月別アーカイブ: 2015年10月

齧歯目のためのソナタ

朝晩冷え込んでくるようになると、こんなボロ家でも外よりマシなのか、小動物(おもにネズミと猫)が寒さを凌ごうと天井裏に入り込んできます。古い木造家屋にお住まいの同胞諸君も、このように侵入を許していることと存じますが、私はこの度ナイスな一計を案じてみました!
猫には2度ほど天井を壊されましたが、多少でも用心棒になってくれればとの期待で黙認。やはり実害があるのはネズミです(菓子パンのチェリーを盗まれた)。ネズミは超音波が苦手ということなので、きっと甲高い弦楽器の音も嫌いなのでは?と思いつきネズミが来そうな時間帯にバイオリン等の弦楽器を使用した協奏曲や四重奏などのCDをかけてみることにしました。従来の長押や柱を棒で叩いて威嚇するという野蛮な方法より、格段にエレガントな対処方法だと思います。

2015-10-29 15.39.40
機関車のように忙しない音楽や、突然に音が鳴ったり止んだりする近現代音楽を来訪者のために用意。で、早速聴かせてみたところ全く効果がなく、元気に天井裏を疾走してました。…この方法はおすすめできないな。

どろぼう

昨日、妹と義弟の家にいってスマホの支払いを確認してもらったところ、まったく利用した覚えのないアプリケーション(というやつ?)の使用料金が、毎月4000円近く引き落とされている事が発覚!デラックス交通情報、ハッピーデコメなど訳の分からんサービスが約10個!そんなの開いたり触ったりした記憶はなく、メールに装飾をほどこしたり、特別仕様の交通情報も利用した覚えもない。ていうか車に乗らない。(頭の中でカウンタックを走らせたことすらない)
昨年の秋、生まれて初めて携帯電話を所持することになり、仕事で必要なのでスマホを買ってから早一年余り。電子機器の操作が苦手なのに加え、この携帯業界の不透明な価格システムが嫌なので今まで持たなかったのに〜ヤラれた…こういうウトい人間からコッソリ金を掠めとる仕組みになっているんだ。諸君もスマートフォンには気をつけた方がいい!
怠け心に鞭打って、作品つくって売って、そこから飲み代と書籍代を捻出している我等ルンペンプロレタリアート(貴族)から搾取する悪趣味な連中には要注意だ!

ぺろ
ダサいと評判のアイフォンケース。ペロちゃん摩耗して命危うし!
(車はカウンタックではない。BMW M1と書かれている)

めいし
こんな人間ばかりになったら困るだろう。

☆おしらせ☆
明日(もうすぐ今日)28日の日経新聞朝刊にインタヴュー記事が掲載されます!
戦争とか色々しゃべっていると思います(未確認)。
午前中に活動してる人は買って読んでみてください。

非生産的日曜日

今日(昨日)は日曜日。私には盆暮れ正月も、果ては曜日もあまり関係ないので、日曜日だからどうだった、ということも勿論ない。スーパーに行って「家族連れが多いなぁ」とそこで週末に気づくぐらいです。今日も昼からワインを飲み、その後コーヒー茶碗を何杯も空にしながら、ブックオフで500円で購入したバルトークに耳を傾けつつ、ヤフオクで入手した画集などを眺めて、生産者に貢献しない至って二次的セコハン消費で優雅?に時間を浪費しているのです。まったく生産性の無い一日。そして「非生産的日常は共同体の善に対する反逆だな」と先日届いた読売朝刊の掲載誌を読んで、つくづく思った次第です。

kfz
素敵な写真
(イギリス軍に捕獲されたSd.kfz.231)
ふね
かっこいい版画
(ファイニンガーの船の絵と思う)などボンヤリ眺めて非生産的な反逆につとめたい!

