してある、という報告が写真付きで突然届き、あの北方ルネサンス風フロム長野・ペトル河野通勢先生の横に飾られたこともさることながら、全く知らないうちに展覧会に参加していることにとても驚いた!

(左:河野通勢 中:田中角栄 右:有島生馬)
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 高橋コレクション 顔と抽象———清春コレクションとともに展
 山梨県 清春芸術村にて 3月18日– 5月6日

卒業式

この写真は24年前、(大学ではない)武蔵美術学園 版画科卒業式その当日の写真で、写っているの校内風景と懐かしい学友ではなく、宣伝活動のため米国より来日し、渋谷ウェーブに現れた目玉3名ドクロ1名の四人組音楽グループ「ザ.レジデンツ」です。
現代社会における通過儀礼のほとんどを軽んじて来た私は、成人式はもとより卒業式まで欠席し、共に学業に励んだ学友との別れを惜しむ大切な時間を、このような得体の知れない青春の偶像に捧げてしまった!結果ゆうまでもなく、薄情な私に学生時代のお友達は非常に少ない。

(卒業式当日)
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新作「ジンジャーブレットマン」の宣伝トークショー
異形の彼等は終始一語も発することはなかった。代わりに左端のメガネの男性がひとしきり告知をして「トーク」は終了した…一体これは何の会だったのか?そして彼等は本物レジデンツなのか?その確たる証拠も無いのだ。

エコエコアザラク

先程ニュースで、恐怖漫画の第一人者である古賀新一先生がお亡くなりになったとの訃報を知る。享年81歳。先生の代表作『エコエコアザラク』は、むかしゴミ集積所で12冊拾って、20数年たった今も漫画用書棚に並んでいる。しかし、拾った当初から「なんで捨てたんだろう?」という薄気味悪さから、読むと呪われるような気がして、これらをちゃんと通読した記憶はない。先生の訃報をきっかけに、さっき試しに一巻だけ目を通して見たがすっごく怖くて残酷なので、こういう漫画は気持ちと時間にゆとりがある時に読むべきだと断念した。

(第1巻より)
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古代エジプトの黒魔術を用いて、
クラスメイト達に嫌がらせを仕掛けたこの学生(茨木くん)は、強力な呪力のはね返りを受けて、このような姿勢で何時間も鉄棒にぶら下がっているという。コワい!

闇スナック

闇スナックとはどのような酒場か?推測するにおそらく、昨年夏に岡本太郎美術館主催の漫画道場で描いたこの漫画のような、人目を忍んで裏町に棲息する、ちょっと変わった半人半獣の女のコ達が接客をしてくれる、スネに傷持つ淋しい宿命の男女が集う夜のオアシスではなかろうか。そして離島またはどこか地方都市の繁華街の片隅で、今夜もひっそりと灯をともしているに違いない。

「くちマスク」登場!
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この色っぽい女のコたちは、下半身が馬と蛇でホステスさんとして最高の人材。(私はマスクに口の描かれた右の人物が大変に気に入った)

「くちマスク」再登場!
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ディスリンピア競技場「生コン沼」
ここは除外された落伍者の魂が、生コンクリートとともに基礎工事の人柱として埋設される地獄。
彼等の顔は「丙・丁・戌」の漢字で構成されており、一目で選別対象だということがわかる。一番奥の傷だらけの人物が再登場した「くちマスク」で、この顔は「戌」すなわち傷痍者だ。