月別アーカイブ: 2017年11月

宇宙の壁

長尾和男の詩集『空間祭』に収録の散文「宇宙の壁」によると、この詩人は何万光年もの上天にある宇宙の巨壁まで(空想で)行って、光以上の高速で地上に帰還するという。そして旅行から帰ってきた人のように、身辺俗事を珍しく見廻して、ごみごみした現実世界の材料を拾うという。

私もコレを真似て、目を瞑り、私の心の帝国へ旅にでる。そこには建設中の巨大競技場とマスゲームのリハに熱心な少女たちの群が視え、なかなかの壮観である。…さて、心の帝国から帰還し目を開けると、目の前に何があるか?卓上一面に広がる下絵の山だ。空想世界の資材はごみごみと堆積してゆくばかりで、いつになったら建設されるのか?(そこには画力の壁がある)

【むしろ完成予想図のままが良い】
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直径150mもある球体の伽藍堂(空洞)内部は巨大天球儀のような模擬宇宙
建築家ブレの描いた「ニュートン記念堂」は見る人それぞれに宇宙の壁を提供し続けている(実現しない夢のほうが良い実例)

妖精のオナラ

ドイツ兵も携帯している黒パン「プンパニッケル」その名を訳するとプンパ=屁で、ニッケル=山の妖精という意味らしい。
食品に「山の精のオナラ」と名付けるドイツ的感覚には、かのシュヴァルツヴァルトのごとき森厳さを感じさせる。それは、人造された神宮の森ですら彷徨ってしまう私には理解不能の領域だ。プンパニッケルの主原料であるライ麦は食物繊維が豊富で、食べると腸が活発になりオナラが出やすくなるが、まさかそんな下品な由来ではない筈で、きっと詩的な語源である筈と私は信じたい。

【さわやかな朝食風景】
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黒パン上の白い物体は消しゴムじゃないよ(答:クリームチーズ)
片側に紙/ペン/定規などを寄せて、食後すぐに作業が再開できる合理的な卓上。質素倹約を旨とするドイツ人にならい、このように粗末な食事を心がけている。

中今茶会

昨日は明治神宮の隔雲亭で催された作品展を兼ねた茶席に出席してきました。作品鑑賞の時間を考慮し早めのご来場をと案内されてたのに、11万人もの勤労奉仕隊動員によって造営された巨大森林で迷子に!頼みのグーグルマップには何故か代々木公園 鳥類観察聖域=隔雲亭と表示され、この誤った誘導のせいで危うく遅刻するところでした。
今回初めて体験した「小川流煎茶」の茶席は、椅子に腰掛けて煎茶(昨日は番茶)を頂く近代的な作法で、慣れない場で粗相をしないか心配でしたが大丈夫でした。宮中で供されるレベルのお菓子やお茶が丁寧なお手前で給仕され、スーツを纏ったお公家さんのような家元の講釈を傾聴しながら頂きました。湯飲みに二分目ぐらいしかない微量の激ウマ茶をちょびっと飲み、お菓子を一口だけ食べる、これを交互に三回ぐらい行うのが作法らしいです。今回は焙じたお茶なのでこれでも量が多いそうで、煎茶は数滴しか飲ませてもらえないらしい!ペットボトルの底に残った水を大切に舐める…そんな遭難者のような心境が味わえるかも?

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ここが隔雲亭(写ってる人物は私ではない)

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この変な形の菊が外国人に大人気!

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【原宿みやげ】
雑貨屋でモップ型ペンケースを購入(400円)愛用の寿司型ポーチが汚れてきたので代用品として買ったけど、こうやって家で見ると微妙…。

サチトリーチェ降臨

火曜日の夜、NHKホールの神々しい舞台装置に立った小林幸子に、煉獄山頂上に降臨したベアトリーチェの再来を私は(テレビで)見た!(それを写真に記録した)
芸能界の煉獄山を這い上がってきたド根性のサービス精神は、新曲「サチコサンサチコサン」のステージでも発揮されキラキラと眩しかったが、どうしても笑顔で歌う演歌に共感が持てないので、私と同じ名前の幸子さんの曲は私のレパートリーに無い。(私のリスペクトは宿命の無表情、藤圭子唯一人に捧げると決めている)


W.ブレイク画『戦車の上からダンテに語りかけるベアトリーチェ』
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ダンテ: 神曲〈煉獄篇〉
いよいよ地上の楽園にベアトリーチェ登場!顔のある渦巻きや、目がいっぱいの垂れ布が不気味な戦車(?!) …中学生の時この絵が表紙のブレイク画集が大好きで、図書館で何度も借りた記憶がある。

【巨大でんでん虫に乗って降臨!サチトリーチェ】
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「おん身の考えが幼稚だと思って、私が微笑したといって怪しんではならぬ」
高飛車ベアトリーチェ様みたいにキツ〜いことをサチトリ姐さんは言わないよね?