さんでる
「地方消失×サンデル×アリストテレス」というお題で作成した挿絵。
元来「最高の共同体(国家)において善く生きる本性」を人間はもっていて、それは、個人や自由を尊重して都会に生きる現代人に「復活させるべき」共同体の意識であり、具体的には田舎に帰って子供や家族を作ることだ。という記事と、シャッター商店街のバンクシー風アリストテレスは全くミスマッチでありました。(中庸の美徳=善な〜んて、私にゃ関係ない。)

資料書籍!

愈々どおくまん『熱笑!!花沢高校』を全29巻を揃えてしまった〜。先きにバラで買ったり貰ったりした10冊とあわせて計39冊!こりゃ結構なボリューム。次回の作品のテーマを考察するにあたり重要な資料なので、引越しがあるので本を増やしてはいかんのだが購入です。この西日の容赦なく差し込む勉強部屋に長らく置かれていたであろう、背表紙の褪色ハンパない花沢高校はブックオフでも引き取ってくれそうにないな…。所望する人物にあげよう(いるか?)
ハンナ・アーレントが著書『暴力について』のなかで示唆した「暴力+機械=戦争」の図式を、この『熱笑!!花沢高校』は大胆に描写しているのではないか?という発見から、主人公のイジメられっ子の力(リキ)が、怪力と勝負強さという能力が仇となり不良の抗争に巻き込まれ、果ては「丸腰」のケンカから、改造バイクによる「武装」と組織化に至り「全大阪戦争」にまで発展するというストーリーをあらためて熟読し、考察してみたいと思ったのです。
「北大阪の虎」という機械化した支配力に対抗して、正義の武装集団「黒いゲリラ」が組織されていくプロセスは、いかに最小単位(個人)の感情からの行為と思われる「暴力」が、科学的助力(機械化)によって組織化され戦争に至るかという歴史を再考するにあたり、とても興味ぶかいものがあります。
と、呑気に読書したり考え事してる猶予はないのですが!しかし制作には確固たるテーマの確立が大切です…頑張ろう。暴力はスピードだ!!

hanazawa
暴力と戦争だったら「暴力大将」じゃない?とお思いになる方もおられよう。
しかし、主人公・力道の人望を中心とした立身出世物語はミラクル頻発(ヤクザ部隊のゲリラ作戦が面白いほど成功したり)で、正義は勝つというロマンと丸腰のヒューマニズムが色濃いのです。
読む順番は、ソレル「暴力論」→ファノン「地に呪われたる者」で焚き付けて、アーレントの「暴力について」で一旦鎮火。そして「熱笑!!花沢高校」。。漫画も含め読書スピードが超遅いので読破する自信はありません。

ニュー階級ハンコ

12月に国立新美術館で「ぼんやり階級ハンコ」を展示するにあたり、新たハンコ11個を作って内容を強化することにしました。旧シリーズでは、ボルシェビキ、ルンプロ、オブローモフと戦前に流行した用語に偏重し(ルンペンプロレタリアートはお気に入りですが)、このままでは「自称しまたは蔑称されることで、居場所を確保する人々の為の、ぼんやりとした階級の烙印」というこの作品の意味がよく分からんので、皆さんに耳馴染みのありそうなネットスラングを追加で彫りました。(気持ちの悪い言葉ばっかりだな)

