鉄道移動中に読むのに丁度よい仏道ショートショート『発心集』を山手線外回でも読む。品川~渋谷(5駅)間で読んだ〈浄蔵 貴所 鉢を飛ばす事〉はこんなお話だった。…..
ブーメランのように空中にドンブリ鉢を飛ばすと、鉢に食べ物が入って戻ってくる〈鉢の法〉という術を操る行者がおり日々これで食べていたが、何故かここ3日間ドンブリが空っぽのままUターンしてくるので「これは変だぞ」と怪しむ。そこで、投げたドンブリを追っかけて行くと、真っ向から飛来してきた別のドンブリの迎撃を受け、食べ物を横奪される瞬間を目撃する。なんという事だ!許さん!憤怒に駆られて敵ドンブリを更に追跡すると山奥の小さな草庵に辿り着いた。
庵の中には謎の老僧が座っており「ドンブリの件について何かご存知ですか?」と行者が訊ねると「はて、知りませんが、もしかしたらウチの童子の仕業かもしれません。」と老僧は答え、背後にいる美麗な童子の方を見ると赤面しながらモジモジしてるではないか。「ああ、やっぱり!すみませんね…この通りです。お詫びにこちらを召し上がってください。」と赤いリンゴを4切れご馳走してくれて、それはこの世のものとは思えない甘露な果物だった!…おしまい
この〈鉢の法〉という術では、ドンブリが空中飛行し戻ってくる何処かのタイミングで食物が盛られるようだけど、折り返し地点に料理人でも待機しているのだろうか?このお話では詳細不明。
ドンブリを空に投げるだけで毎日ご飯の心配が無用とは、こんな素敵なことは無い!(そしてこのお話には仏教的教訓が無い)
(空中戦)
敵ドンブリに迎撃され器の中身(ラーメン?蕎麦?)を横奪されてしまったのだ!
(替え玉無料では無い)
(夜はトムヤムクン)
投げたフォー丼鉢がトムヤムクンになって戻ってきた訳では無い
買ったパクチーの束が大きすぎたので山盛りパクチーで消費してるところ。