今日で4周年

一昨年前の同月同日。突如このブログへの接続が不能となり、画面には「ここには存在しません」という意味合いの英文が!「すわ!サイバーテロか?」と一時混乱したものの、その原因がドメイン使用料未払いによる使用停止であるとすぐに判明し、ちょっと肩透かしな気分に…。今年はそのようなトラブルもなく平穏無事に11月7日を迎え、本日をもって窓黒開設4年目に突入です!

左様このように年間契約料を支払うことで、SNS的交流および広告などに場を提供せず、当ブログ独自の構成を維持しているのです。私はこの秩序死守のために相応の代金を払っていますが、皆様が読むのは無料!なので、今後も引続き(ヒマ潰し程度に)ご愛読のほど何卒よろしくお願いいたしま〜す。

【かざまランド執務室より電信す】
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読者諸君の生活に何ら関係なく全くお役に立たない情報はここから発信される。
その駄文の数はゆうに400を超えた!

不死鳥

昨日をもってヨコハマ・トリエンナーレ無事に終了!終盤が近づくにつれ観客が激増し、美術館では入場制限が行われるほどだったという報告があり、大盛況のうちに閉幕したものと思われます。ご観覧くださった皆様ありがとうございました!それから 私の展示の感想文をネット上に書いてくださった皆様ありがとう。臆病さ故に自己検索しないから読んでないけど伝聞で届いてます。

私はただいま新企画(ディスリンピック)を成功させるべく、地底王国かざまランドに潜伏し着々と行動に移しているところです。冬の蟄居期間が終わる春ごろ地上に蘇り、埼玉県山中にある美術館にて発表予定!巨大サイズで完成させるつもりなので乞うご期待。よろしくお願いしまーす。

【私は路上に吉兆をみた】
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これは鳥類の死骸ではなく、数日前まで瑞々しい黄色だったバナナの皮。
公徳心の欠如から拾わずに素通りしたら数日後このように変化。飛翔する不死鳥の姿をしたバナナの皮に吉兆をみた!

ヨコトリは5日で終了!

…路傍の薄汚い石を拾って鑑賞する。あたかも自らの審美眼を試し、鍛えてるかの如くに錯覚する「探石遊び」は、なんとなく高尚なようで実は貧乏人の自己満足に過ぎないので、お金持ちの美術愛好家の皆さんには絶対にマネして欲しくない遊びですネ。
そして「探石」といえば、つげ義春の作品(探石行・石を売る)で水石の世界を知った人も多いのでは?私も10代の頃に兄から借りた『無能の人』を読んで、そのような枯淡な趣味の存在を知った一人です。こうやって一つ上の兄がガロ系漫画を色々読ませてくれたので、自分で文化的な視野を開拓しなくても、ラクして手に入れることが出来たのです。(偏ったけど)
 先日「そういえば、つげ義春さんってどういう人なんだろう?」と思い、ウィキペディアで調べてみたら、こちらに絶望が伝染しそうなほど苦難に満ちた人生で、読んだことをちょっと後悔…。海上の生活に憧れ14才で密航を企て汽船に潜入。沖で見つかってしまったが、海上保安官に連行された帰りの船旅が夢のような厚待遇だった、という逸話に救われました。これほどの海への執着があるからこそ、目にシャッターが付いてるみたいに写実的かつ美しい海の絵が描けるんだなァと納得です。

 

《ヨコトリは5日で終了!》
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(つげ義春からの影響は…たぶん無いはず)
「第一次幻惑大戦」も日曜日5日で見納め!まだご覧になってない皆様は会場へGO!

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(ガロ系だったら鈴木翁二が好きかな?)
左の屋上建屋でマンガを読んでサボってる男子学生は私自身の姿。現実逃避を得意とする私に絶望は無い!