ハンコ

リラダン伯爵とボノメ博士

この夏はドストエフスキー「悪霊」を読破しよう!と意気込んだものの、上巻しか読めませんでした。その代わり(代わりにはならないが)弘前で入手したリラダン伯爵の「トリビュラ・ボノメ」は読破できました。「悪霊」のタイトルにも引用された、悪霊の憑衣した二千の豚が暴走し溺死する。という新約聖書の一説を想起させる物語で、19世紀に興隆した新思想にうつつを抜かす一選民、ブルジョワジーの先端的に知的であろうとする振舞いや欲求の過熱は、禍々しく怪奇の色をおび、破滅的な結末を迎えます。
解説に、奇人と称された没落貴族リラダンその人の人格が反映されているのでは、と書かれているがどうだろう?トリビュラ・ボノメ博士みたいだったら相当な変人です!
冒頭にボノメ博士の人となりを紹介する短編が3本と、主題に「クレール・ルノワール」そして「トリビュラ・ボノメ博士の不可思議なる幻想」という短編で締めくくられる構成になってます。冒頭の短編「白鳥扼殺者」…実証主義者のボノメ博士が「白鳥は死に際の声が一番美しい」という説を確かめるため、極上の外套と帽子、毛皮のブーツ、鋼鉄の鉤爪という変態じみた盛装で、深夜、庭の池に忍び寄り、計画通りに白鳥の首を鉤爪で仕留め、妙なる断末魔の叫びを捕獲し、ブルジョワらしい芸術愛護者の面持ちで反芻するのであった…この人物像ですっかりハマりました。科学的実証を重視し合理的であるはずの博士がド変態。こりゃ楽しみだ、どんどんページが進みます。
ボノメ博士はヘーゲル哲学と神秘主義をちゃんぽんに傾倒するルノワール夫妻宅に逗留し、交霊会じみた討論を繰り広げます。そして、その場を牛耳れなくなって癪にさわった博士は、ルノワール氏を救済と治療と称して毒殺。未亡人となった夫人も旅先で客死。すべての非合理を否定しつつ「今際の際に目に映った映像が眼底に記録される」という奇妙な説に興味を持った博士は、ルノワール夫人の死体でそれを確認してしまうのでした。その強烈な体験から体調を崩した博士は赤ちゃんプレイで回復を試みるも、昏睡状態に陥り、そこで神様に「お前みたいのは来なくていい」と拒否されて復活する。というのが端折ったあらすじです。
この怪奇(?)小説は不思議なアイロニーに富んだ作品ですが、19世紀の新興思想をとりまく空騒ぎのような実体が、不気味に漂うモヤとなって魅了します。…次はちゃんと「悪霊」を読んで、放置してある「未來のイヴ」も読みたいです。どうしてこんなに読書が苦手なのだろう?

レッテル
室内に飾ったレッテル。夫人の死んだ眼に焼き付いた映像とはこんなだろうか?
(夫人の不貞に激怒し、南の島の蛮人となって怨霊と化したルノワール氏。海岸で掻き切った浮気相手の生首を掲げて夫人を睨みつける。という光景が…怖い!)

猶予期間

このブログでも頻繁に登場している我がボロ家(風間城)ですが、いよいよ撤退する期日が決定し、あと半年しかここに居住出来ないこととなりました。この超シャビーなリアル・ブロカント物件が取り壊されることを想像しただけで、腸が断たれ千切れんばかりの思いですが、私の所有物ではないので致し方がないのであります。
「制作が忙しくて片付けられない」という言い訳で足の踏み場がないほど散らかっている状態が常態ですが、せっかく古くて良い家なのだから、この家が天寿をまっとうする前の猶予期間にお客を招いて楽しんで頂こう。と最近は思うようになって、なんとこの一週間に二組も客人を呼びました!今まで門戸を閉ざし滅多に人を招かなかったので、これは大変な進歩です!
私はこれを機会に、掃除の習慣を身につけて転居してからも継続したいと思っております。(次に引越す家は、鋭角二等辺三角形のカッコいい敷地の底辺に家屋が建ち、鋭角のさきっちょにヒマラヤ杉のそそり立つトンガリ物件です。)

2015-09-23 17.02.00
青森から戻って来たら、植物が爆発的に増殖してこの有様。
不思議な事に植物、菌の類いは人間が居なくなった途端にこのように暴走する。

2015-09-23 17.00.35
蔓★延太郎は湯沸かし器まで到達。勝手に蔓延れば良い!

2015-10-03 00.03.32
解体前にヤモリ達は無事に避難できるかな?それだけが心配。