月別アーカイブ: 2018年8月

あやしい雲行

一昨日のお昼。あまりの暑さに台所で麺を茹でることすら苦痛になり、乾麺派の私も不本意ながら手抜きをしてカップうどんを食べることに。〈そして夜〉世田谷区を襲った激しい雷雨に大興奮。室内からの雷光見物と撮影に夢中になり、閉め忘れた窓から吹き込む雨に気づかず。〈その処理〉階段の踊り場が水浸しになり、雑巾で吸い取った雨水はどん兵衛の空き容器に一杯ぶん採取された。〈そのあとも〉ただいま製作中の漫画執筆は続行される。しかしそれもあやしい雲行だ。

(未完成原稿:右から左)
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隔離島で暮らしたいと提案する日出鶴丸に
「それは無理よ」「あの島、健常者は住めないの…」と月光が告げると
「なんだ、そんなこと簡単だよ」と谷崎潤一郎『春琴抄』の文庫本を差し出す日出鶴丸…

この変態小説が示唆するものは何か?月光同様、察しの良い読者諸君ならお解りであろう。

(同族の闘争)
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版画と漫画の道具がせめぎ合う我が作業机

白い獣毛

500円玉の大きさを基準に面積を測ると、その1.6倍、おおよそ800円相当の面積があると思われる私の円形ハゲ(二箇所)に、やっと2センチほどの毛が生えてきました。しかしおかしなことに元来の毛質(太い縮毛)ではなく、脱毛部のみ白く柔らかい猫の毛のようなものに生え変わり、まるで黒地に白いブチの動物の背中のようです(私もいよいよ獣化する日が近い)。
初めて切った乳幼児の頭髪で「赤ちゃん筆」なるものを作って、赤ちゃんの成長を記念する品にするそうですが、私のハゲ部獣毛も程よく伸ばして刈り取れば、質の高い面相筆(ハゲちゃん筆)の一本でもできそうな感じです(ホワイト専用筆にでもしようかな?)。

(へんだな)
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怒れる葉っぱと写る私の足(特に左足)を見て、元々こんな指先が丸かったのかと不思議に思う(吸盤はないがヤモリの指に似ている)。

TOMB

今週の[俳壇歌壇]の作品タイトル〈TOMB〉とは墓を意味している。ピラミッド墓室に眠るファラオ達をはじめ20世紀の共産圏独裁者など多くの権力者は、死後も生前の威光を失わぬよう自らの死体を腐敗させずに永久保存することに固執した。
私の手元にあるピラミッド型アクリル樹脂で固められたサボテンの置物は、サボテン自身が生前の美しい姿に固執して自らアクリル封入を希望したわけでは無論なく、観光土産の一品として加工されたに過ぎない。成長の途中で〈永久死体〉となったサボテンの無念は、この透明な樹脂の中にいつまでも封じ込められているのである。

(仙人掌は夏の季語)
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静物クイズ:答「サボテンピラミッド」

次週は静物シリーズ最終回 (8/26)
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次回登場器物はど〜れだ?(ヒント:水)

目標(在世中に描きあげる)

発売大遅延の作品集 (秋には絶対)刊行に向けて目下準備中でーす。題字デザイン/マンションポエム4本/各マンションポエム解題4本/読み物1本を書き上げていよいよ漫画に着手!
今まで一度も正式に描いたことがないので、漫画初心者でもすぐに用具の揃えられる世界堂で原稿用紙等を買ってみた。売り場では女の子同志2名が「がんばって付けペンで描こうよ!」と励ましあう姿がみられたが、私は付けペンは使用しない(なぜなら苦手だから)。いつも百均で購入し、慣れ親しんでいる、太字&細字筆ペンを駆使して描いた記念すべき漫画原稿第一号がこれです(写真参照)。枠線を引く段階で大苦戦し早くも挫折感…。今の私は、全地球あらゆる
漫画家を尊敬する。きれいに原稿を仕上げるのがいかに難しいか、やっと理解できました。

〈二代目トレース台〉初代は昨年の公開制作のときに落下し破壊。
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描かれているのは松の古木一本のみで、一見不要のように思えるコマ割が実は重要なのだ。

夏だけど冬の旅

この前、飲み会で「趣味は何ですか?」と初対面の殿方から質問をされ答えに窮する。さて私の趣味とは何でしょうか?拾った石を並べてみたり、自衛隊や戦争遺跡を見物するのは、無銭で遊べて面白いけど趣味では無い。それにもともと水石や軍事に精通するほどの探究心も無い。
そんなことから、酒席で紹介して当たり障りない趣味の一つぐらいあってもよいだろうと、入手したテキストブックが『NHK趣味百科 シューベルトを歌う』です。講師はドイツリート歌手の第一人者 D.フィッシャー.ディースカウで、この教本を片手にテレビを通してディースカウ先生のご指導を受けるというわけ。だがしかしこの放送は11年前に終了。さらに私は、本を開いて気がついた「ドイツ語の歌詞と楽譜がまったく読めない!」という致命的な事実を…。「ご趣味は?」と訊かれて「シューベルトを歌うことです」とお答えする夢は、瞬時に終わりました。

〈Gute Nacht!〉
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(シューベルト歌曲の旅人の終わりなき旅)
過去から遠離る試みも虚しく、歩む程よみがえる想い出に絶望し、夜ごと岩のしとねを涙で濡らすのであった。グーテナハト!

