無傷な街へ

昨日ヤボ用があって下北沢を訪れました。めちゃくちゃ久しぶりのシモキタはなんとなくシラケた雰囲気で寂しい…。井の頭線で美術学校に通学していた5年間は、しょっちゅう途中下車して古着屋や中古レコード店などブラブラと物色してまわる、中身の貧弱な「街の子」気取りでした。(生っぽい迫力が苦手で小劇場やライブハウスには行った事がない…)今の下北沢駅前は、とりあえず大学生向けの店がそろった便利な街という感じ。やっぱり小田急の地下化の影響でしょうかね、というか地下化が駅前再開発事業に利用されたようなカタチか?
現在行ってる地下化工事は、1990年から小田急の高架化に反対し続け、対案として地下化を推し進めた市民運動の成果なのですが、何を隠そう、我が親父様もこの「地下化運動」の熱心な活動要員でありました!裁判が最高裁までいった時には「滅多にないことだから傍聴しろ」と言われシブシブ傍聴した思い出があります。たしかに小田急の高架事業が進んでたら、もっと暗ぼったい町並みになってかもしれないし、踏切が無くなって通行もスムーズになったけど、人通りの多い一番街商店街入り口の踏切で、踏切の上がる瞬間を今か今かと待つ、他人同士のジレ〜っとした時間の共有も嫌いじゃなかったな。あのごった返した人混みが懐かしい!地下化でできたスペースを駅前広場にして道路の拡張をし、車の出入り可能な駅前にしようって運びになってますが、商店街に車の利便性は要らないと思うし、人の往来が断絶されて余計に寂れそう… 。「世田谷ライフ発信ゾーン」「文化発信ゾーン」というのが開発のコンセプト(笑)。大企業発信の夢と希望の「期待値計算」になんの文化も感じられませ〜ん。汚さも文化、という許容は大企業のエリート社員には望めない。傷もザラつきも無いツルっとした残念な世田谷ライフが造成されそうだ。

つる
うちの観葉植物は台所の隙間から侵入してきた蔓草。とても元気そう…もう勝手に生えてくれ!

サボ
栽培してるヤツは飼い主に似てドス黒くとんがってる。
冬場とはいえもう少し元気が欲しいが、この部屋は彼等には寒すぎる。
極北の世田谷ライフを辛抱してくれたまえ〜