日別アーカイブ: 2014年1月16日

文藝戰線

先日の記事「美術經濟學」のなかでも、美術展の比較対象として「二科展」と「院展」が取り上げられています。昭和初期の当時は伝統のある院展と、公募という新しいスタイルの二科展が美術展のツートップだったようです。この二つの展示を批評した記事を掲載している雑誌がもう一冊手元にあるので読んでみたいと思います。
昭和2年11月発行の「文藝戰線」復刻版。この「文藝戰線」という雑誌は大正14年から刊行されているプロレタリア機関誌です。私自身はプロレタリアートに共感しないのでガツガツ読む気にはなれないのですが、でも、この雑誌のデザインや文章の勢いあまってる感は結構好きです。
この号では特集が「ソウエート文化の十年間」で、ロシア革命後10年間の文学、演劇、絵画などを総括しています。評論として「二科、院展」「前衛座」が書かれ、メインは露文、戯曲の翻訳、日本のプロレタリア文学などの読み物です。
目を通してみて気になるのは『プロ藝』VS『労藝』の構図です。プロレタリアのセクトの相関なんて全然しりません。「岡本唐貴はプロ美で、プロ藝とは別物なのか〜。」ぐらいの知識です。
調べてみると、昭和2年2月の「無産者新聞」の記事が火種で日本プロレタリア藝術連盟内で内紛が勃発し、分離した一派が労農藝術家連盟を立ち上げ、労藝派が文藝戰線の出版を引き継いだようです。この11月の段階では対立が激化していた訳です。
この文藝戰線上では、プロ藝の中野重治が執拗に糾弾されています。ハタから見てる限りでは怒り心頭の理由はよくわかりませんが(じっくり読めば分かるかも…面倒くさい)『意識化せる胎児病者の哀れなる馬脚よ!』と「?」な言葉で罵倒してます。
プロレタリア組織のややこしさ!全日本無産者藝術連盟(ナップ)、日本プロレタリア美術家同盟(ヤップ)、日本プロレタリア文化連盟(コップ)。ナップでヤップでコップ!(笑)
分離したり合流したり…。なんだか支配階級との闘争以上に、セクト間の抗争に労力を浪費してるように見えるな〜。「本丸」を見失ってる感!です。(次回に続く)

戦線復刻
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文藝戦線
復刻版「文藝戰線」昭和2年11月号:文藝戰線社(表紙デザイン、いい感じで〜す!)
レーニン
顔は写真で、体は絵だよ。だ〜れだ?