POLARIS

今週の『朝日/俳壇歌壇』挿画のタイトル〈POLARIS〉とは、こぐま座 α 星の名前で、現在は北極点真上に位置するので、ポラリス=北極星と呼ばれている。先代北極星は りゅう座 α星で、それは古代エジプト・クフ王の時代のことだという。次代は西暦4100年頃、ケフェウス座 γ星が北極星を襲名予定。だが二千年以上先の未来に、人類が滅亡せずに生存しているかもあやしく、ともすると別の知的生命体が、この北極点頭上に輝く天体に、別の名前を名付けて眺めている可能性もある。しかしそのような先ことなど、私にとってまったく与り知らぬ事柄である。

〈俳壇歌壇:第二回挿画〉
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登場静物クイズ:答は「水晶」でした

〈次回は8/19朝日新聞朝刊に掲載予定〉
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次回主役静物はこの中のどれでしょう?(ヒント:三角形)

見学者として

くだんの陸上自衛隊青森駐屯地を見学したその時の旅程表(しおり)が見つかった。これによると6年前の7/19から二泊三日の日程で、六ヶ所村/原子力船むつ資料館/恐山/陸自駐屯地/青森美術館/三内丸山遺跡をまわる充実した内容で、計画は例のごとく分刻みで綿密だ。そして青森駐屯地の箇所には〈門番の隊員に「見学です」と言って入れてもらう〉と補足があり、隊員に第一声なにを言うべきか、周到にセリフまで用意してある。
過去に防衛大で「敷地内の戦争遺跡を見せて欲しい」と門番にお願いして、(当然)厳しく断られた経験から、事前にちゃんと見学の予約をし、受付で(おどおどして)不審者の嫌疑がかけられぬよう爽やかに見学を告げる…それを実行した痕跡である。(防衛大は裏口見学)

〈旅程表〉
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青森県立美術館(10:30〜12:00 ギャラリートーク)
盛りだくさんの予定に埋もれた青森出張の本来の目的

〈岬先端の丘陵地帯〉
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この非常に美しい非現実的な光景は、横須賀の防衛大学校に存在する。
花立台砲台と呼ばれる旧陸軍要塞砲演習場 (おそらく演習用トーチカと監視哨と思われる)

便利グッヅ(陸自編)

玄関で靴ヒモを結び、いざ外出。という段になって「あっ部屋に忘れ物が…」な〜んて事よくあるよね(私はしょっちゅうある)。せっかく履いたクツを脱ぐのも面倒なので、四つん這いで部屋に戻ったりして大変!そんな時あったら超便利の『靴カバー』を陸上自衛隊青森駐屯地(第九師団)で発見したヨ!写真の陸自隊員さんが履いているふわふわモスグリーンの巾着袋がそれです。
これさえあれば、編上げで着脱のめんどくさ〜い半長靴(はんちょうか)をワザワザ脱がなくても、この巾着に足を入れてキュっと絞るだけでOK!土足のまんま屋内に上がれちゃう横着装備。かざまランド玄関にも配備したーい。陸自売店での販売希望!売ってたら即ゲットだネ☆

「防衛館」内部:八甲田山雪中行軍資料
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「高倉健の『八甲田山』を見ましたか?」という問いに「見てません」と返答した私に対し、不服そうな顔をした隊員であったが、気を取り直し、口癖「専ら」を連発し、竹刀のような棒で資料を指しながら解説をしてくれた。しかし見学半ばで、上官から「戻ってこい」との連絡を受け「あとは勝手に見てください」と言い残し立去ってしまった。(これはガラケーで上官と通話する隊員の後ろ姿である)

CUMULONIMBUS

先週予告の朝日新聞/俳壇歌壇カットの掲載紙が本日届く。この絵のタイトル「キュムロニンバス」というへんな言葉は、CUMULUS(積雲)と NIMBUS(乱雲)の二つを合体させた積乱雲を意味するラテン語で、いわゆる入道雲を学術的にこう呼ぶらしい。この夏、天候の急変を予感させるこのような入道雲をまだ見てない。そして私は、入道という肩書きを名乗る人物に今まで一度も会ったことがない。

〈俳壇歌壇〉
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これは巨大な女がブルドーザーで雲の運搬作業している場面ではなく、普通の大きさの女が建設車両のミニカーで遊んでいる様子です。

〈次回の静物〉
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次回登場静物はこの中のどれでしょう?(ヒント:石)

友だちに送信しますか?

「だから違うって言ってるじゃん」このようなことを訴えて分かってくれるグーグルさんではあるまい。だが今一度言おう「ナチ党食糧農業大臣 R.W.ダレは私のお友達ではない」と。
先日パソコンで写真を見ていたら突如「友だちに送信しますか?」と一方的な提案をされる。「もし本当に送信できるものなら送ってごらん」この前橋刑務所の塀を撮影した写真をば、地獄に堕ちたナチ党員に!

〈あなたの裁量に任せます〉
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どうしてムショの写真をあの世のナチ党員に送りたいの?意図は不明だが、そうしたいのなら勝手に送ってもいいよ。